北野武「 アウトレイジ 」シリーズのあらすじ・キャスト・順番まとめ
文・ライター：@たかを
数ある北野映画の中で唯一、続編が制作されシリーズ化となったアウトレイジシリーズの紹介です。
3作品は、大きな話題と共にに大ヒットとなりました。
今回は「 アウトレイジシリーズ 」の公開順と各あらすじ、考察、見どころを紹介します。
第1作『アウトレイジ』（2010）
公開日
2010年6月12日
英語タイトル
OUTRAGE
上映時間
109分
キャスト
- ビートたけし
- 椎名桔平
- 加瀬亮
- 三浦友和
- 國村隼
- 杉本哲太
- 塚本高史
- 中野英雄
- 石橋蓮司
- 小日向文世
- 北村総一朗
予告編
興行収入
7.5億円
あらすじ
関東最大の暴力団「山王会」の会長関内は傘下である池元が弱小暴力団である村瀬組組長村瀬と兄弟分であることを快く思っていなかった。会長の機嫌を取りたい池元は形だけでも揉めてるように見せるため配下である大友組に村瀬組と一悶着を起こすよう命令する。やがてそれが抗争へと発展し、嘘と裏切りによる凄惨な内部抗争につながる。
考察・見どころ
「 全員悪人 」というキャッチコピーにふさわしい、これまでのヤクザ映画になかった仁義や人情などは皆無のかなりドライな権力争いや狡猾な裏切りに満ちている。
かなり生々しく、凄惨な拷問シーンが多く含まれているためR-15指定となっています。
見どころは、とにかく豪華キャストの悪人っぷり。
塚本高史、加瀬亮や三浦友和、北村総一朗など善人のイメージが強い俳優の方々が睨みを利かせ凄むシーンは、他の作品では見られない圧巻です。
実力派俳優たちの演技の幅が見られ、とても贅沢な作品。
第2作『アウトレイジ ビヨンド』（2012）
公開日
2012年10月6日
英語タイトル
OUTRAGE BEYOND
上映時間
112分
キャスト
- ビートたけし
- 西田敏行
- 三浦友和
- 加瀬亮
- 中野英雄
- 松重豊
- 小日向文世
- 高橋克典
- 桐谷健太
- 新井浩文
- 塩見三省
- 中尾彬
- 神山繁
予告編
興行収入
14.5億円
あらすじ
前作から五年後、関東最大の暴力団である山王会はさらに勢力を拡大し政治にまで影響を及ぼすほどになっていた。組織壊滅を狙う警察の片岡は関西最大の花菱会と対立させ魚部の利を得ようとしていた。そんな中、獄中死したはずの大友が出所する。
考察・見どころ
北野作品初の続編ということで話題になった本作は、前作よりもエンターテイメント性の高い作品となっています。
今作の見どころは、何より関東（標準語）vs 関西（関西弁）の罵りあい。
方言で山王と花菱の両サイドを上手く対比させております。
裏切りでのし上がった加藤と石原の転落劇がストーリーの肝となりますが、前作では冷静沈着であった三浦友和さんと加瀬亮さんが策力にハマり徐々に疑心暗鬼になっていく演技がとても素晴らしい。
さらに前作よりパワーアップしたアクションシーンも圧巻。
第3作『アウトレイジ 最終章』（2017）
公開日
2017年10月7日
英語タイトル
OUTRAGE CODA
上映時間
104分
キャスト
- ビートたけし
- 西田敏行
- 大森南朋
- ピエール瀧
- 大杉漣
- 松重豊
- 白竜
- 名高達男
- 光石研
- 原田泰造
- 中村育二
- 津田寛治
- 金田時男
- 池内博之
- 塩見三省
- 岸部一徳
予告編
興行収入
15.9億円
あらすじ
前作での巨大抗争後、大友は韓国に渡り日韓を牛耳るフィクサー張会長の下で済州島の歓楽街で用心棒として裏を仕切っていた。その頃、同じく韓国に来ていた花菱会の幹部・花田が金銭トラブルにより張の部下を殺してしまう。それにより大友と仲間の市川が激怒する。一方、新体制となった花菱会では内部抗争が起きようとしていた。
考察・見どころ
シリーズ最終章ということで、大友が前作からの全てのケジメを取るまでのストーリーになっています。
本作はコミカルな部分も多く、北野映画の真骨頂であり、緊張と緩和からなるギャグでついつい何度も笑ってしまいました。
前作でかなりのキャラクターが亡くなったため、新しいキャストが多く、これまでのアウトレイジとは少し雰囲気が違います。
罵倒シーンが少なくなった点は否めませんが、作品としてそれなりに楽しめるでしょう。
まとめ
ヤクザや殺人、暴力を一切美化しない点が、アウトレイジシリーズの醍醐味だと思います。
北野監督は、一貫して人を殺した人間は幸せにならないようにしているそうで、決して悪い人間に憧れるなというメッセージ性も感じます。
ただ、出演している俳優がカッコいい人たちばかりで、シビれるシーンもたくさんありますので、是非皆さんも実力派俳優たちの大迫力の演技を堪能してください。
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