待ちに待った劇場公開日に、4DXで体感しました。
冒頭からクライマックスのようなド迫力の映像に酔いしれました。
座席が動いて水飛沫や風も吹きかかるのですから尚更ですね。
本記事では、今作「 ワンダーウーマン 1984 」の魅力とタイトルが示す「 1984年 」的状況を考察します。
▶︎ DCEUシリーズ(まとめ)
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ワンダーウーマン 1984
公開日
2020年12月18日
上映時間
151分
キャスト
- パティ・ジェンキンス(監督)
- ガル・ガトット
- ペドロ・パスカル
- クリス・パイン
- クリステン・ウィグ
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー
好きだった点
IMAXカメラで撮影したプロローグが圧巻でした。
女性だけのアマゾン族によるトライアスロン競技。
4DX効果も相まって、まるで自分が乗り物に乗り至近距離で競技を観覧しているような感覚を味わえました。
もちろんそれ以外のアクションシーン全てが全身で体感しながら楽しめましたよ。
各キャラの心理的葛藤をしっかりと描いていたのも良かった。
ダイアナは幼少期から立派な戦士になりたいと願っていて、トレバーを慕い続ける恋心もあり、最強の戦士と可憐な乙女のギャップがファン心をくすぐります。
70年の時を経て、現代(1984年)に生まれ変わったトレバー。
彼が町並みや乗り物に仰天する姿は、まるで「 バック・トゥ・ザ・フューチャー2 (1989年)」で未来へ来たマーティのようで面白かった。
今作のヴィラン(バーバラ)とマックス。
もともとは悪党ではなく、嫉妬心や出世欲の成の果てとしてヴィランへと変貌。
その動機は、同僚への憧れや・親による子どもへの見栄になるのですから、誰もがディランになり得るのだと気付かせてくれます。
嫌いだった点
ブルーの背広に赤いネクタイで「 もっと強いアメリカに! 」とアピールする米大統領役が前大統領にソックリなところ。
1984年ならレーガンだろ!
と心の中でツッコミを入れましたが、観客へのインパクトを考えて、T元大統領に似せたのかもしれません。
ちなみにマックスもTに似ているような気がします。
見どころ
やはりワンダーウーマン本人でしょう。
バーバラが願いを叶えてくれる石に「ダイアナになりたい 」と念じたり、パーティで四方八方から男性に言い寄られたり。
ダイアナから発せられる魅惑的オーラの虜となっていました。
もちろん観客も例外ではありません。
衣装にも注目。
クライマックスで登場するゴールドアーマーは、伝説のアマゾン・アステリアが着ていたもの。
かつて某少年マンガの主人公が着ていた黄金の鎧と重ね、少年心を思い出すようでした。
また、技にも注目。
腕をクロスさせて衝撃波で敵を吹き飛ばすガントレット・クラッシュは健在です。
今作「 ワンダーウーマン1984 」でダイアナが繰り出す新技には度肝を抜かれました。
スーパーマンとバットマンにはこう言われるでしょうね。
「 あんたも飛ぶのかよ! 」
考察レビュー
さて「 ワンダーウーマン(2017年) 」では、1914年の世界大戦が背景にありました。
今作はその70年後の1984年です。
「 1984年 」と聞いてまず浮かぶのは、ジョージ・オーウェルによる同名の作品。
そこでは支配者(ビッグブラザー)に監視されているディストピアが描かれていました。
今作「 ワンダーウーマン1984 」でもマックスがビッグブラザー的な振る舞いをしたり、テレビ画面が監視社会のオマージュのように用いられていたりと、リスペクトを感じました。
1984年は米ソ対立による冷戦時代。
一方で全体的にイケイケだった時代でして、今作「 ワンダーウーマン1984 」でもその空気感がよく表されていました。
では女性たちにとって80年代はどのような時代だったのでしょう?
韓国映画「 82年生まれ、キム・ジヨン(2019年) 」でも、男性優位社会における、女性の抑圧が描かれていました。
今作でも、バーバラが執拗に、夜の公園で酔っ払いに絡まれます。
当初は逃げるだけだったバーバラが、ヴィラン(チーター)化していく過程で酔っ払いを蹴り飛ばすシーンがあります。
その強烈なキックは抑圧された女性の、男性社会へのカウンターのようにも感じられました。
まとめ
エンドクレジットの後、後部席の自分より1つ上の世代らしき女性が「 懐かしいわ、昔のワンダーウーマンそのまま 」と話していました。
「?」が「!」に変わった瞬間でした。
最後になりましたが、4DXで鑑賞する際は、飲み物に要注意ですよ。