「 伴侶さがし 」インドネシアの集団婚活・集団結婚式「 ゴレク ガルウォ 」に迫る

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62歳の男性・バスリが再婚を決意し、相手を探すドキュメンタリーだ。

”晩婚化”という言葉も日本で使われているが、インドネシアと日本は国は違えど、結婚に関する価値観はとても似ていると感じた。

ゴレク ガルウォとは?
インドネシアの婚活「ゴレク ガルウォ」は、結婚相手を探している独身者であれば、年齢は問いません。自己紹介イベントから始まり、休憩中やイベント後にも交流を続けます。単なる友情で終わることもありますが、パートナーに出会えた参加者は司祭の前で挙式し、新婚旅行までサポートしてもらえます。幅広い年代の参加者が、求める相手の条件等を気軽に語り合える、独身者にとって貴重な出会いの場となっています。- 公式サイトより

公式サイトより

※ 本作は、アジアンドキュメンタリーズで配信されている作品です。

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独身という共通点をもつ方たちが、オンラインコミュニティやイベント、会報を通して出会い、想いを共有し、同性や異性の友達を作る会です。 独身者の出会い「お独り様会」

目次

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あらすじ

インドネシアの中高年の婚活と結婚後の暮らしを通じて、老いに直面した男の孤独感と愛情の葛藤を描いたドキュメンタリー。62歳のバスリは「共に生きる人がほしい」と再婚を決意し、婚活イベントに参加。そこで出会ったムルシャムに言われるままに話を進めて結婚した。互いの仕事場が離れているが、ともに転居を拒んでいるため、会うのは月に一度。たとえ電話越しでも、毎日話せる相手がいることに満足感を思えるバスリだが、話すたびに会いたい気持ちも強くなってゆく。年老いた男のピュアな恋心が微笑ましい作品だ。

公式サイトより
おすすめサイト

婚活・恋活応援メディア マリッジバルーン

公開日

2020年

原題

Golek Garwo

上映時間

30分

予告編

キャスト

  • ワフユ・ウタミ(監督・撮影・プロデューサー)
  • アントニウス・ジャヌ・ハリョノ(撮影)
  • バニ・ナスティオン (撮影)
  • アメルタ・クスマ(プロデューサー)
  • ダニー・キューブルクス(編集)
  • ワフユ・ウタミ(編集)
  • ウキエ・ジュンクス(音楽)

公式サイト

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考察レビュー

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©伴侶さがし

インドネシアという国についてあまり深くは知らなかった。

しかし、このドキュメンタリーを観みると、外で普通にニワトリが鳴いていたり、近所の付き合いあったりと、かなりオープンな街のように感じる。

気候も温暖そうで、アットホームな国のように思った。

まず、出会いの場に参加しようと思ったきっかけとして「 自分がもっと老いた時、誰が世話をしてくれるのだろう 」という漠然とした不安が彼を動かしていた。

その言葉だけを切り取れば、結婚は家政婦探しじゃないんだけど?と、これもまた昨今の日本を騒がせる問題に少し似ている。

そして、婚活のイベントに参加しいざ本格的に相手を探す。

そこで出会った年下だが同年代の女性・ムルシャムを見つけ、話を進めて結婚した。

その婚活イベントの対応が手厚くてびっくりした。

実際にパートナーと結ばれた参加者は挙式のサポートや、新婚旅行の旅費まで負担してくれる。

こんなにもケアをしっかりとしてもらえるとは。

日本の結婚相談所やマッチングアプリも、こういった制度を取り入れれば利用者はもっと増えるかもしれない。

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しかし、バスリとムルシャムは、お互いが引っ越しを拒み仕事もあるので、会えるのは月に一回。

結婚してもなお遠距離恋愛のような距離感に、観ているこっちがもどかしくなってしまう。

毎日電話して今日こんなことがあったとかの1日の報告をしている姿は、いくつになっても恋がこんなにも日常を楽しく彩るものなのだと再確認できた。

特にバスリが「 今日は少し体調が良くない 」と言い、電話越しに心配そうな声をかけるムルシャムに対して、恋煩いだとふざけるシーンが印象的だ。

惚気電話に思わず鑑賞しながら可愛いと言ってしまった。

好きだから結婚するとか経済的な理由で結婚するとか、結婚には理由は様々あると思うが、60代になり人生を段々と振り返る頃になると、人生が終わる時に共にいてほしいと考えるのが無難なのかもしれない。

それはきっと好きという感情や経済的なものではなく、もっと深い安心感のような気がした。

最初は老いた後の不安感のような気持ちでイベントに参加し、話の進むまま結婚を決めたバスリが、ムルシャムに対してそういった愛情を抱いていく流れが、価値観が変わる瞬間を見ているような気がして心がほっこりとした。

人生を共に過ごす相手というのは、自分の中のターニングポイントにもなるし少なからず影響を受ける。

月に一度しか会えなくても、電話越しの声を聞いて安心するような相手に何歳になっても出会えるというのはとても良いと思った。

執筆者

文・ライター:小松糸

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