【 新旧キャストに注目 】「 ジュラシック・ワールド / 新たなる支配者 」考察レビュー
スピルバーグが生み出したSFアドベンジャー「 ジュラシック・パーク 」
約30年の時を経て、過去と現在が交差する。
そして、遂にシリーズが完結。
画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ジュラシック・ワールド / 新たなる支配者
公開日
2022年7月29日
原題
Jurassic World:Dominion
上映時間
146分
キャスト
- コリン・トレヴォロウ(監督)
- クリス・プラット
- ブライス・ダラス・ハワード
- ローラ・ダーン
- ジェフ・ゴールドブラム
- サム・ニール
- ディワンダ・ワイズ(英語版)
- ママドゥ・アティエ
- B・D・ウォン
- オマール・シー
- キャンベル・スコット
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー
今作の状況はまさに「 ジュラシック・ワールド 」です。
全世界に野生化した恐竜が蔓延(はびこ)り、生態系を破壊。
それらが人類の社会生活に悪影響をもたらしています。
恐竜の密輸で金儲けをする闇ビジネスまで横行し、まさに過去シリーズの登場人物が危惧していたディストピアは、遂にシリーズ最終章で描かれることになりました。
今作が面白いのは、物語が2つのパートに分かれている点です。
「 ジュラシック・ワールド 」と化した世界で、謎の組織に誘拐されたクローン少女(メイジー)とブルーの子供を取り返すため、現シリーズの主人公(オーウェンとクレア)が奮闘します。
一方で、旧シリーズの主人公(アラン博士やサトラー)は、「 イナゴの大量発生 」と、謎の企業(バイオシン)との因果関係を調査します。
つまり、それぞれ同時に進行していた現シリーズと旧シリーズのキャラクター物語が、1つのストーリで交わり、まさに夢の共演を果たすのです。
単なるカメオ出演ではなく、アラン博士たちが、オーウェンやクレアと同じように命がけで奮闘する姿に感動しました。
正真正銘の「 ジュラシック・シリーズ 」の続編を観た気がします。
今作で描かれているのが、科学の進歩は誰にも止められないという事実。
現に世界には未知のウイルスが蔓延し、ゲノム編集された食品についての議論がなされています。
人類は科学の発展について、今後どう解釈し研究すればいいのか?という問いが、劇中で投げかけられています。
その問いの答えの1つが、劇中でマルコム博士が唱えた「 意識を変える 」ということ。
科学をどういった目的、動機のために発展させるのかを、人類は重要視すべきということです。
もう1つの答えはラストで提示されます。
その意味については、ご自身の経験と価値観に基づいて判断して頂きたいと思います。
まとめ
ゲノム編集、猿を使ったクローン実験がすでに行われている現代。
捉え方次第では、科学が人類に悲劇をもたらす一歩手前の状態といえるかもしれません。
今作は科学進歩の末に、人類が生み出した恐竜の反乱が、悲劇として起こってしまった後の世界。
だからこそ、科学に対する倫理観を長年に渡るテーマとして描いてきた本シリーズが、最後に残したメッセージは勉強になります。