文・ライター:リリヲ
女優にモデル、司会者、コメンテーター、コラムニストと多才なリリー・コリンズの魅力が溢れるおすすめの映画を、リリーのプロフィールとともにご紹介していきます。
リリー・コリンズとは
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イギリスを代表する大物ミュージシャンを父に持つ、サラブレッド女優
イギリス生まれ、アメリカ育ちで2歳から子役として活動していた女優、リリー・コリンズ。
10代の頃には「 ELLE Girl 」「 ロサンゼルス・タイムズ 」などでコラムニストとしても活躍するなど多方面で才女ぶりを発揮。
5歳からはアメリカに移住し演劇を学ぶなど、親の七光りに頼らず、実力をつけていきます。
そんなリリーの父親はなんとイギリスを代表する大物ロック・ミュージシャンのフィル・コリンズ。
リリーはフィルの才能をしっかり受け継いでおり、映画初主演となった映画「 白雪姫と鏡の女王 」(2012)ではエンドロールで美声を披露しています。
トレードマークはキュートな太眉!意外に苦労人だった?
リリーのチャーム・ポイントといえば誰もが思い浮かべるキュートな太眉とキラキラな瞳。
リリーの美人フェイスに欠かせない太眉ですが、リリー自身はこれをコンプレックスに感じていた時期があったそう。
しかし、母から「 不完全であることこそ美しい 」と教えられ、そこから「 自分を受け入れられることが幸せに繋がっていくのだと気付いた 」とインタビューで語っています。
今やその太眉が、リリーの凛とした美しさや芯の強さを表す象徴になっているので、リリー母の先見の明が見事、花開いたわけです。
そんなリリーですが、これまでの俳優人生がトントン拍子だったかというとそうではなく、「 白雪姫と鏡の女王 」でブレイクするまでさまざまなオーディションを受けては落ちるという日々を繰り返していたそう。
そのなかでも有名なのは、ブレイク・ライヴリー主演で大ヒットしたドラマ「 ゴシップガール 」。
リリーは主人公ではなく、主人公と恋仲になるダンの妹・ジェニー役のオーディションを受けていましたが、本人曰く、かなりいいところまでいって落ちてしまい、落ちたときはこの世の終わりかと思ったとか。
しかし、ポジティブな性格のリリーは「 すぐに(ゴシガルに)出演していたら、これまで出演した映画も撮れなかっただろうし、全てが変わっていたでしょうね 」と「 ゴシガル 」以後の映画インタビューで語っています。
Netflixの初主演ドラマ「 エミリー、パリへ行く 」が世界的大ヒット!
2020年から始まり、2024年時点でシーズン4まで公開されているドラマ「 エミリー、パリへ行く 」。
リリー演じるアメリカ人のエミリーがフランス支社に転勤となり、フランス語も話せないなか、単身フランスへ。
新しい職場や日常にカルチャーショックを受けながらも、恋に仕事に成長していくロマンティック・コメディです。
大ヒットドラマ「 セックス・アンド・ザ・シティ 」を手掛けたダーレン・スターが原作・制作を担当しているので、そちらと同様にエミリーの華やかなフランス生活とファッションも見どころの一つです。
特にファッションは同じ服は二度登場しないと言われているほど大量のワードローブが使われており、エミリーファッションショーを楽しむことができます。
ヴァレンティノやドルチェ&ガッパーナといったハイブランドも多く登場しますが、ZARAなど手に届きやすい値段のコーディネートもあるので、キュートなエミリーにハマった方は真似してみてはいかがでしょうか。
近年、映画での露出が少なめのリリーなので、本作は最新のリリーを知ることのできる貴重な作品です。
注目作品はこれ!
- 白雪姫と鏡の女王(2012)
- ハッピーエンドが書けるまで(2012)
- あと1センチの恋(2014)
- ハリウッド・スキャンダル(2016)
白雪姫と鏡の女王(2012)

原題(英題)
Mirror Mirror
公開日
2012年9月14日
上映時間
106分
キャスト
- ターセム・シン(監督)
- ジュリア・ロバーツ
- リリー・コリンズ
- アーミー・ハマー
- ネイサン・レイン
- ショーン・ビーン
- ジョーダン・プレンティス
- マーク・ポビネッリ
- ジョー・ノッフォ
- ダニー・ウッドバーン
- セバスチャン・サラセーノ
- マーティン・クレバ
- ロナルド・リー・クラーク
- メア・ウィニンガム
- マイケル・ラーナー
- ロバート・エムズ
コメント
リリーがオーディションを勝ち抜き、300人以上の候補者の中から初主演を勝ち取った映画「 白雪姫と鏡の女王 」。
鏡の女王をジュリア・ロバーツ、お間抜けがすぎる王子をアーミー・ハマーが演じています。
新解釈のロマンティック・コメディで、白雪姫はリンゴを食べないし、鏡の女王と戦って王子を奪還するなど、度肝を抜かれる展開が軽妙な笑いとともに描かれています。
リリーの太眉をクイッと上げたいたずらっぽい笑顔がキュートで、現実とリンクさせたコミカルなシーンではリリーのユーモアセンスが光っています。
そして、大団円となったエンドロールではなぜかフルミュージカルでボリウッド風の歌とダンスを披露。
本作のメガホンを取っているのがインド出身のターセム・シン監督だからなのだと思いますが、驚かされるのはリリーの歌のうまさ!
歌もダンスもコメディセンスも抜群なリリーの魅力が詰まった作品です。
ハッピーエンドが書けるまで(2012)

