ダークナイトシリーズを考察

ダークナイトシリーズはどの順で鑑賞するべきか?
ダークナイトから入る人が多いですが、単体でも十分に楽しめます。
バットマン誕生秘話&ゴードン警部などの脇役をもう少し知りたいのであれば、素直に下記の順で楽しみましょう。
- ビギンズ
- ダークナイト
- ライジング
DC単独作品「 ジョーカー 」と関連はあるのか?
直接的な関連はありません。
ダークナイトシリーズを制覇している人であれば、ジョーカー誕生秘話などの事前知識が頭に入っているので、単独作品よりも楽しめるかと。
映画「 ジョーカー 」の徹底解説もチェックしよう。
シリアスなイメージがあって挑戦できない人へ
DC独特のシリアス展開でシリーズが展開されるため、シリアス展開が好きでなければ無理してチャレンジしなくてもいいかと思います。
ダークナイトシリーズでは、苦悩して葛藤するヒーロー像が描かれます。
ブルース・ウェインは生きているのか?
クライマックスシーンで執事のアルフレッドがブルースをカフェで見かけるのですが、あれはアルフレッドの幻想だったとする説もあります。
ノーラン監督らしい最後ですが、観客側に考えさせる意図がありました。
ダークナイトシリーズが評価される理由は?
近年公開されるアメコミ映画と言えば、子供も楽しめるイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?
元々フランク・ミラーとアラン・ムーアの原作コミックス自体、子供向けではありません。
原作を知っている人であれば、本シリーズに対して目新しい要素はなかったのかなと思います。
ダークナイトシリーズが評価された理由は、どの世代にも人気のあるヒーロー映画をあえてシリアス且つ扱いづらいテーマと複合させたからだと思います。
加えて出演俳優陣の演技も素晴らしかった。
ダークナイトトリロジーを通じて出演した俳優陣は、どの作品でも主役を張れるほどの超実力派ばかりです。
旧バットマンシリーズは見るべき?
旧バットマンシリーズも面白いですよ。
ただクリストファー・ノーラン版ダークナイトシリーズの完成度が高するがゆえ、それに満足してしまう人も多いかと思います。
時間があれば是非チャレンジしてほしい。
ダークナイト・ライジングで登場したロビンとは?
原作を知っている人はダークナイト・ライジングでロビンというセリフを聞いてピンときたことでしょう。
簡単に言うと、ロビンはバットマンの相棒です(原作で)
ダークナイト・ライジングを見る限り、ジョン・ブレイクがバットマンの基地に辿り着いたシーンで物語が終了していますので、
彼が2代目バットマンとして活躍していくんでしょ?と普通の人は思うわけです。
原作にロビンは複数存在します。
管理人の記憶が正しければ歴代ロビンは5人。
原作コミックスでロビンがブルース・ウェインの後を継いで活躍するという設定は存在しません。
恋人ハーレイ・クインゼルとは?
ジョーカーの恋人はハーレイ・クインゼルです。
DCEU「 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 」は2人が別れた設定でした。
ジョーカーの世界興業収入はR指定作品初の10億ドルを突破。
長く続いた解説もいよいよ終わりに近づいてきました。
以降はシリーズ豆知識、ジョーカーの名言などを振り返っていきます。
ダークナイト3部作を制覇した後は、ここを重点的に読むといいでしょう。
あなたも晴れてダークナイトマスターの仲間入りです。
ダークナイトシリーズの裏話
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バットマン&ロビンを覚えていますか?
