こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@わらき)さんからの投稿レビューです。
今作は「 LGBTQ 」がテーマでして、赤裸々な切り口の恋愛作品でもあります。
濃厚なラブシーン、繊細な心理描写、共感性の高い恋愛作品として楽しむことができました。
▶︎ おすすめ邦画(まとめ)
画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
窮鼠はチーズの夢を見る

公開日
近日公開
上映時間
130分
キャスト
- 行定勲(監督)
- 大倉忠義
- 成田凌
- 吉田志織
- さとうほなみ
- 咲妃みゆ
- 小原徳子
予告編
公式サイト
感想レビュー

好きだった点
今作は、三者の緻密な心理描写が非常に面白かったです。
- 好きになる人
- 好きになられた人
- 好きになられなかった人
登場人物は、これらの立場をグルグルめぐるストーリー展開となっています。
性別を超えた恋愛にもかかわらず、普遍的な恋愛のむずがゆさ、狂おしさを描きまして、
LGBTQを扱いつつも、あくまでも「 恋愛作品 」として集約してている点も好感が持てました。
嫌いだった点
基本的にカップルがひっついたり離れたりを繰り返す様を描いていくので、物語が単調になりがちでした。
「 ケンカ → 仲直り → ケンカ 」などの堂々巡り感は否めません。
かなり濃厚な男性同士のラブシーンがあるため、苦手な人は苦手と感じるかもしれません。
私は特に苦手意識なく見ることができました。
見どころ
恋愛の酸いも甘いも描ききった登場人物の緻密な心理描写にあります。
真剣に人を愛せない男。
そんな彼を学生時代から好きだった男。
本当は愛されていないのではと悩む女。
それぞれのもどかしさや切ない気持ち、嫉妬などを包み隠さずに描いていました。
そのため、要所で笑えるシーンがあり、人の恋愛というのは他人から見るとひどく滑稽なものに見えることも表現しています。
近作だと「 愛がなんだ 」に似た世界観を感じました。
このあたりの繊細な心理描写は、女性向け漫画が原作ということに加え「 世界の中心で、愛をさけぶ 」「 ナラタージュ 」など、
恋愛作品を数多く手がけてきた行定監督の手腕なのかなと思います。
さらに見どころは、大倉忠義さんと成田凌さんによる大胆なラブシーンかもしれません。
本作品はR15+指定されているのも納得の激しい濡れ場が多く存在しています。
おそらく原作漫画でも激しい濡れ場があるのかと思いますが、やはり女性をターゲットにしている作品なのだと思いました。
この繊細な心理描写と、相対するように大胆な濡れ場のシーンが続き、文字通り「 赤裸々な恋愛作品 」を楽しめるのではないでしょうか。
考察・疑問点

主人公の部屋がメインの空間として印象的に映し出されています。
窓から差し込む柔らかな朝日、雨の日に窓を伝うしずく、夜の間接照明など、非常に美しく空間を演出しているように感じました。
それらがちょうど、主人公の心情とシンクロしているようで、行定監督の空間を活かした繊細な演出が印象的です。
また、終盤の展開への伏線にもなるのですが、成田凌さん演じるキャラクターが愛用するタバコや、部屋のカーテンなど、小道具やセットの装飾にも演出のこだわりが感じられました。
先ほど、見どころで濃厚なラブシーンがあると述べましたが、実際どれほどリアルなものなのかと疑問に思いました。
まとめ

繊細な心理描写の一方、かなり激しい濡れ場に驚きましたが、結果として赤裸々な恋愛を描ききっている、効果的な構成だと思いました。
登場人物がウダウダ悩んで苦しんでいることが多いので、そのあたりでモヤモヤしてしまう人も多いかもしれません。
しかし、このモヤモヤ感こそが、この映画の正体だと思うので、私はその点も楽しめました。
人を好きになること、嫌いになること、白と黒で片付けられないグレーな感情・関係を赤裸々に描く。男女問わず、多くの人が共感できる恋愛映画となっているのではないでしょうか。