【 Netflix 】「 赤い光点 」考察レビュー、スキー旅行で殺人者に狙われる夫婦

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赤い光点
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映画ライフ楽しんでますか?

今回は、ペンネーム(@けんけん)さんからの投稿レビューです。

どの登場人物も好きになれない地獄絵図。

ただただ気が重くなり、やるせない。

これがスウェーデン映画気質?

画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

目次

赤い光点

赤い光点
©赤い光点

公開日

2021212

原題

Red Dot

上映時間

86

キャスト

  • アラン・ダルボルグ(監督)
  • ナンナ・ブロンデル
  • アナスタシオス・ソウリス
  • トーマス・ハンソン

予告編

公式サイト

赤い光点

作品評価

  • 映像
  • 脚本
  • キャスト
  • 音楽
  • リピート度
  • グロ度
  • 総合評価

感想レビュー

赤い光点
©赤い光点

好きだった点

赤いレーザーポインターで遠くから狙われ、敵が何者なのか?

何が目的なのか?

全くわからない恐怖。

これはいいアイデアだと思いました。

しかし、その前後が苦しい。

嫌いだった点

主人公夫婦に全く感情移入ができませんでした。

夫の方はサプライズで妻を喜ばそうとするけど空回り。

妻にスキー旅行をプレゼントするのに、黒人の妻が差別されるような環境に連れて行ったり、雪山にキャンプに行くのに全く素人など、全く配慮がない人。

妻はちょっとしたことでもすぐキレてしまう危ない性格。

それは後半の伏線のためなのだけれど、冒頭で主人公2人が好きになれないと、30分あたりからの恐怖の連続が全然入り込めない。

後半になると、敢えてなぜそんな人物造詣にしたのか?

ちゃんと理由があるんですが、それにしてもこれはダメだろうと思います。

脚本術の本のタイトルにもなった「 セーブ・ザ・キャットの法則 」は本当だなと思いました。

主人公に感情移入させるために最初に猫を助ける場面を作る。

よくできた映画は、的確に観客が主人公を好きになるように、そんな場面が巧みに設計されていると言うんですが納得です。

主人公を好きになれなかったら、最後まで見るのがしんどい。

ハリウッド映画はよくできてるなと思いました。

見どころ

中盤、雪山の中で孤立する夫婦。

何者かに追い詰められて行く姿はなかなか怖いし、不条理でした。

のちに、自業自得だと分かるんですけど。

考察レビュー

赤い光点
©赤い光点

この視聴した後の後味の悪さはなんだろう。

何かに似ていると思ったら、イングマル・ベルイマンの映画でした。

スウェーデンの巨匠監督でした。

「 人生ってええもんやないで 」と言いたげな、人間の負の部分ばかりを見つめた陰鬱な結末。

「 マッチポイント 」「 ウディ・アレンの重罪と軽罪 」など普段はコメディが多いけれど、時々ものすごく悲観的な作品を撮るウディ・アレンに影響を与えています。

やはり、スウェーデン映画、スウェーデンのお国柄なんですかね。

セーブ・ザ・キャットの法則は興行を失敗しないための、ハリウッドの経験知から生み出されたものだから、スウェーデン映画にはそんな法則はないのかも。

ハリウッド系や、そこから影響を受けたエンタメばかりを見ていた固定観念なのかもしれません。

Netflixのおかげでハリウッドだけじゃなく世界の映画が気軽に視聴できます。

他国の作品も見てみようと思いました。

サブスクでいくら見ても料金変わらないし。

90分ほどの短い映画で不条理劇、アクション、ホラー、サスペンスの要素があり、キャラクターには全く感情移入できないけど短いカットの勢いで畳み掛ける。

196070年の東映プログラムピクチャー深作欣二、中島貞夫監督作のようなガチャガチャ感もあります。

終盤で夫婦を追い詰めていた真犯人が登場するのですが、回想を見てみると「 お前にも落ち度があるやろ!」

と突っ込みたくなりました。

そのチグハグさが視聴者が突っ込みを入れることで成り立っていた「 スチュワーデス物語 」や「 不良少女とよばれて 」などの80年代の大映ドラマを思い出させます。

とにかく、登場人物がみんな考えなしで行動しすぎ。

善悪はともかく、少しは後先を考えてほしい。

でも大映ドラマも一時代を築いたので、この手の作品が受ける可能性もあるのかもしれない。

アイデアは素晴らしいので、人物設定を変えたらもっと面白くなったかも。

少なくとも後味はよくなるかもしれません。

スピルバーグ監督の「 激突!」のように、ずっと赤いレーザーポインターで狙われる恐怖に終始押し切った方が怖かったのかなあと思います。

途中でテイストが変わってしまい、B級感が出てましたね。

まとめ

赤い光点
©赤い光点

色々モヤモヤする映画でした。

観客をモヤモヤさせるのが監督の狙いだったら大成功しています。

赤い光点

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