映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@幕田たつき)さんからの投稿レビューです。
人気俳優ニコラス・ケイジが出演するSFホラー「 カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇 」を鑑賞しました。
原作は、SF小説の先駆者として名高いH・P・ラブクラフトの小説「 宇宙からの色 異次元の色彩 」
実写化に挑むこと自体狂気じみた作品です!
実際に鑑賞した際は、あまりのカオスな展開に開いた口が塞がりませんでした。
今回は、この夏最大の問題作「 カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇 」の魅力をご紹介します。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇

公開日
2020年7月31日
上映時間
111分
キャスト
- リチャード・スタンリー(監督・脚本)
- ニコラス・ケイジ
- ジョエリー・リチャードソン
- マデリン・アーサー
- ブレンダン・マイヤー
予告編
公式サイト
感想レビュー

好きだった点
常軌を逸した色彩、映像演出がすごい!
田舎で平穏に暮らしていた一家が狂気の沙汰に至る様子を、見たことのない極彩色や異常な映像演出で見せており、鳥肌が立ちっぱなしでした。
一家の暮らす家が、どんどん得体のしれない植物や動物に侵食される様子も凄まじく、SFホラーとしても満足いく面白さです。
クリーチャーの造形が徹底していている。
公式サイトをみると「 遊星からの物体X 」のような作品だと評するコメントがありますが、まさにその通りでした。
今作は、宇宙からの色を再現するだけでなく、その色を見たあらゆる生物が不気味な姿に変形していきます。
その姿こそ、あの「 遊星からの物体X 」に登場するグロテスクな化け物に通ずる迫力がありました。
おそらくCGではなく、実写で化け物を制作して撮影しており、CGでは表現できないグチョグチョした気味悪さを味合うことができます。
それだけでなく、本作では動物以外の「 あるもの 」が合体するのですが、見た目以上のトラウマ展開が待ち受けていました。
嫌いだった点
特になし。
最初は原作である「 宇宙からの色 異次元の色彩 」を読んでいない自分でも楽しめるか不安でしたが、そんな心配はありませんでした。
作中では、小説のタイトルを字幕で表示することが何度かあり、その作品について知っていれば、より本作の魅力を味わえると思います。
もちろん原作を読んでいれば、より深い考察もできる作品であることに違いありません。
見どころ
ニコラス・ケイジ 安定のキレ芸。
映画に詳しくなくても、その名前は知っている人が多いニコラス・ケイジ。
今作は、彼の迫力満点のキレ芸を存分に堪能できます。
宇宙からの隕石によって、主人公一家は様々な異変に襲われるのですが、とりわけニコラス・ケイジ演じるネイサンはやたらと怒りっぽくなるのです。
子どもたちの言うことを信じず、怒りをぶつけ、隕石による異変に翻弄されては叫び、暴れまわります。
今作は、同じくニコラス・ケイジのキレっぷりを味わえる「 マンディ 地獄のロード・ウォーリーアー 」のスタッフ陣が集結。
彼の魅力が存分に引き出されていると思います。
アウトローなニコラス・ケイジ好きの人はマストで見るべき作品です。
人間の精神を破綻させようとする強烈な演出。
実写化困難と言われる原作を見事に映像化したわけですが、その演出はほとんど狂気そのもの。
壮大なSF作品のサウンドトラックを彷彿とさせる曲が流れると、今度は強烈なノイズに乗せた劇伴がガンガン流れたり、映像もサイケな演出で畳み掛けてきます。
SFホラーの展開なのに、見ていてどこかウットリさえする映像が続くのです。
もはや見ているこっちの狂気が始まりそう。
▶︎ 俳優一覧(まとめ)
考察・疑問点
今作は、宇宙からの侵略を「 水の汚染 」などで表現しています。
隕石が落ちたことで水だけでなく、食物や動物も汚染され、まるで環境問題のようにも見えるのです。
原作は未読ですが、こうした環境問題と宇宙人の侵略をなぞらえた演出は、映画ならではなのかな?と思いました。
まとめ

一度見たら絶対忘れられない強烈な演出が畳み掛けてくる今作は、この夏最高にブっ飛んだSFホラー。
音楽、色彩、映像と全てにおいて、見ている者の精神を蝕む狂気の展開を是非とも体感して欲しいです。
1人で見るもよし、友達と一緒に見て、鑑賞後に色々言い合うのも楽しい作品ですよ!