バットマンをジョージ・クルーニーが演じ、シュワちゃんがヴィランとして登場します。
今作が1997年に公開されて以降、バットマン・シリーズは冬の時代を迎えました。
旧バットマン・シリーズは下記の通り。
1)バットマン(1989)
2)リターンズ(1992)
3)フォーエバー(1995)
4)バットマン&ロビン(1997)
バットマン&ロビンの次回作(5作目)は、ジョエル・シュマッカー監督により製作される計画でしたが、批評家からの酷評と興行収入がよくなかったため、続編製作は幻に終わりました。
その結果、1989年のティム・バートン(監督)から始まった一連のバットマンシリーズは、一旦幕を閉じたのでした。
ダークナイト・シリーズの世界観は、これぞDC映画って感じがして最高ですよね。
DC映画といえば、バットマン、スーパーマン。
この2つのヒーロー映画を大ヒットさせたワーナー。
旧バットマン・シリーズ以降、長らくバットマン作品は製作されることなく、バットマン・シリーズは低迷期に突入。
そこでワーナーがようやく重い腰をあげたのですが、ワーナーが次に狙いを定めたのがクリストファー・ノーランでした。
今や映画業界で知らない人はいません。
マーベル初のヒット映画「 ブレイド 」
この脚本を手がけたのがデヴィッド・S・ゴイヤーでして、クリストファー・ノーラン(監督)は、彼をバットマン・ビギンズの脚本家として招集することで最強タッグが完成。
バットマン・ビギンズ製作において、クリストファー・ノーランが最も大切にした要素は、ヒューマン・ドラマでした。
彼は、人間の成長ドラマをリアルに描きたかった。
クリストファー・ノーランは、バットマン・ビギンズの製作陣を集めて、皆にある映画を見せました。
それは、ブレード・ランナー(1982)です。
ノーランの理想とするゴッサム・シティのイメージは、ブレード・ランナーの街並みだったからです。
理想的な世界観を製作陣と共有したクリストファー・ノーラン。
結果として、批評家からの評価は高く興行的にも成功したバットマン・ビギンズ。
物事は始めが肝心。
今作がコケていたらダークナイト・シリーズ(トリロジー)は無かった可能性もあるので、ビギンズの果たした役割は大きかった。
ダークナイト・シリーズ(トリロジー)で最も評価されている「 ダークナイト 」
バットマン役をクリスチャン・ベール、ジョーカー役を今は亡きヒース・レジャーが演じます。
歴代ジョーカーについて整理しておきましょう。
ヒース・レジャーの死因は、諸説ありますが、ジョーカー役に没頭しすぎて薬物摂取で亡くなった説が有力です。
旧バットマン・シリーズでジョーカー役を演じたジャック・ニコルソンは、ヒース・レジャーにジョーカーという役に没頭しすぎると危ないぞと警告していたと言われています。
命をかけてジョーカーを演じたヒース・レジャーは、死後、アカデミー賞助演男優賞を受賞(アメコミ原作映画では初の快挙)
以前に1度触れましたが、クリストファー・ノーランは当初、3部作構想を考えていませんでした。
作品として完成されたストーリー構成がない限り、ダークナイト・ライジング製作は難しいと考えていました。
最終的に、デヴィッド・S・ゴイヤーのスクリプトを基にしてノーランの弟ジョナサンが脚本を完成させました。
身体能力がハンパないベイン(ヴィラン)をトム・ハーディが演じた今作のクライマックスは、観客に結末を考えさせるという形で終了。
クリストファー・ノーランらしい終わらせ方でしたね。
ダークナイト・シリーズ(トリロジー)は、ブルース・ウェインの成長・葛藤を描いていて、ヒューマン・ドラマの要素が強い作品。
クリストファー・ノーランがシリーズで最も重要視した要素とも言われています。
アメコミ原作の映画3部作シリーズを監督として全て完結させたのは、スパイダーマン・シリーズ3部作のサム・ライミ以来でして、史上2人目の快挙でもあります。
アメリカン・コミックス原作でありながら、ストーリー構成がシリアスなDC映画。
マーベル映画とは一味ちがった作品として、ダークナイト・トリロジーは大人でも楽しめるという点が大きいと思うんですよね。
マーベル作品は、少し非現実すぎて苦手という人も一定数います。
そんな人にとって、ダークナイト・シリーズはヒューマン・ドラマ作品として楽しめるのではないでしょうか。
アメコミ原作映画がリアルなヒューマン・ドラマとして、世間に受け入れられたという事実。
クリストファー・ノーランが果たした役割は、映画史に刻まれることでしょう。
DC単特映画「 ジョーカー 」がダークナイトの世界興業収入超えを果たしたことで、ジョーカー人気も更に高まっていくこと間違いなし。