映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@Yoko)さんからの投稿レビューです。
1969年にあった実際の裁判の様子を描いた今作。
前年の民主党大会時、デモを扇動したとして逮捕された被告人たちの裁判を描いた作品です。
ほとんどが裁判所での出来事を描いている法廷劇ですが、これほどを大きく揺さぶれる作品を久しぶりに見ました。
きっと今作を見た人なら、私の感じたジレンマやもどかしさを分かっていただけるはずです。
シカゴ7裁判

公開日
2020年10月16日
上映時間
130分
キャスト
- アーロン・ソーキン(監督)
- サシャ・バロン・コーエン
- エディ・レッドメイン
- ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世
- ジェレミー・ストロング
- ジョセフ・ゴードン=レヴィット
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
感想レビュー

好きだった点
久しぶりに感情が高まった作品を見ることができました。
その感情とは、怒りとかジレンマとかもどかしさと言う、マイナスをイメージする感情です。
しかし、そのマイナス感情がこの作品を、とても面白くしてくれています。
民主党大会でデモを扇動したとして捕まった8人。
彼らは無罪を求めて法廷で戦うわけですが、私ちは冒頭でこの裁判は仕組まれた政治裁判だと言うのを説明されています。
しかし、被告人や弁護士はそんなことを知る由もありません。
そんな中でどんな証言をしても証人を用意しても、裁判はどんどん検察側優位に進んでいきます。
元々、彼らを捕まえるために始まったこの裁判。
そんな中で彼らがどんどん追い詰められていく様子を見ていると、もどかしくて苛立ちを覚えます。
それは裁判官や検察に対してはもちろんですが、仲間割ればかりしている被告人にも感じるほどです。
そして途中で「 なんで! 」と叫びたくなるこの裁判が、実話だったことを思い出し、段々と恐怖を感じるようになっていきました。
法廷劇でドラマチックな展開も派手なアクションもありません。
感情が揺さぶられること間違いありません。
この裁判の結果が気になり、一気に最後まで物語に引き込まれてしまいます。
嫌いだった点
実話なのでしょうがないのですが、登場人物が多すぎて最初誰が誰なのか名前だけでは分かりません。
専門用語も出てくるので、途中で作品を止めて調べながら見ました。
見どころ
この作品のポイントは、裁判官です。
法廷劇だと検察側と弁護側の戦いが多いのですが、この作品は弁護側と裁判官の戦いです。
だから余計にイライラします。
どう見ても裁判官は検察よりの思考を持っていることが明らかです。
そんな裁判官を前に弁護士の発言は却下され、用意した証人さえも認めてもらえません。
明らかな負け戦で、弁護士がどうやって戦い、そして被告人たちはどうなってしまうのか?
100%被告人たちに同情はできない案件ですが、それでも裁判官の態度によって、なんとか彼らを無罪にしたいと思わせます。
「 シカゴ裁判7 」の中で悪役の裁判官。
彼の全ての言動、これに視聴者は感情を大きく動かされることになります。
劇中の裁判も含め、全てが裁判官によって動かされている作品なのです。
まとめ

実話を元に描かれた「 シカゴ7裁判 」
これがフィクションではないと思うと、アメリカの司法制度の怖さをひしひしと感じます。
そしてそれは今も続いているのです。
2020年アメリカでは多くのデモが起こりました。
今作は1969年の話ではなく、現代でも起きている警察や司法制度、政府のあり方について私たちに訴えかけているのです。