こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@mai)さんからの投稿レビューです。
サクッといきましょう。
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障害を扱った作品は、重たいシーンが多くなる傾向にあります。
今作は「 1人の女性 」として生きていこうとする主人公の成長を描いた物語です。
障害を扱った他テーマ作品との違いを紹介していきます。
37seconds

公開日
2020年2月7日
上映時間
115分
キャスト
- HIKARI(監督)
- 佳山明
- 神野三鈴
- 大東駿介
予告編
公式サイト
感想レビュー

好きだった点
障害を持つ人の日常や悩みにフォーカスするのではなく、あくまで「 1人の人 」を描いた作品だったところが好きでした。
障害を持ってるというだけで、人生の全てが特別なものに変わるわけではない。
というバリアフリーな姿勢に好感が持てました。
嫌いだった点
主人公の為に色々と無償で世話を焼いてくれる介護士・俊哉が良い人すぎた点。
そこまではリアルな部分も大きいなと思ったのですが、介護士をはじめとして、そこまで世間は優しくないのでは?と感じました。
とはいえ、あくまでユマが勇気を踏み出すための作品であると思うので、そこはあまり気にはなりませんでした。
見どころ
見どころは、「 障害者 」と特別視される環境と、「 障害者 」だからといって他の人と変わるわけじゃないと普通に接してくれる人とを比較してる点です。
障害者だからと過保護になってしまう母親や、それを逆に搾取する友人。
一方で、ユマが困っていたところを助けてくれて、普通の女の子たちがやるようなオシャレや夜遊びを体験させてくれる人たち。
特別視される環境で荒波立てないようにと振る舞う主人公・ユマと、普通に接してくれる人たちの中で他の人と変わらない姿で楽しむユマとが印象的に描かれています。
考察・疑問点

この作品が観てる人に与えてくれるものは「 ポジティブになれる勇気 」です。
前半では「 1人の女性 」として、生活・仕事・恋愛で自立したくても、現実では障害があるから人の助けが必要だという立場がネックになってしまい、上手く立ち回れないユマの葛藤が描かれています。
しかし、そんなもどかしさが普通に接してくれる人たちの登場で少しずつ変わっていくのです。
その変化が、比較的狭い人間関係の中で描かれるのがまた良いんです。
彼女が外からの刺激だけでなく、今までの自分の殻を破って、自分だって1人でやれることもあるんだと主張しているのがさらに印象的でしたね。
だからこそ、ラストの「 障害を持ったのが私で良かった 」という言葉を、決して重たい一言ではなく、ポジティブな言葉として受け止めることができます。
障害は自分を縛るものだと思っていたユマ。
自身と障害との関係に一定の区切りをつけ、折り合いをつけられたのが伝わってきました。
そして、ポジティブなメッセージに華を添えるのがCHAIの楽曲です。
CHAIの音楽のラフさと、そこに込められた「 なんだっていいじゃん 」にも似た、いろんな人を包んでくれるような温かさがピッタリでした。
彼女たちが意図したメッセージ性をしっかりと効果的に利用しているのも良かったですね。
たった37秒間、生まれた時に呼吸してなかったというだけで障害の有無が分かれてしまう。
そこに自分の意思は全く介在しておらず、ある意味偶然であり運でもあります。
作中でユマが「 もしかしたら障害を持ったのは双子の姉の方だったかもしれない 」というのは本当で、そうすれば彼女たちの人生は大きく変わっていたことでしょう。
この差と体の不自由を負ってしまうからこそ、障害がテーマの作品は重たいシーンが増えてしまう傾向にあると思います。
ですが、この作品はそのような「 他の人とは違う点 」にフォーカスするのではなく、あくまで「 障害を持つ1人の女性が自分自身と向き合う話 」に完結していて素敵でした。
作品として障害を特別視しないという姿勢が良かったです。
さらに、障害だけでなく、「 性 」を売りにする仕事へのリスペクトや男女格差へのチクリと刺さる批判など、
現代に存在してる差別全般に対しても目を向けており、メッセージ性の高さを感じました。
まとめ

今の自分に満足できない、上手くいかないことがあると悩む人には、今作を見てポジティブなメッセージを受け取って欲しいです。
今作が皆さんのバイブルのような作品になってくれたらと思います。
劇中でユマは俊哉と一緒に海外へと冒険へ出ます。
同じような作品は下記のとおり。