「 さくら 」考察レビュー、今こそ家族の関係性と在り方を問う

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さくら
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こんにちは、Johnです。

映画ライフ楽しんでますか?

今回は、ペンネーム(@mai)さんからの投稿レビューです。 

コロナ禍で「 家族 」との関係性やその在り方について考えを巡らせたという人も多いのではないでしょうか?

そんな状況に即したような、まさしく「 家族の難しさと温かさ 」を描いたのが今作。

所々、登場人物たちの心情に寄り添うと辛くなってしまうシーンもありましたが、最後はまた前を向いて頑張ろうと思える作品でした。 

今回は、各登場人物の心情を掘り下げたいと思います。

画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

目次

さくら

さくら
©さくら

公開日

2020年11月13日

上映時間

119分

キャスト

  • 矢崎仁司(監督)
  • 北村匠海
  • 小松菜奈
  • 吉沢亮
  • 寺島しのぶ
  • 永瀬正敏

予告編

公式サイト

さくら

作品評価

[rate title=”5つ星”]

[value 3]映像[/value]

[value 3]脚本[/value]

[value 4]キャスト[/value]

[value 2.5]音楽(BGM)[/value]

[value 2.5]リピート度[/value]

[value 0]グロ度[/value]

[value 2.5 end]総合評価[/value]

[/rate]

感想レビュー

さくら
©さくら

好きだった点

キャスト陣の豪華さ。

嫌いだった点

最終的に家族は、前を向いて生きていこうとするのですが、長男の死というのがどうしても消化不良に終わってしまう点が微妙だなと。

たしかに「 家族の姿 」を描き切ってはいるのですが、長男だけがそこから取り残されているような救われなさがありました。

前半があまりにもアットホームな理想の家族像すぎて、後半の長男ハジメの事故や障害、そして自殺などの家族への障壁があまりにも過酷に思えて辛くなってしまった。

見どころ

なんといっても豪華キャストの競演 ではないでしょうか!

吉沢亮(兄役)、北村匠海(次男役)、小松菜奈(末っ子役)、寺島しのぶ(奥さん役)と永瀬正敏(旦那役)。

それぞれがハマリ役で、本当の家族のようでした。

だからこそ、作品の少しだけ現実離れした設定にも引き込まれていきました。

主要キャストはもちろん、山谷花純(次男カオルの彼女役)、水谷果穂(長男ハジメの彼女役)、小林由衣(末っ子ミキの友人役)

三兄弟が家族以外の人と関係性を築いて少しずつ外の世界へと飛び立っていき、家族も知らない一面が増えていくというストーリー。

考察レビュー

さくら
©さくら

長男の事故や自殺で父は家を出て、次男は都会の大学へと進学。

劇中前半で描かれたような自分の恋愛を家族に打ち明けたり、家族総出で食卓を囲んだり。

そういった「 家族の理想像 」と比較すると、何がいけなかったんだろう、家族はどこでスレ違ってしまったのだろうと思ってしまいます。

最終的に次男カオルは「 兄の事故は神様からの悪送球なんかじゃなくて、自分たちが投げた悪送球を神様は何も言わずに受け止めてくれていた証拠なんだ 」と解釈するようになります。

ミキは「 それでも兄が生まれてきてくれて良かった、ありがとう 」と言います。 

そこに家族全員の総意が含まれていたような気がします。

カオルはいつも兄には勝てないという気持ちを抱えており、勝ちたいといった嫉妬ではなく憧れも超えたような「 自分への諦め 」も含んだ感情です。

一方で、ミキは兄への恋心を抱いています。

しかし、それが家族愛の延長線上なのか異性への愛なのかは、ミキ自身も分かっていないような気がしました。

そんな「 長男 」を中心にした三兄弟の関係性が、その自殺によって変化するわけですが、その決して明るくはない感情を乗り越えて個々人として生きていく決意がラストシーンに描かれていました。

兄を理想として捉え続けてきた次男は、その背中を追い越し、兄に固執してきた末っ子のミキは

「 生まれてきてくれてありがとう 」ということで、その死を乗り越えます。

夫婦もまた、壊れてしまっていた夫婦関係を修復していくような含みを持たせて終わります。

今作がコロナ禍を意識した作品ではないことは重々承知なのですが、少しずつ家族のすれ違いが生じて、

どこからやり直せばいいのか、どうやり直せばいいのか分からない。

と、悩む人が増えている現状に即した作品になっていました。

まとめ

さくら
©さくら

「 家族 」は、その関係性が希薄だろうと誰にでも存在するものです。

友人や上司などの関係とは違って、他人とも自分とも違う切り離せない存在でもあります。 

そんな「 家族 」との関係性に思いを巡らせるきっかけとして、是非とも多くの人に見てもらいたい作品でした。

北村匠海さん出演の「 アンダードッグ 」は大注目の邦画ですし、小松菜奈さんが出演している「 閉鎖病棟 」は人の温かさを感じられる良作です。

吉沢亮さんも「 AWAKE 」が近日公開されます。

若手俳優の3人もこの作品をきっかけに追いかけて欲しいなと思います!

さくら

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