ホビット 竜に奪われた王国(2013)

原題(英題)
The Hobbit: The Desolation of Smaug
公開日
2014年2月28日
上映時間
161分
キャスト
- ピーター・ジャクソン(監督)
- イアン・マッケラン
- マーティン・フリーマン
- リチャード・アーミテージ
- ベネディクト・カンバーバッチ
- エバンジェリン・リリー
- リー・ペイス
- ルーク・エバンス
- スティーブン・フライ
- ケン・ストット
- ジェームズ・ネスビット
- オーランド・ブルーム
- ミカエル・パーシュブラント
- シルベスター・マッコイ
- エイダン・ターナー
- ディーン・オゴーマン
- グレアム・マクタビッシュ
- アダム・ブラウン
- ピーター・ハンブルトン
- ジョン・カレン
- マーク・ハドロウ
- ジェド・ブローフィー
- ウィリアム・キルシャー
- スティーブン・ハンター
- ジョン・ベル
- マヌー・ベネット
- ローレンス・マコール
- ケイト・ブランシェット
考察レビュー
エルフとドワーフ、人間の種族間の陰謀が渦巻く本作は、和やかだった前作の雰囲気と打って変わり、
暗いトーンの作風になっています。
スマウグとよばれる邪悪なドラゴンに王国を奪われたドワーフは、ビルボや魔術師のガンダルフをはじめ、
13人の仲間を集めて王国奪還への旅をします。
エルフが本格的に参戦する本作は、ロード・オブ・ザ・リングでも活躍した
オーランド・ブルーム演じるレゴラスのアクションが多くて嬉しかったです。
また、ビルボが前作より頼もしくなっている点にも注目です。
それは例の指輪の力が関係しています。
サウロンが率いていたオークも登場し、ビルボ一行の邪魔をします。
樽に乗りながらオークと戦うシーンは美しい映像でした。
そしてCG技術がふんだんに活かされたスマウグとの戦いは、画面全体を使ったアクションが楽しめます。
このスマウグは「 ドクター・ストレンジ 」(2016)やイギリスのテレビドラマ「 シャーロック 」などで知られる
名優のベネディクト・カンバーバッチがモーションキャプチャーで演じています。
しかしスマウグの顔はドラゴンそのものだったので、カンバーバッチの面影は感じませんでした。
しかし迫力は満点です。
ホビット 決戦のゆくえ(2014)

原題(英題)
The Hobbit: The Battle of the Five Armies
公開日
2014年12月13日
上映時間
145分
キャスト
- ピーター・ジャクソン(監督)
- イアン・マッケラン
- マーティン・フリーマン
- リチャード・アーミテージ
- エバンジェリン・リリー
- リー・ペイス
- ルーク・エバンス
- ベネディクト・カンバーバッチ
- ケン・ストット
- ジェームズ・ネスビット
- ケイト・ブランシェット
- イアン・ホルム
- クリストファー・リー
- ヒューゴ・ウィービング
- オーランド・ブルーム
- エイダン・ターナー
- ディーン・オゴーマン
- グレアム・マクタビッシュ
- アダム・ブラウン
- ピーター・ハンブルトン
- ジョン・カレン
- マーク・ハドロウ
- ジェド・ブローフィー
- ウィリアム・キルシャー
- スティーブン・ハンター
- シルベスター・マッコイ
- スティーブン・フライ
- ライアン・ゲイジ
- ビリー・コノリー
- マヌー・ベネット
- イアン・ホルム
考察レビュー
本作は、実写版ホビット三部作の最終章です。
前作でドワーフの王国を奪還したビルボ一行でしたが、ドラゴンのスマウグを逃したことで湖の街は壊滅の危機に陥ります。
一方でドワーフの王・トーリンは竜の病に蝕まれ、欲望に目が眩んで別人の様になります。
彼がそれによって仲間から幻滅されていく流れは胸を締め付けられました。
だからこそトーリンが王子として復活できるかどうかが見どころになっています。
また、本作ではドワーフ&エルフ&人間の勢力と、ゴブリン&ワーグの軍勢が衝突する「 五軍の戦い 」が描かれます。
最終章というだけあって5つの勢力が入り乱れる大規模な戦闘シーンは圧巻です。
異なる種族が手を組んで邪悪な存在に立ち向かう構図に感動しました。
恐らくこの軍勢の中で最も戦闘能力の低いビルボですが、
彼は財宝に取り憑かれたトーリンとエルフや人間との間に均衡を与えようと画策します。
争いを好まず、堅実なホビット族の気性がここで役立っています。
荘厳なフィナーレにも感動しました。
また、ロード・オブ・ザ・リングから現在のビルボを演じていたイアン・ホルムは2020年に逝去し、
彼のビルボ役は本作で見納めとなりました。
彼らは生きていた(2018)

