
マーベル映画史上、最小のヒーロー「 アントマン&ワスプ 」の活躍を描いた、シリーズ第3弾。
「 アントマン&ワスプ:クアントマニア 」が、ついに2023年2月17日に公開されます。


アントマン&ワスプ:クアントマニア


あらすじ
公開日
2022年2月17日
原題
Ant-Man and the Wasp: Quantumania
上映時間
125分
キャスト
- ペイトン・リード(監督)
- ポール・ラッド
- エバンジェリン・リリー
- ジョナサン・メジャース
- ミシェル・ファイファー
- マイケル・ダグラス
- キャスリン・ニュートン
公式サイト
キャラクター紹介












征服者カーンは黒幕なのか?


マーベル・コミック原作のヒーローを実写化し、それぞれのシリーズが世界観を共有することで、ヒーロー同士の夢の共演を実現させたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)。
このMCUにおける今作の位置づけは、フェーズ5と名づけられた作品群の最初の作品です。
ちなみにフェーズ4~6をMCUでは大きな括りとして「 マルチバース・サーガ 」と呼んでいます。
マルチバースとは、並行世界やパラレルワールドとも言われる概念です。
主要キャストは前作から引き続き、監督も同じくペイトン・リード。
ただ、注目すべきなのはSFコメディ映画の金字塔「 ゴーストバスターズ(1984)」主演のビル・マーレイが監督に出演を懇願され、今作「 アントマン&ワスプ:クアントマニア 」にクライラー役として出演していることです。
彼が劇中において一体どんな活躍をするのかも注目ポイントです。
今作は、征服者・カーンが悪役として登場するということで、公開前からファンの間で話題沸騰となっています。
カーンとは、マーベル・コミックの中でも最強の悪役の一人です。
原作では、30世紀からタイムトラベルした未来人という設定。
歴史改変や並行世界を行き来することも可能であり、それによって生まれたあらゆる時間軸の自分を集結させ、アベンジャーズを倒したこともあります。
「 マルチバースを知っている未来人 」という異色の経歴を持つカーン。
彼は今後MCUにおいても、フェーズ1~3の「 インフィニティ・サーガ 」の黒幕だったサノス以上の脅威となることは間違いないでしょう。
今作の予告編やポスターでもカーンは悪役として紹介されており、アントマンと戦う場面カットもありました。
しかし、一つ疑問があります。
今作の黒幕が本当にカーンなのかということです。
カーンは予告の中で、量子世界の探究者でありワスプの母親・ジャネットに「 彼は存在を書き換え、時間軸ごと破壊する 」と恐れられていました。
その一方で量子世界に迷い込んだアントマンに対し、カーンは「 家に帰してやる、時間も与えよう 」と条件を出して手を借すように求めています。こ
こでの「 時間 」とは、「 アントマン&ワスプ(2018)」のラストで量子世界に閉じ込められた、アントマンことスコット・ラングが娘のキャシーと過ごせなかった5年間のことでしょう。
つまり、予告のカーンがアントマンの力を必要としている場面カットは、カーンとは別の脅威が今作に登場する事を示唆しているように思います。
カーンは「 マルチバース・サーガ 」を締め括る「 アベンジャーズ/ザ・カーン・ダイナスティ 」に悪役として登場することが決定済みです。
つまり、カーンが悪役としての本領を発揮するのは、今作ではないと推測できます。
その場合、今作のストーリーは量子世界に脅威をもたらす黒幕に対し、アントマンとカーンが同盟を組んで立ち向かう物語になるのではないかと思います。
そして、カーンの野望に気がついたアントマンが途中で裏切り、2人は互いの運命をかけて対立していく、という流れの可能性が高いです。
では、今作の真の黒幕とは誰なのかについて考察していきます。
真の黒幕は誰なのか?


クライラー黒幕説
候補として挙げられる人物は2人です。
一人目は、ビル・マーレイ演じるクライラーです。
なぜなら、名優であるビル・マーレイをマーベル・スタジオが簡単なキャラクターとして描くとは思えないからです。
また、それだけではなく彼が黒幕だという根拠はいくつかあります。
クライラーとは、1972年の「インクレディブル・ハルク #156」のコミックで初登場したハルクの悪役。
マーベル・コミックにおいて、特に目立った活躍はなく、マイナーなキャラクターです。
しかし、今作で登場するクライラーは、何やら高貴な衣装を身にまとっており、肌の色も原作とは違い緑色ではありません。
また、ビル・マーレイは元ニューヨーク・ジャイアンツのクォーターバックのイーライ・マニングの番組「 イーライ・マニング・ショー 」にゲスト出演した際、
クライラーの能力について「 私の力は、悪者(bad guy)だよ」と発言しています。
これにより、今作におけるクライラーの立ち位置が悪役であることが伺えます。
そして、容姿についても高貴なものであったことから、予告に登場した量子世界の軍隊や兵器は、カーンではなくクライラーが率いているものである可能性が高いのです。
M.O.D.O.K.(モードック)黒幕説


2人目は、M.O.D.O.K.(モードック)です。
名前が「 Mental Organism Designed Only for Killing(殺人のために設計された可動式有機体)」の略称となっている残虐非道なキャラクター。
大きな頭部と小さい体という一頭身のような姿をしており、専用浮遊装置「 ドゥームズデイ・チェアー 」で浮遊する個性的なビジュアルをしています。
今作の予告には一瞬ではありますが、彼の姿があり、その見た目は原作とほぼ同じです。
原作における彼は、元々は普通の人間でしたが、科学者による悪の組織「A.I.M(アドバンスド・アイデア・メカニックス)」による改造で生み出されました。
超人的な頭脳を得たことで自らを「 至高の科学者 」と名乗り、逆にA.I.Mのトップに君臨しました。
予告で登場した軍隊や兵器は、彼が支配する組織の可能性があります。
仮にそうならば、黒幕としてアントマンとカーンの脅威に十分なり得ます。
しかし、なぜM.O.D.O.K.(モードック)が量子世界にいるのか?
それは彼の正体に関係があると思います。
M.O.D.O.K.(モードック)の正体は、第一作目の「アントマン(2015)」の悪役であったイエロージャケットことダレン・クロスの可能性があります。
ダレンは、アントマンスーツの材料であるピム粒子の軍事利用を目論んでいた科学者。
イエロージャケットとしてアントマンと戦った結果、動力源を破壊され、スーツごと消滅しました。
この際、彼は身体を変形させながら姿を消しました。
これが消滅したのではなく、縮小していたのなら、量子世界の何らかの組織に見つかり変形した身体をM.O.D.O.K.(モードック)として改造されていたという展開もあり得ます。
ダレンの傲慢で残虐な正確もM.O.D.O.K.(モードック)に近いです。
まとめ


フェーズ4から始まる「 インフィ二ティ・サーガ 」の作品は、「ドクター・ストレンジ / マルチバース・オブ・マッドネス(2022)」のように予告やポスターに描かれた悪役はまったくの見当違いであったという戦略が多いです。
今作もそれに則り、カーン以外の予告に登場した予想外の人物が悪役である可能性があります。
いずれにしろ公開が待ち遠しいです。

