【 完全網羅 】パク・チャヌク監督映画作品まとめ

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復讐者に憐れみを(2002)

©sympathy for Mr.Vengeance

原題(英題)

sympathy for Mr.Vengeance

公開日

2005年2月5日

上映時間

117分

キャスト

  • ソン・ガンホ
  • シン・ハギュン
  • ペ・ドゥナ
  • イム・ジウン
  • ハン・ボベ
  • イ・デヨン
  • キ・ジュボン
  • キム・セドン
  • イ・ユンミ
  • リュ・スンボム
  • リュ・スンワン

コメント

社会派作品でスケール感もあった「 JSA 」に対し、聾唖の青年を主人公に個人的な復讐を描いたミニマムな世界観の作品である。

聴覚障碍者のPOV(主観映像)では度々、無音になる演出が用いられている。

金銭目的の素人誘拐が最悪の結末を迎えるフィルムノワール的な作風で、過激なバイオレンスと性描写を含む、見る人を選ぶタイプの作品である。

どことなくコーエン兄弟監督のアカデミー賞受賞作「 ファーゴ 」(1996)を思わせる。

本作の暴力シーンは、暴力を娯楽として描くハリウッドのアクション映画に対して限りなく生々しく、画面から痛みを錯覚させる強烈さだ。

パクはこういった「 本物の痛み 」を演出する能力が巧みで、暴力描写と性描写はのちの作品にも共通してくる。

そういったタイプの映画のためか韓国国内では賛意両論あり、興行的には苦戦した。

復讐はパクのお気に入りのテーマらしく、本作は後続の「 オールド・ボーイ 」、「 親切なクムジャさん 」とあわせて「 復讐三部作 」と呼ばれている。

R-18指定作品のため、鑑賞時は注意が必要。

オールド・ボーイ(2003)

©Oldboy

原題(英題)

Oldboy

公開日

2022年5月6日

上映時間

120分

キャスト

  • チェ・ミンシク
  • カン・ヘジョン
  • ユ・ジテ
  • チ・デハン
  • オ・ダルス
  • キム・ビョンオク
  • イ・スンシン
  • ユン・ジンソ
  • パク・ミョンシン
  • イ・デヨン
  • オ・グァンノク
  • オ・テギョン
  • ユ・イルハン
  • ユ・ヨンソク

コメント

パク・チャヌクの国際的な地位を大きく押し上げた作品。

オリジナル脚本の多いパクだが、本作は土屋ガロン(原作)、嶺岸信明(作画)の日本製マンガ「 ルーズ戦記 オールドボーイ 」を原作としている。

日本を舞台とした原作に対し、映画は韓国に舞台を変更し、登場人物の名前も設定も変更され、もはや別物と言ってもいいほど大幅に脚色されている。

特に結末は原作と全く異なる映画独自の展開である。

のちにスパイク・リー監督でハリウッドリメイク版が制作されたが、ハリウッド版の結末は韓国映画のものを採用しており、

「 ルーズ戦記 オールドボーイ 」の映画化ではなく、あくまでも韓国映画「 オールド・ボーイ 」のリメイクである。

バイオレンスと性描写は本作でも健在で、ハンマーをもった主人公が大立ち回りを演じる有名な場面は、流麗なカメラワークが暴力を芸術性で彩っている。

本作のバイオレンスも痛そうだ。「 画面から血の臭いがしそう 」とでも表現できるだろうか。

韓国国内での主要な映画賞はもちろんのこと国際的にも高く評価され、カンヌ国際映画祭、審査員特別グランプリなど数多くの賞を獲得した。

親切なクムジャさん(2005)

©Lady Vendetta

原題(英題)

Lady Vendetta

公開日

2005年11月12日

上映時間

114分

キャスト

  • イ・ヨンエ
  • チェ・ミンシク
  • クォン・イェヨン
  • キム・シフ
  • ナム・イル
  • キム・ビョンオク
  • オ・ダルス
  • イ・スンシン
  • キム・ブソン
  • ラ・ミラン
  • コ・スヒ
  • ソ・ヨンジュ
  • キム・ジング
  • カン・ヘジョン
  • ユ・ジテ
  • ソン・ガンホ
  • シン・ハギュン

コメント

「 復讐者に憐れみを 」「 オールド・ボーイ 」に続く、「 復讐三部作 」の最終作。

前2作品が男性の主人公だったのに対し、本作は主人公が女性になっている。

主人公が女性という特性上、他2作品に比べるとアクションの要素は薄くなっている。

真犯人に自分の子どもの命を盾に取られ、無実でありながら幼児誘拐・殺人の罪で13年間服役していた主人公・クムジャがパティシエとして働きながら、

彼女の無実を直感していた当時の捜査関係者、服役中にできた仲間の協力で真犯人を追い詰めていくシンプルな筋立てである。

前作の「 オールド・ボーイ 」と比べると全体的に静かな印象だが、最後にはお得意の生々しいバイオレンス描写がある。

韓国ではR-18指定を受けたが、当時、R指定作品としては「 友へ チング 」(2001)に次ぐ観客動員を記録した。

「 オールド・ボーイ 」ほどではないが、批評的にも成功し、青龍映画賞の最優秀作品賞を受賞し、ヴェネツィア国際映画祭でもコンペで金獅子賞を競った。

「 オールド・ボーイ 」では復讐する側を演じていたチェ・ミンシクが復讐される側に回っているのがおもしろい。

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