「 みなに幸あれ 」解説・考察レビュー【 ネタバレなし 】

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文・ライター:@UK

誰かの不幸が自分の幸せだと思わされる新感覚ホラー降臨。

KADOKAWA主催「 第1回日本ホラー映画大賞 」でオリジナルの短編が作品賞を受賞し、昨年閉館した新宿CJシアターでも上映された下津優太監督の「 みなに幸あれ 」ですが、

満を持して今回短編オリジナル作品を長編に置き換え再構築。

プロデューサーには昨年「 ミンナのウタ 」で流行の音楽とホラーを見事に融合させた作品を撮っていた清水崇監督が就任。

A24の作風を感じる今までにない新しいホラーテイストの触れ込みで世間を賑わせている話題作ですが、本記事では見所について独自の視点から紹介します。

目次

みなに幸あれ

あらすじ

看護学生の主人公は、祖父母の住む田舎へ里帰り。久々の再開に感動するのも束の間、家の中のどこか得体の知れない不穏な空気に悪寒を感じ、祖父母の様子もどこかおかしい。そして、日が経つにつれて、その違和感の根源である何かが確信的な物へと変わった時恐怖が一気に襲いかかる。

公開日

2024年1月19日

上映時間

89分

予告編

キャスト

  • 下津優太(監督)
  • 古川琴音
  • 松大航也
  • 犬山良子
  • 西田優史
  • 吉村志保
  • 橋本和雄
  • 野瀬恵子
  • 有福正志

公式サイト

みなに幸あれ

作品評価

  • 映像
  • 脚本
  • キャスト
  • 音楽
  • リピート度
  • グロ度
  • 総合評価

考察レビュー

©︎みなに幸あれ

本作の見所は何といっても、練りに練って構築された脚本にあります。

最初タイトルだけだと、何か心温まるハートフルな作品かと思いきや、全然そんなことはなく、突き抜けまくったホラー作品です。

どうしても、映像に目がいきがちですが、何よりも脚本が素晴らしい。

祖母の家に帰省した孫である主人公が得体の知れない恐怖を体験し、最終的には主人公自身も自然の摂理を理解して恐怖を受け入れ、最後は精神的にも浄化され、もうとんでもない状態になっています。

肉体はあるけど心は昇天している様な感じです。

理論的な話として、この地球上の幸せには限りがあり、「 誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている 」という「 地球上感情保存の法則 」になぞってストーリーがしっかりと固められいる。

そこを軸として今までにないホラー映画を世に送り込んできており、これまでの日本ホラーは静かで霊的な物を想起させる「 静 」で、外国のホラーは激しく怪物などを想起させる「 動 」と言われることがありますが、

本作はその点では、静と動の折衷点に位置するバランスが取れた作風だと感じました。

なお、筆者は昨年、日本ホラー映画大賞受賞作の上映会を劇場で鑑賞していますが、短編のオリジナル版との違いに関しては、メインのキャストが違っている点と、

やはり尺が伸びてオリジナル版では気になった続きが描かれ、より作品としての厚みが帯びた部分は感じました。

それでもオリジナル版を鑑賞した時は、たしかにこれが作品賞を獲ったのは当然だなと納得はしました。

まとめ

日本ホラー界に新しい風を吹き込み、今後この手のジャンルを牽引していくであろう新しい期待の監督が登場したことは嬉しい限りです。

世界を巻き込み、日本製ホラームーブメントが起こることを楽しみにしたい。

公開初日のヒューマントラストシネマ渋谷は、夜の部もほぼ満席状態。

上映後の舞台挨拶では、ホラー映画の主演は初めてとなる古川琴音が「 普段ホラー映画を観ない人にも観て欲しい 」と挨拶していました。

本作は、間違いなくこれからの日本製ホラーの行く末を担う重要な鍵となる作品なので、普段ホラー映画を鑑賞されない方にもこの斬新な恐怖を体感し、絶叫して欲しいです。

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