「 ジュマンジ 」シリーズの順番はこれ!
止まったマスによって浮かび上がった言葉が、次々と現実に出現する不思議なボードゲームを巡るファンタジー・アドベンチャー。
児童文学作家クリス・ヴァン・オールズバーグの同名作品を原作とし、当時の最新技術(CGなど)を駆使して撮影されたことでも話題になった。
幼い頃に観た記憶を照らし合わせしつつ、かつての気分に戻ったつもりで鑑賞してきた。
第1作『ジュマンジ』(1996)
あらすじ
100年前に封印された呪われたボードゲーム“ジュマンジ”を手に入れた少年アラン。彼は友人のサリーとゲームを始めるも、ボードに吸い込まれて消えてしまった。26年後、屋敷に引っ越してきたジョディとピーターは、偶然にも屋根裏で“ジュマンジ”を発見する。
公開日
1996年3月20日
原題
Jumanji
上映時間
104分
キャスト
- ロビン・ウィリアムズ
- ジョナサン・ハイド
- キルスティン・ダンスト
予告編
公式サイト
なし
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー
ファミリー向けということもあってか、突っ込みどころは多いが、集中して観る映画というより、難しいことは深く考えずに楽しむべき作品だろう。
とはいえ、それでは考察にならないので筆者なりに少し味付けを。
今作は少年アランの成長物語としての側面が非常に強い。
アランはゲームを始める前、父親と喧嘩をして心にもない言葉を吐いてしまい、その後26年もの間ゲームの中に閉じ込められる。
偶然に脱出したときには、父の会社は自分の失踪を原因に倒産、父も息子殺しの汚名を着せられたまま息を引き取っている。
そんな悲劇の浦島太郎ともいえる状況のアランは、しぶしぶとゲームを再開するのだが、そんな彼に立ちはだかるのがゲーム盤から現れた残忍なハンターというわけである。
このハンターはアランの父と同じジョナサン・ハイドが見事に1人2役を演じており、息子の越えなければならない壁としての父親像の象徴になっている。
結果、アランはハンターの追撃からなんとか逃げ切って(逃げるばかりで積極的に敵対しなかったことも上記のメタファーを表現しているのだろう)ゲームをクリア、無事に26年前への帰還を果たす。
そして、父親に反抗的な態度を謝って和解。
ゲームをクリアした世界線の26年後には、父の会社を継いでいる様子が伺える。
しかしながら、超えるべき存在としての父親像というのは、実に父権的な描き方であるようにも感じられる。
アランが26年後の世界に絶望したように、公開当時の価値観と現代の価値観は大きく違う。
一体なにを自分のハンターとしていくのか。
大人はそんなことを考えたりしながら、愛する我が子と観てほしい。
まとめ
ここまでつらつらと書き記したものの、映画全体としてはテンポよく展開していき、スリルだけでなくクスっと笑えるコメディ要素もある。
爆速で成長する植物や、小型犬くらいの大きさをした蜘蛛等、要所に安っぽい部分もあるが、ピーターの特殊メイクやCGの動物は現代から見ても違和感がない。
ハリウッドさすが、と唸らされる良作だった。
1995年公開のファンタジー・アドベンチャー映画「 ジュマンジ 」の精神的続編と位置づけられる今作。
原作はジュマンジ同様、児童文学作家のクリス・ヴァン・オールズバーグ。
精神的続編とは、時系列など直接的なつながりはないが「 ジュマンジ世界からの新しい冒険 」としてのプロットを下敷きとしていること、
つまり、その理念や哲学を継いでいるという程度の意味合いになるのだろう。
いうなれば「 宇宙版ジュマンジ 」