私たちが日常を過ごしている中、世界のどこかで様々な事件が発生しています。
目を覆いたくなるような凄惨な事件や、実話だと思えないほどミステリアスな事件、人々の記憶に深く刻まれる大事件が起きることもありますよね。
今回は、過去に海外で起きた実際の事件を題材にした洋画を5つ紹介します。
実際に起きた大事件の裏側や、そこに潜む人間心理、社会問題などに迫りつつ、スリリングな展開で観客を圧倒するような名作を、ぜひご覧ください。
目次
ソディアック(Zodiac)
アメリカで発生した未解決連続事件、通称「 ゾディアック事件 」を題材にしたノンフィクションサスペンス映画です。
実在した劇場型事件の真相を追う内容となっており、リアリティがありながらも、どこか謎めいた不気味なストーリー展開に、多くの観客が引き込まれました。
該当事件が謎解き要素の多かったことから、事件解決に没頭するあまり、仕事や家庭をおろそかにしてしまった人々の、ある意味「 依存症 」とも取れるような歪んだ狂気を垣間見ることができます。
主要人物を演じたジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jrの巧みな演技にも注目です。
チャプター27
ビートルズの元メンバーであり伝説的ミュージシャン、ジョン・レノンが暗殺された事件を題材にした、ノンフィクションスリラー作品です。
犯人のマーク・デイヴィッド・チャップマン本人への取材を基に、内容を忠実に落とし込んで制作されました。
チャップマンが犯行に至るまでの心理状態が丁寧に描写され、彼の内側に秘められた社会への不満や疎外感、湧き上がる狂気を味わえる作品です。
主演のジャレッド・レトは、体重を約30キロも増やすなど、徹底的な役作りを行い本作に挑みました。
モンスター
1989〜1991年に渡って7人もの男性を殺害し、全米初の女性連続殺人犯と名高いアイリーン・ウォーノスの一生を映画化したクライムスリラー映画。
不遇な環境で育ちながらも、愛する人と暮らしていくために、殺人に手を染めたアイリーンの複雑な内面が繊細に表現されています。
アイリーンの生涯を通じて浮き彫りになる貧困や孤独、性的虐待などの社会問題について深く考えさせられることでしょう。
主演のシャーリーズ・セロンは、圧倒的な演技力で観客を魅了し、アカデミー賞主演女優賞を受賞。
15時17分、パリ行き
2015年8月21日にヨーロッパの高速鉄道タリス内で発生した「 タリス銃乱射事件 」を題材にした映画。
巨匠クリント・イーストウッドが、本作のメガホンを取りました。
事件当時の空気感を忠実に再現することにこだわった本作は、実際に事件に巻き込まれた3人の若者を本人役として起用する、前代未聞のキャスティングを実現しました。
一部列車の乗客役にも、当時事件に巻き込まれた乗客本人をキャスティングしています。
事件に立ち向かった3人の若者の機転の良さと勇気を讃えると同時に、仲間との楽しい旅行から一転して事件に巻き込まれる様子をリアルに描写し「 悲劇はいつ起きても不思議ではない 」
というメッセージを観客に訴える作品です。
ルーム
オーストラリアで40代女性が、実の父親によって24年間も地下に監禁され、肉体的ならびに精神的暴行を受け続けられていたことが発覚した「 フリッツル事件 」を題材に執筆された小説「 部屋 」の映画化作品。
本作では7年もの間、実の夫に監禁されてきたジョイとその息子ジャックの模様を描き、前半は緊張感溢れる脱出劇、後半では2人が発見されたその後の物語にフォーカスされています。
極限状態での脱出劇や、外の世界への適応など、様々な困難が親子に降りかかります。
そんな親子の姿を通じて、親と子の強い関係性や愛情について深く考えさせられる作品です。
本作でジョイを演じたブリー・ラーソンは、その演技が高く評価され、アカデミー賞主演女優賞を受賞しました。
まとめ
今回は、海外で起きた実在の事件に基づく洋画の名作を5つご紹介しました。
実在の事件を基に制作されたことから、そのリアリティや衝撃はすさまじく、観客の心に深く刻みつけられることでしょう。
ま紹介した作品には人間の欲望や悪意、社会のシステムなど、様々な問題に対するメッセージが込められています。
ぜひこれらの作品を通じて、ディープなテーマについて考えてみてはいかがでしょうか?