原題(英題)
Stuck in Love
公開日
2015年6月27日
上映時間
97分
キャスト
- ジョシュ・ブーン(監督)
- リリー・コリンズ
- ローガン・ラーマン
- グレッグ・キニア
- ジェニファー・コネリー
- ナット・ウルフ
- リアナ・リベラト
- ラスティ・ジョイナー
- パトリック・シュワルツェネッガー
- スティーブン・キング
- クリステン・ベル
コメント
ジェニファー・コネリーとリリー・コリンズ、新旧太眉女優が母娘役で共演した映画「 ハッピーエンドが書けるまで 」。
大ヒットを飛ばした映画「 きっと、星のせいじゃない。 」(2014)のジョシュ・ブーン監督のデビュー作です。
リリーは、両親の離婚から傷付くことを恐れて恋に一歩踏み出せない大学生・サマンサを演じています。
バラバラになった家族がそれぞれ、柔らかくゆっくりと、環境や自分を変化させ、一歩一歩前へ進んでいく、その過程でまた家族と交わり理解を深めていく。
一見淡々としたドラマですが、リリーとローガン・ラーマンのカップルはかわいいし、雨の音と車内での曲のハーモニーが心地よく、エモさ爆発な映画です。
手を伸ばして傷付いて、一人で立てないときは誰かと支え合い、苦しい経験を自分の糧にしていけばいいと、肩の力をふっと抜きたくなる優しい物語です。
あと1センチの恋(2014)

原題(英題)
Love, Rosie
公開日
2014年12月13日
上映時間
103分
キャスト
- クリスチャン・ディッター(監督)
- リリー・コリンズ
- サム・クラフリン
- クリスチャン・クック
- タムシン・エガートン
- スキ・ウォーターハウス
- ジェイミー・ビーミッシュ
- ジェイミー・ウィンストン
コメント
個人的に最も大好きなラブストーリーの一つでもある映画「 あと1センチの恋 」。
6歳の頃からの幼馴染であるロージーとアレックスの12年間に及ぶすれ違いを描いたロマンティック・ラブコメディです。
本当に“ あと1センチ ”の距離間でこれでもかというくらいすれ違い続ける2人に、「 もう結ばれないのではないか?これはバッドエンドなの? 」と観客が疑心暗鬼になってしまうほどハラハラドキドさせられます。
原題の「 Love, Rosie 」の通り、キュートで賢く、おっちょこちょいで茶目っ気抜群、芯が通った凛とした大人へと成長していくロージーは、近年稀に見るパーフェクト・ヒロイン。
そりゃ、こんな子が近所にいたら誰でも惚れるわ(笑)
リリーが「 とてつもなく恥ずかしかった 」と言うほど苦労して撮ったシーンがカットされそうになった際には、リリー自身が
「 ああいうことは、誰しも経験したり、友達から聞いたりしたことがあると思う。だからこそ共感できる。だから、入れるべきだ 」と主張し、カット寸前のシーンを守り抜いたそう。
その甲斐あって、おかしく無我夢中で、とても濃く早く過ぎ去る青春を追体験している感覚を楽しめます。
公開当時、日本では単館系上映でしたが、口コミが評判を呼び、都内劇場は連日満席。
2014年の日本のミニシアターでスマッシュヒットを飛ばした作品です。
ハリウッド・スキャンダル(2016)

原題(英題)
Rules Don’t Apply
上映時間
127分
キャスト
- ウォーレン・ベイティ(監督、出演ともに)
- リリー・コリンズ
- オールデン・エアエンライク
- アネット・ベニング
- マシュー・ブロデリック
- アレック・ボールドウィン
- ヘイリー・ベネット
- キャンディス・バーゲン
- ダブニー・コールマン
- スティーブ・クーガン
- エド・ハリス
- メーガン・ヒルティ
- オリバー・プラット
- マーティン・シーン
- ポール・ソルビノ
コメント
1950~1960年代のハリウッドを舞台に実在の大富豪、ハワード・ヒューズに見出された女優志望のマーラが、当時ご法度だった運転手との道ならぬ恋に落ちてしまうラブストーリーを、
破天荒で有名だったハワード・ヒューズのエピソードを絡めながら描いたロマンティック・コメディです。
リリーは田舎から出てきた女優志望のマーラを演じています。
マーラの登場シーンの素朴でキラキラした瞳と笑顔のまあかわいらしいこと!
正直、60年代ハリウッドの趣ある雰囲気はいいですが、物語自体はありきたりでパッとしません。
しかし、ハリウッドの闇に揉まれ、少女から大人へと運命を受け入れ成長していくマーラの雰囲気の変化、物語のキーとなる歌声、本作の監督も務め、実在のハワード・ヒューズも演じたウォーレン・ベイティの怪演が観客を惹きつけています。
本作でリリーは第74回ゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ映画部門で主演女優賞にノミネートされています。