本作は、1912年に発生したタイタニック号沈没事故を背景に、2人の若者の純愛物語を描いた不朽の名作。
数々のアカデミー賞を獲得し、世界的な大ヒットを記録した本作は、その壮大なスケールとリアルな描写により、タイタニック号沈没に至る瞬間までが圧倒的な臨場感とともに描かれています。
「 タイタニック 」はなぜ史上空前の大ヒットとなったのか?見どころはジャックとローズ以外の人間描写にあり
タイタニック
あらすじ
日本発着クルーズ旅行の魅力を発信するサイト。豪華客船の船旅に興味のある方向け。クマリスクルーズ
公開日
1997年12月20日
上映時間
194分
キャスト
- ジェームズ・キャメロン(監督)
- レオナルド・ディカプリオ
(ジャック・ドーソン役) - ケイト・ウィンスレット
(ローズ・デウィット・ブケイター役) - ビリー・ゼイン
(キャルドン・ホックリー役) - フランシス・フィッシャー
(ルース・デウィット・ブケイター役) - デヴィッド・ワーナー
(スパイサー・ラブジョイ役) - グロリア・スチュアート
(ミセス・カルバート役) - ヴィクター・ガーバー
(トーマス・アンドリュース役) - ダニー・ヌッチ
(ファブリッツィオ・デ・ロッシ役) - ジョナサン・ハイド
(ブルース・イズメイ役) - キャシー・ベイツ
(マーガレット・モリー・ブラウン役) - ビル・パクストン
(ブロック・ロベット役)ほか
予告編
映画の視覚的な美しさ
映画は、当時最先端の技術を駆使して制作されており、特にタイタニック号の再現度は非常に高い。
映画のオープニングで、タイタニック号が出港する様子や、海の底に沈む船の姿は、まるで本物。
劇中で描かれる衣装やセットも、当時の上流階級のラグジュアリーな生活を再現したものとして美しく、興味深く描かれています。
この映画を見ることで、観客は当時の時代背景や社会状況についても理解を深めることができるでしょう。
映画のあらすじ&ストーリー
主人公のジャックとローズが出会い、恋に落ちるまでが描かれています。
ジャックは、貧しい家庭で育ち、ローズは上流階級の家庭に生まれたお嬢様。
2人の恋愛は、社会的な隔たりや差異に苦しんでいますが、互いの愛は真実であり、時には感動的であります。
映画のクライマックスで、タイタニック号の沈没シーンは、圧倒的な迫力で描かれ、観客の感情を大きく揺さぶります。
ジャックとローズが生き延びるために戦い、最後に別れを告げるシーンは、多くの人々の心を打ち、涙を誘う名シーンとして語り継がれている。
不朽の名曲 My Heart Will Go On
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セリーヌ・ディオンの名曲「 My Heart Will Go On 」は、映画の印象的なシーンとともに、世界中で大ヒットを記録。
この曲は映画のストーリーと深く結びついており、映画の感情的な要素を表現するために随所に使用されています。
本作は多くの人々に愛されている作品ですが、その一方で、批判的な意見も存在します。
その中で最もよく挙げられるのが、上映時間の長さです。
全体の上映時間は3時間半にも及び、中にはこの長さが観客を疲れさせてしまうという意見や、
前半部分はロマンス映画としての要素が強く、タイタニック号沈没に関する描写が少ないため、ストーリーのバランスが悪いと感じる人もいます。
しかし、この映画が受けた批判を考えるとき、その美しい映像、音楽、演技など、
数多くの良い点を見落としてしまうことはできません。
本作が描く物語は、単なるロマンス映画ではなく、人間の愛や生きる意味について考えさせられるものです。
豊かで貧しい上流階級で下流階級の人々が、船の中で同じ目に遭い、生き残りをかけて奮闘する姿は、映画をより深い作品に仕上げています。
さらに、本作は撮影技術や特殊効果の進歩に大きく貢献した作品でもあります。
映画の制作には当時最先端の技術が使われ、船の沈没シーンなどの大掛かりなシーンは、観客に強い印象を与えました。
また、この映画は、映画産業において、女性観客の重要性を認識させた作品でもあります。
映画には、ローズという強い女性キャラクターが登場し、女性観客からの支持を集めました。
タイタニックのロケ地を紹介
以下は、タイタニックのロケ地の一部です。
ロサンゼルス、カリフォルニア州(米国)
船内の多くのシーンや、タイタニック号が出航するシーンは、20世紀フォックスのロサンゼルススタジオで撮影されました。
ノバスコシア州(カナダ)
カナダのノバスコシア州で、タイタニック号が沈没するシーンの多くが撮影されました。
