宗方姉妹(1950)

原題(英題)
The Munekata Sisters
公開日
1950年8月8日
上映時間
112分
キャスト
- 田中絹代
- 高峰秀子
- 山村聰
- 上原謙
- 高杉早苗
- 笠智衆
- 堀雄二
- 斎藤達雄
- 藤原釜足
- 坪内美子
- 一の宮あつ子
- 堀越節子
- 千石規子
- 河村黎吉
考察レビュー
大佛次郎の同名小説を原作に、保守的な姉と奔放な妹とを対比させながら
変わりゆく家庭の姿を描いています。
早春(1956)

公開日
1956年1月29日
上映時間
144分
キャスト
- 池部良
- 岸惠子
- 淡島千景
- 高橋貞二
- 田浦正巳
考察レビュー
戦後からようやく立ち直りつつある東京を舞台に、
若いサラリーマン夫婦の危機と再生や二人をめぐる人間模様を描いた作品です。
小津なじみの俳優ではなく、東宝のスター俳優を迎え、新しい味を出した作品となっています。
彼岸花(1958)

原題(英題)
Higan-Bana
公開日
1958年9月7日
上映時間
118分
キャスト
- 佐分利信
- 田中絹代
- 有馬稲子
- 桑野みゆき
- 佐田啓二
- 浪花千栄子
- 山本富士子
- 中村伸郎
- 清川晶子
- 北龍二
- 笠智衆
- 久我美子
- 高橋貞二
- 桜むつ子
- 渡辺文雄
- 高橋とよ
- 十朱久雄
- 長岡輝子
- 菅原通済
- 江川宇礼雄
- 橘一枝
考察レビュー
小津の監督作品としては初のカラー映画です。
赤の発色のよさからわざわざドイツ製の「 アグファ 」社のカラーフィルムを選んで撮影しています。
作中でも小道具としてさりげなく赤いやかんが用いられているほか、
料亭の場面で使われた器や茶碗、装飾品類は全て本物の書画や骨董を使うなど、
小道具にもこだわり抜く姿勢が見られます。
浮草(1959)

原題(英題)
Floating Weeds
公開日
1959年11月17日
上映時間
119分
キャスト
- 中村鴈治郎(2代目)
- 京マチ子
- 若尾文子
- 浦辺粂子
- 三井弘次
- 潮万太郎
- 伊達正
- 島津雅彦
- 田中春男
- 中田勉
- 花布辰男
- 藤村善秋
- 丸井太郎
- 入江洋佑
- 星ひかる
- 杉村春子
- 川口浩
- 笠智衆
- 野添ひとみ
- 宮島健一
- 高橋とよ
- 佐々木正時
- 桜むつ子
- 賀原夏子
- 丸山修
- 杉田康
- 志保京助
- 酒井三郎
- 松村若代
- 三角八郎
- 南方伸夫
考察レビュー
1934年に松竹蒲田撮影所で製作した「 浮草物語 」を監督自らがリメイクした作品です。
赤の発色が生きたアグファ社のフィルムによるカラー映像が、しがない旅役者の世界の情緒を際立たせる作品です。
小早川家の秋(1961)

原題(英題)
The End of Summer/Early Autumn
公開日
1961年10月29日
上映時間
103分
キャスト
- 中村鴈治郎(2代目)
- 原節子
- 小林桂樹
- 新珠三千代
- 島津雅彦
- 司葉子
- 白川由美
- 宝田明
- 浪花千栄子
- 団令子
- 杉村春子
- 加東大介
- 東郷晴子
- 森繁久彌
- 山茶花究
- 藤木悠
- 笠智衆
考察レビュー
京都・伏見の造り酒屋の大家族をめぐるホームドラマです。
主人公の老いらくの恋とその死に視点が向けられ、
この頃小津が自らを「 道化 」と称していた心境とも重なるものとも言われます。
小津作品の中でも最も強烈に死生観を感じさせるものとなっており、
小津は本作品が公開された2年後に亡くなっています。
まとめ
このように、多くの優れた作品を速いテンポで製作し、
当時の「 人間の完成 」とされた60歳の還暦の誕生日当日に亡くなるという、
なんともドラマチックな生涯を生きた映画人でした。
これからもその独特な世界観で、時代や年代を問わず、国内外で評価され続けていく偉大な映画監督でしょう。