読者が知りたいダークナイトシリーズのポイントを全て網羅。
日本一わかりやすいダークナイト解説記事です!
バットマンといえば、DCコミックス。
マーベルの親会社はウォルト・ディズニーでして、元々は独立した会社でしたが、ウォルトディズニーが約3700億円で買収済み(2019年)
マーベルのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)
DCのDCEU(DC・エクステンデッド・ユニバース)
上記の2つを頭に入れておきましょう。
MCU 〜 マーベルコミックスに登場するキャラクターたちが、架空の同じ世界観を共有し展開される作品群の総称。
DCEU 〜 DCコミックスに登場するキャラクターたちが、架空の同じ世界観を共有し展開される作品群の総称。
SNSでダークナイトシリーズのうちどの作品が好きか、アンケートを取ってみました。
圧倒的にダークナイト人気が高いです。
そもそもバットマンとは?
「 バットマン 」はアメリカの出版社であるDCコミックスが出版する作品で、アメコミヒーローの中でも高い人気を誇ります。
バットマンシリーズ初の作品が公開されたのは1943年で、現在、アニメやドラマを含む16の作品で構成されています。
監督や時代によって、異なる世界観を楽しめます。
ダークナイトシリーズは、このバットマンシリーズのうちの1つの作品群のことを指します。
ダークナイトシリーズ(トリロジー)
通称、ダークナイト・トリロジー(The dark knight trilogy)
クリストファー・ノーラン監督により制作された、一連のバットマンシリーズ3部作を指します。
ノーラン監督の代表作は下記です。
未鑑賞の人は是非オススメしたい作品ばかりです。
- Following(2001)
- メメント(2001)
- インソムニア(2002)
- バットマン ビギンズ(2005)
- プレステージ(2006)
- ダークナイト(2008)
- インセプション(2010)
- ダークナイト ライジング(2012)
- インターステラー(2014)
- ダンケルク(2017)
- TENET(2020)
- オッペンハイマー(2024)
名作が多いノーラン作品の中でも最高傑作として有名なのが、ダークナイト3部作です。
歴代バットマンシリーズにおいて最も評価されており、シリーズ作品は次の通り。
- バットマン・ビギンズ(2005)
- ダークナイト(2008)
- ダークナイト・ライジング(2012)
3部作全てにおいて、ストーリーが繋がっています。
ダークナイトの評価が異常に高い理由もあり、パート2からシリーズに挑戦する人が多い印象が強い。
スーパーマンに匹敵する歴史あるキャラクターバットマンの歴史を知っておくと、本シリーズを一層楽しめます。
ダークナイトシリーズ(見どころ)
ダークで現実的な世界観
ダークナイトシリーズは、シリアスなトーンと暗い雰囲気が特徴的で、登場人物たちも人間臭く描かれています。
現代社会における犯罪やテロリズムといった問題にも触れながら、バットマンが悪と戦う姿が描かれています。
バットマン役(クリスチャン・ベール)の演技
クリスチャン・ベールが演じるバットマンは、悪と戦うために精神的にも肉体的にも限界を超える姿が描かれ、見どころの1つです。
バットマンとしての仮面を被ったブルース・ウェインという、複雑な役どころを見事に演じています。
敵役(ヴィラン)の魅力的なキャラクターたち
ジョーカー役のヒース・レジャーをはじめとする敵役たちの演技やキャラクター設定も、ダークナイトシリーズの魅力の1つ。
ヴィランは、バットマンとの戦いにおいて、強敵として立ちはだかります。
第1作「 バットマン ビギンズ 」(2005)
あらすじ
主人公のブルース・ウェインは幼少期に両親を殺害され、そのシーンを目撃してしまいます。救うことのできなかった後悔と、犯人への憎しみ。その後彼は復讐を遂げるため、格闘技や忍術など、さまざまな戦術を習得するために世界中を周りました。目的を果たしたあと、彼は故郷であるゴッサム・シティに戻ります。そして、コウモリを模したマスクとコスチュームをまとったダークヒーロー”バットマン”に変身し、悪と戦いはじめます。
公開日
2005年6月18日
原題
Batman Begins
上映時間
141分
キャスト
- クリスチャン・ベール
- マイケル・ケイン
- ケイティ・ホームズ
- モーガン・フリーマン
- ゲイリー・オールドマン
- キリアン・マーフィー
- リーアム・ニーソン
- 渡辺謙
予告編
公式サイト
バットマン ビギンズの解説
デヴィッド・S・ゴイヤーが脚本に加わり、クリストファー・ノーラン監督とタッグを組んだシリーズ第1弾。
彼はブレイドの脚本を書いたことで有名な人物です。
ブレイドはマーベル映画初のヒット作品として知られおり、ダークナイト・トリロジーはこのバットマン・ビギンズなしに語ることは出来ません。
