黒歴史扱いされている「 グリーン・ランタン 」
私たちが置いてけぼりになってしまった理由はその「 色 」にあったのかもしれない!?
という訳で、色の意味から考察してみました。
▶︎ DCEUシリーズ
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
グリーン・ランタン
公開日
2011年9月10日
原題
Green Lantern
上映時間
114分
キャスト
- マーティン・キャンベル(監督)
- ライアン・レイノルズ
- ブレイク・ライヴリー
- ピーター・サースガード
- タイカ・ワイティティ
- マーク・ストロング
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー
好きだった点
色の意味をよく理解している点。
主人公のハル・ジョーダンが最初からヒーローらしくなく、弱さを持ったキャラクターなので、視聴者が感情移入しやすい点。
「 恐怖を恐怖と認めないのに、恐怖に勝てるわけがない 」という台詞。
嫌いだった点
最初から恐怖を利用しようとしていたシネストロ。
伝説の戦士の弟子でもある彼には、もう少しイエロー・リングと葛藤するシーンなどを盛り込んでもらいたかった。
見どころ
どの戦闘シーンも想像力豊かで面白い。
自分のイメージをその力で具現化していくので、そのキャラクターの性格、バックボーンや文化も垣間見える点がいい。
まさに漫画的な表現だが、想像力 vs 想像力の戦いは、まるで天下一武道会というか、何でもありの異種格闘技戦という感じもある。
しかし、力強さも身体的な違いも関係ないという点において、純粋な頭脳戦という感じもあり非常に興味深く、見ていて楽しい。
考察レビュー
今作を考察するにあたり、私が一番フォーカスしたいのは「 色 」について。
私はいくつかのカラーケアやセラピーの資格を取得しているのだが、今作における色の理解はとても深い。
原作コミックスを未読なもので、このようなところで論じさせて頂いていいのかと恐る恐るこの記事を書いているのだが、この作品に関しては私にしか書けないことがあるのではないか?
と思い切って筆を執らせていただいた。
カラーケアにおいてのグリーンは、真実・調和・スペース・時間等の意味があり「 心の真実の道を信じて進む 」という色である。
ブルーとイエローが混ざっており、ブルーのキーワード「 天の意思(天から定められた使命)」を、
イエローのキーワード「 個の意志(自己を知り、そこから生まれる意思)」が受け入れ、1つになってグリーンのキーワード「 真実の道 」へと繋がるとされている。
主人公ハル・ジョーダンがグリーン・ランタンの大いなる意思に選ばれ、1度はそれを跳ね除けようとするも、自分が何者かという自己知を深めて、
その大いなる意思を受け入れたことで、力が大きくなり、恐れを恐れとして理解し立ち向かえるようになる。
色の意味そのままなのではないだろうか。
最後にシネストロが恐怖を司(つかさど)る「 イエロー・リング 」を手にするのだが、イエローもそのままその通り、恐怖、混乱、というネガティブなキーワードがあるのだ。
勿論ポジティブなキーワードもあるので、恐怖を力にしたシネストロがポジティブなイエロー戦士に変わってくれることを願ってやまない。
グリーンのネガティブなキーワードには、「 道を決められない、優柔不断 」というものがある。
これもグリーン・ランタンとして目覚めるまでの、逃げ癖があるハルにぴったりだと言えないだろうか。
初見、既に色の勉強をしていた私は、DC陣営には色のオタクまでいるのか!
と唸らされ、自分が勉強していることをこんなにも分かり易く表現されている作品があったなんて!といたく感動したものだ。
ランタンは手に取って、自らの足元を照らしていく物。
多くの道を自ら照らして見極め、その中で自らが信じた道を歩んでいく。
なんと美しい意味の込められた表題だろうか。
ハルにとっての真実の道を探す物語、そして、グリーン・ランタンの戦士たちが守る世界の、宇宙の、調和の未来を照らす物語。
原作を知らない私は勝手にこんな風に理解した気になって(あくまでも勝手な解釈)今も続編を待ち続けているのである。
逆に、知らずに見ている人たちは、いきなりグリーンだのイエローだのと言われても、なんだか分からないだろう。
DCユニバースから外されてしまっていたり、ライアン・レイノルズ本人からも「 黒歴史 」的に茶化されてしまっている。
そのような説明一切なしで話が進むため、視聴者が疑問符を抱えたままになってしまったからではないかと、少し寂しく思うのだ。
疑問点は、グリーン・ランタンのトップ戦士であるシネストロが率先して恐怖を用いようとするシーン。
原作で言及されているのならコミックスを買ってでも確認したい。
あのままシネストロを闇落ちさせてしまうのは勿体なく早計に感じる。
まとめ
少々斜め上からの考察だったが、少しでもこの作品の色に込められた想いを(私の経験則からの勝手な考察ではあるのだが)
理解していただき、そんな楽しみ方もあるんだと思っていただければ嬉しい。
そして可能であれば、「 グリーン・ランタン? ああ、ライアン・レイノルズ本人がデッドプールで茶化してたアレね、本当に黒歴史だよねー 」という認識を和らげてもらえるキッカケになったらと願ってやまない。