「ようこそ映画音響の世界へ 」考察レビュー、音が最も強く感情を伝える

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ようこそ映画音響の世界へ
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映画ライフ楽しんでますか?

今回は、ペンネーム(@mai)さんからの投稿レビューです。

「 映画音楽 」といえば、有名な◯◯のメインテーマだとか、好きな映画のあのシーンで流れる歌だとか。

きっと多くの人が「 映画を構成するもの 」として重要視していると思います。

好きな映画音楽の作曲家がいるという人もいるでしょう。

しかし「 映画音響 」になるといかがでしょうか?

確かに、作品にとって重要ではあるけれど、普段映画鑑賞する中で気にしたことがないという人も多いのではないでしょうか。

そんな方々に贈る、映画を構成する音の奥深さへの入門編のような作品が「 ようこそ映画音響の世界へ 」です。

この記事の中でその魅力を掘り下げていきたいと思います!

画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

目次

ようこそ映画音響の世界へ

ようこそ映画音響の世界へ
©ようこそ映画音響の世界へ

公開日

2020年8月28日

原題

Making Waves The Art of Cinematic Sound

上映時間

94分

キャスト

  • ミッジ・コスティン(監督)
  • エリク・アアダール
  • ウォルター・マーチ
  • ベン・バート
  • ゲイリー・ライドストローム
  • ジョージ・ルーカス

予告編

公式サイト

ようこそ映画音響の世界へ

作品評価

[rate title=”5つ星”]

[value 3.5]映像[/value]

[value 4]脚本[/value]

[value 4.5]キャスト[/value]

[value 5]音楽(BGM)[/value]

[value 4]リピート度[/value]

[value 0]グロ度[/value]

[value 4 end]総合評価[/value]

[/rate]

感想レビュー 

ようこそ映画音響の世界へ
©ようこそ映画音響の世界へ

好きだった点

音楽も音声も平等に取り上げていた点です。

映画における「 音 」の分野で言えば、華形は映画音楽だと思うのですが、

そのさらに裏方のような職人の努力や苦労、さらに彼らが周囲に認められるまでの変遷などにもスポットを当てた脚本が好きでした。

嫌いだった点

嫌いというわけではないですが、映画の長さが94分と短いなというのが印象でした。

たしかに、どこまでも奥深く語れてしまう「 音響 」の世界だからこそ、

どんな人でも手軽に見れるようにと人気作品や有名な人物に絞った展開にしているのは正解だと思うのですが、

もっと詳細な話をいろんな音響の分野の職業の人から聞きたいなと思いました。

見どころ

鑑賞の際に、音響に焦点を当ててみる人は多くはないでしょうし、音楽には興味があっても音響には…

という人がほとんどだと思います。

そんな中で「 音響 」という分野を掘り下げたこの作品は、まずその時点で面白い視点だなと感じます。

さらに!

ちゃんと本人と、その人を引っぱってきた監督とにインタビューを敢行しているんです。

この作品のモットーとして「 小難しくせずに魅力を伝える 」というのが根底にあるので「 映画音響 」といっても

「 この機器を使って、ここをいじって… 」

などのマニアックな話ではなく、

「 みなさんが観てきた作品はこうやって作られてたんですよ 」

という「 映画の豆知識 」的な話が多く散りばめられています。

その中で、本人たちが自分の言葉で、どうやって「 音響 」を完璧なモノに仕上げていったのかを語るというのは熱量を感じられて良かったです。

リアルな音を求めて様々な地域を旅して、音集めをしているという話なんか意外性が強くて、一気に引き込まれます。

この「 出演陣の豪華さ 」がまず1つの魅力かなと思います。 

さらに、長ったらしくならないように、1つ1つの話のまとまりが簡潔で分かりやすい。

特に、ラストの方は余すことなく様々な分野の人を取り上げるために駆け足にはなってしまっていますが、その短さの中でも各々の苦労や魅力が簡潔かつ効果的に語られています。

私は、雪の上を走る効果音をスタジオで撮り直したり、会話音声の大小を操作するためにアテレコをしたり…

という「 リアルに撮った 」音ではないものを、いかにリアルなものとして観客に感じさせるかのプロフェッショナルさに感動しました。

この、取り上げる題材は絞りつつ、音響を構成する分野は各々満遍なく取り上げるという脚本もまた作品見どころの1つだと思います。 

また、冒頭のシーンを振り返れば、効果音のついていない映画や会話・生活音の大小をいじった作品などを、実際に上映されたものと比較した映像が数分間流れます。

その対比を見せられると、言葉で説明されなくとも、その重要性を感じられます。

この説明過多ではないという点も魅力の1つだと思います。

まとめ

ようこそ映画音響の世界へ
©ようこそ映画音響の世界へ

映画音響と言われると、どこかマニアックな感じがして…

という人も、この作品の評価の高さに騙されたと思って見に行って欲しいなと思います。

自分の好きな作品の新しい魅力に気付けて、映画の世界が好きになること間違いなし。 

今作と同時並行で語られる「 すばらしき映画音楽たち 」もこの映画鑑賞後(鑑賞前でも!)におすすめです。

「 映画を構成する音 」という点では、映画に音楽をつけることが出来なかった時代に登場した「 活動弁士 」を取り上げた邦画「 カツベン! 」も楽しめると思います。

また、2020年11月14日には「 音響ハウス 」という、日本の音楽スタジオに的を絞った作品も待機しています。 

この冬「 音 」の世界にハマるというのはいかがでしょうか?

ようこそ映画音響の世界へ

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