第5作「 マトリックス レザレクションズ 」(2021)

公開日
2021年12月17日
原題
The Matrix Resurrections
上映時間
148分
キャスト
- ラナ・ウォシャウスキー(監督)
- キアヌ・リーブス
- キャリー=アン・モス
- ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世
- ニール・パトリック・ハリス
- ジェイダ・ピンケット・スミス
- ジェシカ・ヘンウィック
- ジョナサン・グロフ
- ジェイダ・ピンケット・スミス
予告編
考察レビュー
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映画史はマトリックス前と、マトリックス後に分けられます。
21世紀型映画の先駆けとして、多くの作品に影響を与え続けてきました。
今作では、どのようなレザレクション(復活)を見せてくれるのでしょうか。
事前に前作までの復習もしておきたい。
元祖マトリックスから20年。
かつて、衝撃の映像とクールなビジュアル、ドラゴンボールのようなバトルに魅せられた一人です。
MCUやDC映画も、マトリックスがあったからこそ生まれたと言えます。
普段、前評判は気にしませんが、今作に対する賛否両論には思うところがありました。
世界は、「 仮想現実 」と「 真実の世界 」に分けられます。
赤を選ぶか、青を選ぶか。
運命を決めるのは、自分自身だと教えてくれたのは、運命の案内人モーフィアス、あるいは救世主のネオでした。
映画の評価を決めるのは他人ではなく、自分自身。
観るのがイヤなら青の錠剤を飲んで、変わらぬ日常を送ればよいだけ。
真実を知りたければ、赤カプセルを服薬してネオやトリニティ、ザイオンのその後を目撃すれば良いのです。
今作ではファンを大事にしながらも、マトリックスをアップデートしようとする気概と展開に胸アツでした。
冒頭から、トリニティーの壁を駆け回る、あの名シーンが懐かしさを蘇らせ、今作から観る人はマトリックス新世代の目撃者となるでしょう。
今作最大のサプライズは、マトリックスのセルフパロディー。
これまでの三部作を引き継ぎながらも、それを覆すという離れ業を使っています。
劇中で「 あのマトリックスとは何だったのか。そして、これからのマトリックスは 」という議論がなされているのが斬新でした。
ネオが長髪の「 ジョン・ウィック 」スタイルであったり、エージェント・スミス他に、マイナーチェンジが行われていることへの説明もあります。
嬉しかったのは、ネオとトリニティーの「 レザレクション(復活)」ですね。
20年の時を経て、「 オール・ユー・ニード・イズ・キル 」のようなラブストーリー的展開、そして、彼らが2回目のチャンスを得たこと。
監督が両親と友人を亡くしたことが、今シリーズを復活させたキッカケだそうです。
仮想現実という映画の世界では、空を飛ぶことだって、最愛の人と出会いなおすことだって可能なのです。
観るか、観ないか。面白いか、そうでないか。
決めるのは自分自身。
三部作のあとでも、今作からでも楽しめますよ。
物語を深掘りしたい人は、「 アニマトリックス(2003年)」がオススメです。