前回に続き、おすすめ韓国映画を紹介します。
南北軍事境界線を行き来する運び屋のストーリー。
プンサンケ

公開日
2012年8月18日
上映時間
121分
キャスト
- チョン・ジェホン(監督)
- ユン・ゲサン
- キム・ギュリ
- キム・ジョンス
予告編
公式サイト
感想レビュー

好きだった点
7年くらい前の作品ですが、完全に見逃してました。
めっちゃ面白かったですねこれは。
劇中、主人公は一言もセリフを話さないんですよね。
話さないながらも、迫真の演技だったユン・ゲサン(プンサンケ)は最高だった。
韓国ドラマの「 武神 」超面白いから時間があったら是非みてください。(OPも最高)
武神に重要なキャラクターとしてキム・ギュリが出演してます。
プンサンケでのキム・ギュリ(イノク役)は、平壌(ピョンヤン)出身でして、かなり良い演技してました。
彼女の話すセリフは、全て朝鮮語発音でしたので、役作りの段階で相当練習したのだと思います。
暗闇で正体がバレないように、主人公とイノクは泥を全身に塗りたくります。(まるでコマンドー)
いくらなんでもですよ、3時間でピョンヤンから軍事境界線を超えてソウルまでイノクを連れて来るのは不可能(笑)
そんな超人いるわけないです。
嫌いだった点
終盤でのシーンがちょっと微妙でしたね。
主人公は、イノクを北の工作員に殺されたので、復讐のために北の工作員と南の国家情報院たちを密室部屋に閉じ込めます。
ここで何が起きたかというと、北と南の人間同士が互いに睨み合い、殺し合いが勃発するのですが、
このシーンは、コントに見えて仕方なかったなあ。
まあでも、リアル世界で実際に起こり得る話しですからね。
印象に残ったシーン
北に住むイノクを南に脱出させるために、南北軍事境界線を越えてソウルまで行くシーンはリアルでしたねえ。
途中で朝鮮人民軍に遭遇したり、イノクが溺れて瀕死状態になったりと危機を共にする過程で、イノクは主人公のことが好きになってしまいます。
イノクは、北から南に亡命した朝鮮の役人(かなり重要な国家機密を握っている)の愛人なのに、主人公を好きになってしまうというオチ。
南にいる愛人に会うために、わざわざピョンヤンからソウルに行く決心をしたイノク。
主人公を好きになってしまい、何のためにソウルに亡命したのかもう意味がわかりません(笑)
北の工作員たちは、長期間任務遂行のためにソウルに滞在。
工作員の1人が言ったセリフが印象的でした。
「 正直、南の人たちの生活が羨ましい 」
彼らの思想は、キム・ジョンイル、キム・イルソン万歳主義なのに、本音は資本主義の韓国が羨ましいと思っているんですよね。
当たり前ですよ、だってピョンヤン以外まともに食べるものないですからね。
キム・ジョンウン体制になった今は、どうか知りませんが。
南北分断は歴史が生んだ悲劇ですよ。
今も北と南に分かれて生活している離散家族がたくさんいます。
今作は、テーマが離散家族でもあると思いました。
ある意味、考えさせられる映画だったかなと。
まとめ

正直、ツッコミどころたくさんありました。
まあそれは省いても、映画自体は面白かったです。
主人公のセリフは一切ないですけど、おそらく言葉を話せないんじゃないかな。
過去になにかトラウマのようなことがあって、言葉を失ってしまったのかもしれません。
ただ、橋にメモを貼っておけば主人公から連絡が来るというシーンがあったので、ひょっとしたら言葉を話せるのかもしれません。
マジで謎です。
映画の中で、軍事境界線の最後にフェンスを棒高跳びで飛び越えるシーンがありました。
あれができたらオリンピック出場できますよ!