「 エターナルメモリー 」感想レビュー、優しさと愛情あふれるドキュメンタリー映画

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文・ライター:ayahhi

優しさと愛情があふれる映像に、観客も大きな愛で包まれるようなあたたかい1本。

目次

エターナルメモリー

©La memoria infinita

あらすじ

著名なジャーナリストである夫、アウグスト・ゴンゴラと、国民的女優でありチリで最初の文化大臣となった妻、パウリナ・ウルティア。20年以上に渡って深い愛情で結ばれたふたりは、自然に囲まれた古い家をリフォームして暮らし、読書や散歩を楽しみ、日々を丁寧に生きている。そんななかアウグストがアルツハイマーを患い、少しずつ記憶を失い、最愛の妻パウリナとの思い出さえも消えはじめる―。本作は、アルツハイマーを患った夫アウグストと、困難に直面しながらも彼との生活を慈しみ彼を支える妻パウリナの、ささやかな幸せにあふれる丁寧な暮らしと、ふたりの愛と癒しに満ちた日々を記録した感動のドキュメンタリーであり、真実のラブストーリーだ。

(公式サイトより引用)

原題

La memoria infinita

公開日

2024年8月23日

上映時間

85分

予告編

キャスト

  • マイテ・アルベルディ(監督)
  • パウリナ・ウルティア
  • アウグスト・ゴンゴラ

公式サイト

エターナルメモリー

作品評価

  • 映像 
  • 脚本  
  • キャスト 
  • 音楽 
  • リピート度 
  • グロ度 
  • 総合評価 

優れている点

©La memoria infinita

アルツハイマーを患い、記憶を失っていく夫・アウグストと、深い愛で彼を支える妻・パウリナの二人の絆に感激します。

パウリナは、自分を” 知らない人 “と認識し、夜中に被害妄想に叫ぶアウグストに対して悲嘆にくれることはせず、愛や優しさに満ちた日々の暮らしを諦めません。

喜びや幸せを大切に生きるパウリナの姿勢は、例え病の渦中にあろうと、確実にアウグストによい影響をもたらし、

胸があたたかくなる笑顔や、パウリナへの愛の言葉を呼び起こします。

偏見かもしれませんが、アルツハイマーを患った方がこんなにも嬉しそうに笑顔を浮かべ、妻に愛の言葉を発するのは意外に感じました。

本当に” 愛の力 “が働いていたのでしょう。

それを目撃する観客である私自身にまでも、その愛が届くようでした。

考察

アウグストはかつてチリを代表するジャーナリストであり、パウリナはかつて文化省の大臣を務め、今も第一線で活躍する国民的女優です。

もちろん、彼らが経済的に豊かであることや、高等教育を受けて輝かしいキャリアを積んだ、いわゆる” 恵まれた人々 “であるからこそ実現できる暮らしだという現実もあるとは思います。

しかし、二人の様子を見ていると、幸福な人生というのは、何を成し遂げたかよりも、どれだけ与えたかということになるのだろうな、と想像します。

そしてそれは、決して非現実的なおとぎ話というわけではなく、そうした行いや姿勢が活力や強さに繋がっていくのだと思います。

パウリナは愛情深いだけでなく、非常に強くたくましい人です。

やはり、優しくなくては強くなれない、という言葉が頭をよぎりました。

現状の日本は、将来の年金や社会保障など、現実的な不安が尽きませんが、必要以上に悲観的にならず、他者や自分への愛や思いやりを

もっと大事に、当たり前にしていくことが

人々に活力をもたらし、重苦しい現実から自由にするのかもしれないと考えました。

まとめ

この作品の監督は40代前半の女性です。

意外と若いのだな、と思うとともに、世代に関係なく人の心を打つものを扱った作品なのだと感じました。

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