映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@パラム)さんからの投稿レビューです。
台湾のLGBTQ映画です。
1987年から現代までの、ある同性愛者たちの初恋の歴史を見ることができます。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
君の心に刻んだ名前

公開日
2020年12月23日
原題
Your Name Engraved Herein
上映時間
113分
キャスト
- リウ・クァンフイ(監督)
- エドワード・チェン
- ツェン・ジンホア
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
感想レビュー

好きだった点
学生時代から30年の時を超えて、50代になったバーディーとアハンが描かれている点。
あの時は若さゆえに突っ走ってしまったことも、今なら落ち着いて受け止められる。
時間を経たからこそ得られた2人のエンディングがよかったです。
ハッピーエンドと言ってもいいのではないでしょうか?
学生時代と30年後の彼らが交差するような登場の仕方も面白く、まるで舞台を見ているような感覚に陥りました。
嫌いだった点
50代になったアハンを演じたレオン・ダイが、バーディーに肩を叩かれ振り向いて驚くシーン。
女性のような仕草がちょっとやりすぎでは?と唯一、気になったシーンです。
レオン・ダイが、アハン役を見事に演じていました。
ちなみに、彼は第15回大阪アジアン映画祭ではこの役で賞を受賞。
見どころ
エンドクレジットでは本編では描かれていなかった未公開シーンが流れます。
表向きでは堂々と言えなかった2人の気持ちが、表情や仕草にしっかり表れている点に注目。
エドワード・チェン(学生時代のアハン役)と、ツェン・ジンホア(同じく学生時代のバーディー役)の演技が素晴らしかったです。
後にバーディーと親しくなるバンバンという女性が現れてから2人の関係がこじれていくあたり。
アハンはのけ者にされた苦しみにもがき、バーディーは意図的にアハンを遠ざけるような真似ばかりするのですが、互いを愛していたからゆえの行動だったのか、
というのがラストでヒシヒシと伝わってきて目頭が熱くなります。
考察レビュー

今作の舞台となった1987年は、台湾では戒厳令解除直後ということで、様々なことが激変していくまさに混沌とした時代でした。
そんな中でアハンとバーディー2人が愛を育めるわけもなく。
数十年経過し世の中が変わっていっても、周りを見渡すと同性愛者に対しての周囲の差別的発言や、当事者たちの生きづらさは続いているのだと気付かされます。
しかし、2019年台湾でアジア初となる同性婚の法制化が実現。
LGBTを認める動きも世界各地で活発化してきており、希望を感じます。
今作は監督自身の経験談も織り交ぜており、「 時代を超えた同性愛者の恋 」を描いてみたかったのではないでしょうか?
まとめ

台湾のLGBT作品は初めて鑑賞。
いや、台湾映画自体あまり馴染みがなかったのですが、今作を鑑賞しとても魅了されました。