映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@ジョナ)さんからの投稿レビューです。
子どもの頃、イルカショーに招かれてイルカと握手をして以来、イルカが好き。
心身が疲れたときはイルカを見に行ったり、イルカとクジラの写真集「 フリッパーズ 」を眺めたりしていたものです。
今作では、高度な撮影技術とスタッフの冷めない情熱が、フリッパーズ(イルカとクジラ)の優雅で知的な迫力ある映像を撮ることに成功しています。
癒やし効果に身と心を委ねながら、イルカとクジラの知られざる世界を冒険してみましょう。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
知られざるイルカの世界
公開日
2020年
上映時間
78分
キャスト
- キース・スコーリー(監督)
- セリーヌ・クストー
予告編
なし
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
知られざるイルカの世界
好きだった点
徹頭徹尾、本物の映像にこだわった点。
安心して水中で昼寝するイルカの撮影であったり、母子で行動しているクジラの撮影であったり。
目当ての映像が撮れるまで、何週間もチャンスを待ち続けるスタッフの情熱が素晴らしかった。
イルカ目線で、サンゴ礁を映す技術のこだわりが凄かったです。
アームに取り付けられた高性能水中カメラは、IMAXカメラも驚くほどのクリアさで、海の世界を見せつけてくれました。
音のこだわりも良き。
海中ではイルカの鳴き声やエコーロケーション(特殊な音波)を際立たせており、海中に潜っているような気分に浸れました。
1万頭のクジラがダンスをしながら歌うシーンは、是非とも大画面と大音量で味わいたいところですね。
嫌いだった点
イルカとクジラに癒やされていたのに、唐突にサメの撮影が挿入されていた点。
サメに癒やされるどころか、サメ恐怖症(サメが存在する限りダイビングはしません)の自分にとっては「 興ザメ 」でした。
見どころ
ほぼ全編。
何も考えずにぼっと映像を眺めるだけでも、あまりに美しく叙情的な光景に癒やされます。
200頭のイルカと、親密にスキンシップをしながら友情を育み戯れるダイバー。
北極海を目指す母子クジラの姿、サーファーのように波乗りを楽しむ数百頭のイルカ。
ぐるぐる浅瀬を周り「 泥の輪 」を作りながら、漁をするイルカのチームワークは見事!
サンゴ礁の暗い部分として、シパダン島の底にある海底洞窟へ何時間も潜り、命がけでウミガメの墓場を探すシーンは息を呑みました。
岩だなに転がるウミガメの白骨は、まるで教会のように神秘的で厳かな雰囲気を醸していました。
必見です。
考察レビュー
さて、「 嫌いな点 」で述べたサメの話に戻ります。
サメは「 安全で優雅で美しい 」というナレーションと共に、サメ推しが始まります。
「 ジョーズ(1975年)」に始まり、
などのサメ映画で、恐怖のどん底を体感した者としては信じられません(笑)
ただし、「 人間がフカヒレスープ目当てで年間1億匹のサメを捕獲して絶滅寸前に陥れている 」という説明には危機感を覚えました。
人間の方が恐いですね。
サンゴ礁の守護者(サメ)がいなくなると、50年後にはサンゴ礁が全滅し、イルカも絶滅してしまうのですから大変です。
まとめ
イルカの追い込み漁を描いたドキュメンタリー映画「 ザ・コーヴ / 2009年 」)
人間の欲のために、人類の親戚とも言われるほど知性の高いイルカとクジラが、残虐な方法で殺されているのを告発しています。
今作もフリッパーズの絶滅を防ぐには、世界的な保護活動が必須であると訴えかけています。
私たちにできることは、何でしょうか?
自由の象徴でもあるイルカが、ダイバーに心を許し、傍らで気持ち良さそうに昼寝している姿が頭から離れません。
いるかいるか
いるかいないか
いないかいるか
ねているいるか
またきてみるか
ゆめみているか (谷川俊太郎の詩より抜粋)
なお、今作は「 サンゴ礁のイルカたち(2018年) 」と合わせて見て欲しい!