ボーン・アイデンティティー(2002)

原題(英題)
The Bourne Identity
公開日
2003年1月25日
上映時間
119分
キャスト
- ダグ・リーマン(監督)
- マット・デイモン
- フランカ・ポテンテ
- クリス・クーパー
- クライブ・オーウェン
- ブライアン・コックス
- アドウェール・アキノエ=アグバエ
- ジュリア・スタイルズ
コメント
「 ジェイソン・ボーン 」シリーズの記念すべき第1作目である本作は、アクション映画の常識を変え、時代を変えた。
その徹底したリアリティと本格的な格闘シーンは、のちのスパイ映画に多大な影響を与え、今もなお多くのファンを魅了している。
マット・デイモンは主人公のジェイソン・ボーンを演じるにあたり、3ヶ月にも及ぶトレーニングを実施。
格闘シーンやアクションなど、多くの場面で自らがスタントを担当した。
物語は、記憶を失った男が漁船から救出されることから始まる。
男は唯一の手掛かりから記憶を手繰り寄せるために、スイスへと向かった。
しかし、彼の元へ次々と暗殺者が送り込まれ、ジェイソン・ボーンは生存をかけた戦いを強いられるのであった。
映画からはみ出たリアリティが究極のスリルと興奮を生み出し、観客の脈拍を早める。
映画が終わったあと、えも言われぬ満足感に浸りながら体を座席に沈み込ませてしまう。
それほど圧倒的でおもしろい映画が、時代に新たな風を巻き起こした本作なのだ。
↓「 ジェイソン・ボーン 」シリーズの考察レビュー記事はこちら
「 ジェイソン・ボーン 」シリーズの順番はこれ!全5作品をまとめて紹介
インビクタス 負けざる者たち(2009)

原題(英題)
Invictus
公開日
2010年2月5日
上映時間
134分
キャスト
- クリント・イーストウッド(監督)
- モーガン・フリーマン
- マット・デイモン
- トニー・キゴロギ
- スコット・イーストウッド
コメント
クリント・イーストウッド監督が、1995年のラグビーワールドカップで実際に起こった出来事を映画化。
黒人初の大統領であるネルソン・マンデラと、ラグビー南アフリカ代表のキャプテンであるフランソワ・ピナールとの絆と歴史的偉業を丁寧に描いた。
主演のモーガン・フリーマンはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、マット・デイモンも助演男優賞にノミネートを果たす。
本作で特筆すべきは、やはりマット・デイモンの役作りについてだろう。
彼は実在する南アフリカ代表のラグビー選手、フランソワ・ピナールになりきるために、フィジカルトレーニングを行い、英語のイントネーションを調整した。
こうして実在する人物をより緻密に体現し、物語に現実味を与えたマット・デイモン。
本作の感動的なストーリーとともに、彼が演じたフランソワ・ピナールの勇姿をぜひ見届けてほしい。
オデッセイ(2015)

原題(英題)
The Martian
公開日
2016年2月5日
上映時間
142分
キャスト
- リドリー・スコット(監督)
- マット・デイモン
- ジェシカ・チャステイン
- クリステン・ウィグ
- ジェフ・ダニエルズ
- マイケル・ペーニャ
- ショーン・ビーン
- ケイト・マーラ
- セバスチャン・スタン
- アクセル・ヘニー
- キウェテル・イジョフォー
- ドナルド・グローバー
- マッケンジー・デイビス
- ベネディクト・ウォン
- ニック・モハメッド
- チェン・シュー
- エディ・コー
コメント
アンディ・ウィアーの小説「 火星の人 」を、リドリー・スコット監督がマット・デイモンを主演に迎え映画化。
マット・デイモンは、近未来で火星に取り残されてしまう探査隊員を演じ、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
生命力溢れる一人の宇宙飛行士をパワフルかつ真摯に演じ切り、少し遠くの時間軸にあるSF世界をリアルに体現した。
彼の持つ、映画の世界に溶け込む力は、本当に凄まじい。
そして壮大かつ壮絶な火星でのサバイバル生活は、人々の心に科学の素晴らしさを直接伝える役割を果たし、感動を呼び起こした。
アクション映画では見ることのできない知的でポジティブなマット・デイモンを、ぜひ本作で味わっていただきたい。
まとめ
自身が脚本と主演を務めアカデミー賞脚本賞を手にした「 グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち 」や、アクション映画の新たな時代を築き上げた「 ジェイソン・ボーン 」シリーズなど、ジャンルを超えて高い表現力を持つマット・デイモン。
徹底した役作りと体作りは、今もなお健在。
彼のキャリアは決して早くに成功したわけではないが、持ち前の人柄と周囲の雰囲気をも容易に変えてしまうほどの演技力でトップスターへと登り詰めた。
今後も彼の出演する映画や製作に関わる作品を、見逃さずにチェックしていきたい。

文・ライター:小石海玄人