ここは、タイタニック号が実際に沈没した場所の近くに位置しています。
映画の序盤には、ジャックがゲームに勝ち、ローズに出会うシーンがあります。
このシーンは、カナダのノバスコシア州の町・ハリファックス。
エンセナダ(メキシコ)
船の沈没シーンは、メキシコのバハ・カリフォルニア半島沖で撮影されました。
実際の沈没現場を再現するために、特殊エフェクトが使われました。
映画の中で、タイタニック号に乗り込むシーンや、ジャックとローズが船の上で踊るシーンなど、船の外部でのシーンは、メキシコのエンセナダで撮影され、この場所は、バハ・カリフォルニア半島沖の撮影場所から比較的近い場所にあります。
イギリス
冒頭でローズがタイタニック号に乗り込むシーンは、イギリスのサウサンプトン港、「 ハート・オブ・ザ・オーシャン 」と呼ばれるダイヤモンドが登場する場面も、イースト・ロンドンで撮影されました。
撮影場所が多岐にわたるため、映画を愛するファンにとっては、各地のロケ地を巡る旅行も魅力的なものとなっています。
タイタニックの舞台裏
本作は、その壮大なスケールと複雑な制作過程により、映画史上でも有名なものの1つとなっています。
以下に、その裏側について幾つか紹介します。
撮影期間が長期間にわたった
本作の撮影期間は、1996年6月から1997年1月までの約7ヶ月間に及びました。
その後も追加撮影が行われたため、総撮影期間はおよそ10ヶ月にも及び、この長期間の撮影期間は、製作費用の高騰やスケジュールの遅延などにつながりました。
劇中の特殊効果が斬新であった
特殊効果の技術が大きく進歩したことにより、本作はその壮大なスケールを実現することが可能になりました。
特にタイタニック号の沈没シーンにおける特殊効果は、当時としては非常に斬新でした。
出演者たちの苦労話
出演者たちは、長期間にわたる撮影期間の中で様々な苦労を強いられました。
例えば、ジャック役のレオナルド・ディカプリオは、寒さや疲れによる体調不良に苦しめられたと言われており、ケイト・ウィンスレットは、水に浸かるシーンの撮影で、水温が低くて体調を崩してしまったと語っています。
映画完成までの道のり
本作はスケールが壮大すぎたため、当初の予算を大幅に超えることに。
撮影期間の延長や追加撮影なども重なり、制作チームは財政的に大きな苦戦を強いられましたが、その努力が実を結び、映画は1997年のアカデミー賞で11部門を受賞するという驚異的な偉業を成し遂げました。
タイタニックのトリビア
ジャックの“アイム・キング・オブ・ザ・ワールド!”の台詞はアドリブ
ジャック役のレオナルド・ディカプリオが叫ぶ「 アイム・キング・オブ・ザ・ワールド!」のセリフは、監督のジェームズ・キャメロンが彼にアドリブを許可した結果生まれたものです。
このセリフは、映画の象徴的な台詞として知られています。
ジャックとローズのデッキ上のシーンは寒かった
ジャックとローズのデッキ上でのシーンは、寒冷地の海での撮影が必要でした。
そのため、撮影時期が冬だったこともあり、出演者たちは非常に寒い中で撮影を行うことを強いられました。
レオナルド・ディカプリオは、寒さで体調を崩してしまったとのこと。
ローズが使っている口紅は当時のもの
劇中でケイト・ウィンスレットが使っている口紅は、1912年当時に製造されていたものを使用しています。
細部にわたる再現性を追求するキャメロン監督のこだわりが反映されたものです。
エキストラがすべて同じ衣装を着用
映画の撮影には、多くのエキストラが出演しましたが、彼らはすべて同じ衣装を着用していました。
これは当時の貧困層の人々が、たいてい1着しか服を持っていなかったことを再現するためのものでした。
タイタニック号の再現度が高い
舞台となるタイタニック号は、実際に再現されたものが使用されています。
撮影には巨大なセットが使用され、船の内部や外部が再現されました。
このセットは後に観光施設としても使用されるなど、多くの人々に愛され続けています。
最後に
史上最大の海難事故を描いた本作は、感動的な恋愛ドラマでありながら、映画史上最も偉大な作品の1つです。
恋愛映画としてはもちろんのこと、歴史的なドラマとしても傑作であると言えるでしょう。
美しい映像、感動的なストーリー、素晴らしい演技、そして心に残る主題歌は、多くの観客に愛され、その人気は今もなお続いています。
この映画は、愛と希望をテーマにしているにもかかわらず、壮大なスケールで描かれた悲劇的な物語でもあります。
観客は、タイタニック号が沈んでいく様子を目の当たりにし、その中で命を落とす人々を悼むと同時に、ローズとジャックの愛に胸を打たれることでしょう。