カラーパープル(1985)

原題(英題)
The Color Purple
公開日
1986年9月13日
上映時間
154分
キャスト
- スティーブン・スピルバーグ(監督)
- ダニー・グローバー
- ウーピー・ゴールドバーグ
- アドルフ・シーザー
- マーガレット・エイブリー
- レイ・ドーン・チョン
- オプラ・ウィンフリー
コメント
ピューリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの同名小説を、スピルバーグがウーピー・ゴールドバーグを主人公に映画化。
「 ゴースト ニューヨークの幻 」(1990)や「 天使にラブ・ソングを… 」(1992)で脚光を浴びるウーピー・ゴールドバーグのデビュー作でもある。
人種差別の色濃い禁酒法時代に、過酷な人生を歩む黒人女性の姿を描いたヒューマンドラマ。
ファンタジックな印象を受ける世界観とともに、力強くも切ないストーリーが紡がれてゆく。
非常に完成度の高い作品だけあって、第58回アカデミー賞で10部門にノミネートされるも、無冠のまま終わってしまった。
太陽の帝国(1987)

原題(英題)
Empire of the Sun
公開日
1988年4月29日
上映時間
151分
キャスト
- スティーブン・スピルバーグ(監督)
- クリスチャン・ベール
- ジョン・マルコビッチ
- ミランダ・リチャードソン
- ナイジェル・ヘイバース
- エミリー・リチャード
- ルパート・フレイザー
- ジョー・パントリアーノ
- 伊武雅刀
- ガッツ石松
- 山田隆夫
- 片岡孝太郎
コメント
本作は、一人の少年を中心に、第二次世界大戦の悲惨さと心に及ぼす影響を描いた反戦映画である。
イギリスの作家、J・G・バラードの半自伝的小説を、スピルバーグが信頼のおけるスタッフたちと映画化した。
音楽は「 ジョーズ 」や「 レイダース 」で圧倒的な存在感を放ったジョン・ウィリアムス。
脚本は、演劇界で活躍していたトム・ストッパードを起用し、原型を留めた執筆を依頼。
主人公の少年は、オーディションで選び抜いたクリスチャン・ベールを起用。
戦争に翻弄されながらも精神と肉体が成長していく難しい役どころを見事に演じた。
日本軍の戦闘機である零戦に憧れる少年・ジムは、日本軍の侵攻により家族と離散。
アメリカ人の青年に助けられるも、強制収容所へと送られてしまう。そこでジムは心身ともに成長を遂げていく。
これまで娯楽要素の強い映画ばかりだったスピルバーグが初めて社会派の作品を制作し、リアルな描写と徹底したヒューマニズムをスクリーンに映し出した。
この監督の振り幅が恐ろしい。身震いさえ起きる。
天才としか言いようのないスピルバーグの手腕を、改めて感じさせられる作品だ。
インディ・ジョーンズ 最後の聖戦(1989)

原題(英題)
Indiana Jones and the Last Crusade
公開日
1989年7月8日
上映時間
127分
キャスト
- スティーブン・スピルバーグ(監督)
- ハリソン・フォード
- ショーン・コネリー
- デンホルム・エリオット
- アリソン・ドゥーディ
- ジョン・リス=デイビス
- ジュリアン・グローバー
- リバー・フェニックス
- マイケル・バーン
- ロバート・エディソン
- リチャード・ヤング
- アレクシー・セイル
- ケボルク・マリキャン
- アレックス・ハイド=ホワイト
コメント
「 インディ・ジョーンズ 」シリーズは、スピルバーグの「 007 」のような映画が撮りたいという着想から始まっている。
そこにジョージ・ルーカスがアドベンチャー映画の構想を持ち込み、話がまとまった。
このような経緯から「 インディ・ジョーンズ 」が始まり、前2作は大ヒットを記録。
そして迎えた第3弾の本作は、スピルバーグがインディの親父を登場させたいと思いつき、初代ジェームズ・ボンドことショーン・コネリーに出演を依頼した。
見事ショーン・コネリーの出演を勝ち取ったスピルバーグは、他の出演者も「 007 」シリーズの顔ぶれに揃えている。
物語は、富豪ドノバンから“ キリストの血を受けた聖杯 ”の在り処を探すよう頼まれることから始まる。
その依頼の前任者で、行方が分からなくなった人物は、なんとインディの父・ヘンリーだった。
インディは聖杯の捜索依頼を受諾。父の友人・ブロディとヴェネチアに向かい、聖杯を探す冒険が始まる。
前作の暗い内容から脱却し、キャラクターに焦点を当てた厚みのある冒険活劇となった本作。
インディ・ジョーンズの世界観にどっぷりと浸りながら、ともにスリルを味わえるだろう。
オールウェイズ(1989)

原題(英題)
Always
公開日
1990年4月6日
上映時間
121分
キャスト
- スティーブン・スピルバーグ(監督)
- リチャード・ドレイファス
- ホリー・ハンター
- ブラッド・ジョンソン
- ジョン・グッドマン
- オードリー・ヘプバーン
- ロバーツ・ブロッサム
- キース・デビッド
コメント
日本では未公開だったアメリカ映画「 ジョーと呼ばれた男 」(1943)を、スピルバーグがリメイク。
無茶な飛行で有名な森林火災の消化隊員・ピートは、とある日の山火事で友人を助けようとして爆死してしまう。
愛する恋人を失ったトリンダはひどく悲しむも、ピートは昇天して天使ハップと出会う。
ハップの命を受け、再び現世に戻ったピートだったが、トリンダが別の男から好意を寄せられていると知り、苦悩する。
主演は「 未知との遭遇 」のリチャード・ドレイファス。
音楽はスピルバーグ作品お馴染みのジョン・ウィリアムス。
天使役でオードリー・ヘプバーンが登場しており、彼女の最後の出演映画となった。
フック(1991)

原題(英題)
Hook
公開日
1992年6月20日
キャスト
- スティーブン・スピルバーグ(監督)
- ダスティン・ホフマン
- ロビン・ウィリアムズ
- ジュリア・ロバーツ
- ボブ・ホスキンス
- マギー・スミス
- キャロライン・グッドオール
- チャーリー・コースモ
- アンバー・スコット
- フィル・コリンズ
- デイヴィッド・クロスビー
- グレン・クローズ
コメント
1990年代のスタートを飾るのは、大人になったピーターパンのお話。
童心と大人になった心の両面を複雑に描きながら、スピルバーグ自身の離婚経験や父親との確執などを反映させた一作。
大人になりきれない子どもの心とのお別れか、はたまた大人になってしまったが故に失った童心を取り戻すためか、それは本作を見てから考えてみてほしい。
ロビン・ウィリアムズが大人になって記憶を失ったピーターパンを演じ、ダスティン・ホフマンがフック船長を演じた。