全ての始まりはバットマン・ビギンズなのです。
ケイティ・ホームズは、ヒロイン役にふさわしかった。
バットマン・ビギンズの原作に唯一、登場しないキャラクターがレイチェル・ドーズです。
正直、ツッコミどころは多くありました。
バットマンは人を殺さない信条ですが、余裕でやっちゃってますしね。
例えば、劇中クライマックスシーン。
マイクロ波放射器で下水を気化させて幻覚剤の拡散を防いだシーンがありました。
人間も普通に考えて気化しますよね。(人間は身体の7割以上が水分で構成されているため)
とはいえ、バットマン・ビギンズのゴッサム・シティ描写はよかったです。
霧が立ち込めるオレンジがかった風景、どんよりとした描写が最高でした。
ダークって感じがします。
DC映画は、ダークがよろしい。
考察レビュー
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今作では、バットマン登場に1時間を要しました。
登場までの描写に必要性が感じられない、アクションシーンのカット割りが多すぎる。
ブルース・ウェインの修行シーンは、正直無駄だと思いました。
「 人はなぜ落ちる? 這い上がるためさ 」という名言について。
わざわざ這い上がるために落ちる必要はありません。
ノーラン作品は良くも悪くも話が複雑になる傾向にあります。
それを「 頭が良い 」と感じられる人は楽しめて、そうでない人は楽しめない作品だと思います。
なにかと旧バットマンシリーズと比較されるダークナイトシリーズ。
クリストファー・ノーランは現実主義者であり、ティム・バートンは非現実主義者です。
分かりやすいようにバットモービルとバットスーツの例を見ていきましょう。
コウモリのシンボルがない現実的で機能的なデザインを (前者)
現実的で説得力のあるものを(後者)
上記から分かるように、ノーランは現実的な発想をする人物です。
さらに彼は「 バットマンが悪党を倒せる理由 」についても言及しています。
そのリアル志向は「 頭が良く見える 」ことにも繋がります。
「 インセプション 」での夢描写、「 インターステラー 」での科学的描写など。
その説明がダルく感じるか、そうでないかで感想が分かれるのではないでしょうか。
<ティム・バートン(非現実主義)>
非現実主義とは、建物や風景が人の感情を表現するといった考え方です。
例えば、悲しい=雨、怒り=炎
といった具合に。
映画「 シザーハンズ 」では「 人と仲良くなりたいけれど傷付けてしまう 」というバートン自身の内面が、ハサミの手として表現されています。
彼特有の世界観ですよね。
科学的説明ではなく「 こういう感情だから 」という考え方。
バットマンも「 コウモリ姿で夜の街を徘徊する中年のオッサンは少しオカシイのでは? 」という考え方。
現実(リアリティ)にスポットを当てたものなのか?
感情(内面)にスポットを当てたものなのか?
「 現実ありき 」と「 感情ありき 」と正反対の描き方です。
よって、「 正義 」という現実の問題を扱うノーランに対し、バートンはそれ自体に興味がありません。
バートン版バットマンでは「 両親を殺した 」「 顔を滅茶苦茶にした 」などの憎しみ合う人間模様が描かれています。
<ゴッサム・シティ(描写)>
ゴッサムは犯罪が横行する荒廃した街、少し歩けばチンピラに絡まれ警察機関も機能しません。
よって、殺伐とした雰囲気を醸し出す必要があります。
その要素は、バットマンの存在意義に説得力を持たせるために必要不可欠です。
バットマンはなぜ存在するのでしょうか?
それは、治安が悪いゴッサムに「 悪 」が蔓延し、警察機関が機能しないからです。
警察機関が機能していれば問題ありませんが、そうでない以上、彼が正義を遂行する必要がありますよね。
バットマンの存在は犯罪の抑止力です=犯罪を減らす目的
ゴッサムのような荒廃した街があるからこそ 「 バットマン 」が生まれるのです。
そういう視点で言えば、ビギンズは一定の成功を治めたと言えるでしょう。
主人公のブルース・ウェインは「 治安の悪いゴッサムにはバットマンが必要だ 」と言います。
しかし、ビギンズには物語と関連性のない犯罪者は登場しません。
これでは説得力がありませんよね。
バットマンが倒す悪党はラーズ・アル・グールの部下であり、彼らは治安を決定的に悪くしているとは言い切れません。
よって、バットマンの存在意義に説得力がないのです。
1度目は「 イマイチ 」と思っていたのですが、2度目は「 意外と楽しめた 」という印象です。
面倒な描写を省くと90分で済む作品です(カーチェイスはお気に入りですが)
悪を恐れていては意味がない。
作品評価
映像
脚本
キャスト
音楽
リピート度
グロ度
総合評価
ここからは、シリーズ最高評価のダークナイトについて。
ジョーカー演じたヒース・レジャーは、惜しくも亡くなってしまいました。
彼の演技の凄まじさが凝縮された作品と言えるでしょう。
映画界は惜しい人材を失ってしまったのです。