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脚本家だけがAIを使えるという大逆転
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9月の合意において、各種労働条件の改善の他、AIについての取り決めも明記されている。
ざっくりまとめると以下のような内容だ。
AIは作品を書いたりリライトしたりできない。AIが生成した内容を、脚本家の権利を損ねるような形で使用してはならない。
製作会社の同意のもと、脚本家はAIを使用できる。逆に制作会社が脚本家にAIを使用するよう要求することはできない。
製作会社は、脚本家に提供した素材にAI によって生成されたものが含まれている場合、その事実を脚本家に伝える必要がある。
AIのトレーニング用に脚本家の作品を利用することは禁止されていると主張する権利を、WBAは留保する。
原文はこちらの記事を参照。
*文中に出てくるMBAはMaster of Business Administration(経営学修士)ではなくMinimum Basic Agreement(基本同意書)の略です。
お分かりだろうか?
さらにざっくり1行に要約してしまうと「 AIを使う権利は脚本家だけにある 」ということだ。
「 脚本の作成にAIを使ってはならない 」ではなく、「 脚本の作成にAIを使う権利は脚本家だけにある。会社が勝手にAIを使用して脚本家の権利を侵害することがあってはならない 」
つまり、脚本の作成にAIが使用されることそのものは否定していないわけだ。
それは今後避けられない流れであると、双方が認めている点が最大の注目ポイントであり、今後の映画製作を予見するものとなっている。