アダム・ドライバーは、クリント・イーストウッド監督「 J・エドガー 」(2011)にて長編映画デビューを果たしたアメリカの俳優だ。
2014年の「 ハングリー・ハーツ 」で映画初主演を飾り、ベネチア国際映画祭で男優賞を受賞した。
その後の活躍は目覚ましく、その独特な雰囲気と確固たる演技魂で数々の良作に出演。
演技に対するストイックな姿勢と確かな実力で、観客だけでなく監督までをも魅了し続けている。
今回は、そんなアダム・ドライバーの不思議な魅力について、過去の作品を取り上げながら掘り下げていく。
少しでも興味が湧いたら、ぜひ作品を観賞して彼の沼にハマってみてほしい。
アダム・ドライバーとは
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- 出身:アメリカ カルフォルニア州サンディエゴ
- 生年月日:1983年11月19日
売れない掃除機のセールスマンをしていた頃、2001年に起こった飛行機テロ9.11をきっかけに海兵隊へ志願。
自転車の事故で除隊となったあと、名門ジュリアード音楽院へ進学を決め、俳優としてのキャリアをスタートさせる。
アメリカのテレビドラマ「 GIRLS ガールズ 」に出演し注目を浴びると、瞬く間に映画界へ進出。
「 スター・ウォーズ フォースの覚醒 」(2015)で演じた悪役カイロ・レンで、世界的に知られるようになった。
他を巻き込む類稀なる演技力で、数々の作品に出演を重ねている注目の俳優だ。
絶対見ておきたい作品はこれ!
アダム・ドライバーの魅力を掘り下げるために、彼の魅力が伝わる主な作品を挙げた。
映画ファンならずとも、彼の作り出す独特な雰囲気に気持ちよく飲まれていくだろう。
- ハングリー・ハーツ(2014)
- スター・ウォーズ フォースの覚醒(2015)
- パターソン(2016)
- 沈黙 サイレンス(2016)
- デッド・ドント・ダイ(2019)
ハングリー・ハーツ(2014)

原題(英題)
Hungry Hearts
公開日
2016年10月15日
上映時間
109分
キャスト
- サベリオ・コスタンツォ(監督)
- アダム・ドライバー
- アルバ・ロルバケル
- アンヌロベルタ・マックスウェル
コメント
初の主演映画にして、第71回ベネチア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したアダム・ドライバー。
本作での演技は、本物だ。
アダム・ドライバーは夫のジュードを演じ、妻のミナをアルバ・ロルバケルが演じる。
偶然の出会いから付き合うようになり、やがて妊娠が発覚。
順風満帆で幸せに満ちた暮らしを送るはずだった二人だったが、徐々に狂っていくミナの愛情が次第に夫婦を引き裂き、観客の心をもズタズタにしていく。
ミナ役のアルバ・ロルバケルの、静かに“ 危なげな思想 ”に侵されていく様子も見ものだ。
そんなインパクトの大きい演技の横で、夫役のアダム・ドライバーもまた、リアルすぎる心の機微を見事に演じ、負けず劣らずの衝撃を演出している。
台詞ではなく感情でそこに漂う空気感を分からせる演技は、アダム・ドライバーならではの凄さとも言えるだろう。
スター・ウォーズ フォースの覚醒(2015)

原題(英題)
Star Wars: The Force Awakens
公開日
2015年12月18日
上映時間
136分
キャスト
- J・J・エイブラムス(監督)
- デイジー・リドリー
- ジョン・ボイエガ
- オスカー・アイザック
- アダム・ドライバー
- ドーナル・グリーソン
- グウェンドリン・クリスティー
- ルピタ・ニョンゴ
- ハリソン・フォード
- マーク・ハミル
- キャリー・フィッシャー
- アンディ・サーキス
- アンソニー・ダニエルズ
- ピーター・メイヒュー
- マックス・フォン・シドー
- ケン・レオン
- キラン・シャー
- グレッグ・グランバーグ
- ロッキー・マーシャル
- ヤヤン・ルヒアン
- イコ・ウワイス
- サイモン・ペッグ
- ワーウィック・デイビス
- メイジー・リチャードソン=セラーズ
- アンナ・ブリュースター
- ハリエット・ウォルター
- マイケル・ジアッキノ
- ナイジェル・ゴドリッチ
- ジェシカ・ヘンウィック
- トーマス・ブロディ=サングスター
- ダニエル・クレイグ
コメント
ジョージ・ルーカス監督が生み出したSF映画の金字塔「 スター・ウォーズ 」シリーズの新章。
旧三部作の最後「 スター・ウォーズ ジェダイの帰還 」(1983)から30年後を舞台にした本作で、アダム・ドライバーはとある重要なキャラクターを演じた。
それは、悪役“ カイロ・レン ”である。
スター・ウォーズを知っていれば、誰もが彼のライトセーバーの形状までも容易に想像できるほどの人気キャラクターであり、アダム・ドライバーを世界的な悪役として認知させた存在だ。
表情や仕草から観客の感情を支配し、その場の空気を一変させるアダム・ドライバーの特性が存分に発揮され、唯一無二の存在感を放っている。
189cmの彼がライトセーバーを手に取り戦う様子は新鮮だ。
もっとも「 ハングリー・ハーツ 」でも見せた感情の機微は、カイロ・レンという役にどハマりしている。
まるでアダム・ドライバーとカイロ・レンが互いに引き寄せあって必然的に手を取り合ったかのようなフィット感だ。
彼の新たな一面が垣間見える本作を、ぜひシリーズを通して観賞してほしい。