原題(英題)
They Shall Not Grow Old
公開日
2020年1月25日
上映時間
99分
キャスト
- ピーター・ジャクソン(監督)
考察レビュー
本作は、第一次世界大戦の兵士たちの日常を映し出した、ピーター・ジャクソン監督初のドキュメンタリー映画です。
日本では2020年に劇場で封切られ、動画配信サービスなどでは
「 ゼイ・シャル・ ノット・グロウ・オールド 」のタイトルで公開されています。
製作にあたり、イギリスの歴史博物館の一つに名を連ねる帝国戦争博物館(IWM)の100時間もの記録映像と、
英国放送協会(BBC)が所有する200名の退役軍人のインタビューが再構築されています。
スタッフは2,200時間以上にわたる記録映像に対し、カラー化や読唇術による音声の解析など、
膨大な量の修復作業を施しました。
公開は第一次世界大戦の終戦から100年を迎える2018年に行われました。
臨場感のある映像だけでなく、歴史的意義のある修復作業が評価され、
英国アカデミー賞ドキュメンタリー賞にノミネートされています。
惜しくも2019年2月に開催された、第91回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞の提出期限に間に合わず、
審査対象外になりました。
ジャクソンは本作を製作する際に報酬を受け取らず、彼のスタッフも歴史的意義のために修復作業を行いました。
また、ジャクソンの父方の祖父にあたる、第一次世界大戦中にイギリス軍として戦った
ウィリアム・ジャクソン軍曹に捧げられた作品でもあります。
ザ・ビートルズ:Get Back(2021)

原題(英題)
The Beatles: Get Back
公開日
2021年11月25日
キャスト
- ピーター・ジャクソン(監督)
- ジョン・レノン
- ポール・マッカートニー
- ジョージ・ハリスン
- リンゴ・スター
考察レビュー
本作は、当時解散が噂されていたイギリスのロックバンド・ビートルズのメンバー4人が
バンドを再起動させようと開催した「 ゲット・バック・セッション 」の映像と、
150時間以上もの未発表音源を再構築したドキュメンタリー映画です。
全編約8時間に及ぶ本作は、3部に分けてDisneyプラスで公開されました。
本作は当初、ビートルズが立ち上げた多角的な会社アップル・コアによる企画でしたが、
ドキュメンタリー製作にあたり、CEOのジェフ・ジョーンズとディレクターのジョナサン・クライドは
ピーター・ ジャクソンに協力を依頼します。
元々ビートルズのファンだったジャクソンは、1969年に公開されたビートルズのドキュメンタリー映画
「 レット・イット・ビー 」に使用されていない映像をアップル・コアのオフィスで視聴しました。
その際、それまで自身が抱いていたイメージとは全く異なる視点を見出したジャクソンは、
新たなビートルズのドキュメンタリー映画の製作を決意します。
使用する素材は50年以上前の映像ということもあり、経年劣化が激しい状態でした。
しかしジャクソンは2018年に監督した「 彼らは生きていた 」の製作時、
約100年前の映像を修復するソフトウェアを開発していたため、鮮明なライブ映像へと復元することに成功しました。
ザ・ビートルズ:Get Back ルーフトップ・コンサート(2022)

原題(英題)
The Beatles: Get Back – The Rooftop Concert
公開日
2022年2月9日
上映時間
65分
キャスト
- ピーター・ジャクソン(監督)
- ジョン・レノン
- ポール・マッカートニー
- ジョージ・ハリスン
- リンゴ・スター
考察レビュー
本作は、「 ゲット・バック・セッション 」をメインに構成されたドキュメンタリー映画
「 ザ・ ビートルズ:Get Back 」のクライマックスにあたる「 ルーフトップ・コンサート 」の部分を
IMAXシアター用に再編成した作品です。
ゲット・バック・セッションとは、アップル・コアの屋上で行われたゲリラライブです。
演奏は警察官による制止が行われるまで続けられました。
IMAXシアターでの上映が可能となった本作は、当時のライブの雰囲気をまるでその場にいたかのように
体験することができるとファンや批評家から高い評価を受けています。
解散前に行われた最後のライブということもあり、その希少性から当初予定していた1日限定上映にとどまらず、
アンコール上映なども行われています。
警官に気付いた瞬間からテンションを上げるポール・マッカートニーやメンバーを微笑ましく見守るリンゴ・スター、
ライブを終えたあとの彼らの様子など、無邪気で自由なビートルズを当時の雰囲気と共に感じられる作品となっています。

文・ライター:キングギドラ