ソーシャル・ネットワーク(2010)

原題(英題)
The Social Network
公開日
2011年1月15日
上映時間
120分
キャスト
- ジェシー・アイゼンバーグ
- アンドリュー・ガーフィールド
- ジャスティン・ティンバーレイク
- アーミー・ハマー
- マックス・ミンゲラ
- ジョセフ・マッゼロ
- ルーニー・マーラ
コメント
本作は、19歳にして世界最大のソーシャル・ネットワーク・サービスを築き上げたマーク・ザッカーバーグをモデルに描かれた作品。
主演のジェシー・アイゼンバーグをはじめ、アンドリュー・ガーフィルドやジャスティン・ティンバーレイクらの演技が冴えわたり、実にリアルでキャッチーな映画に仕上がっている。
本人のマーク・ザッカーバーグの反応はというと、映画とは若干異なる部分について大学の講演時に語っている。
「 バッチリ合っているのは衣装だね。映画の中でキャストが着ているシャツやフリースは、実際僕が着ているものと同じだよ 」
映画で描かれた「 モテたいから 」「 社会的地位を築きたいから 」というFacebookを立ち上げた理由については、ただ何かを作りたかっただけだと語り、作中での動機を否定した。
ともあれ作品の出来栄えは非常に現実的かつスリリングでおもしろい。
一見すると同じ作風にも感じるフィンチャー監督だが、その実は多彩な魅せ方に富んだ監督であると分かる。
ドラゴン・タトゥーの女(2011)

原題(英題)
The Girl with the Dragon Tattoo
公開日
2012年2月10日
上映時間
158分
キャスト
- ダニエル・クレイグ
- ルーニー・マーラ
- クリストファー・プラマー
- スティーブン・バーコフ
- ステラン・スカルスガルド
- ヨリック・バン・バーヘニンゲン
- ベント・カールソン
- ロビン・ライト
- ゴラン・ビシュニック
- ジェラルディン・ジェームズ
- ジョエリー・リチャードソン
- インガ・ランドグレー
- ペル・マイヤーバーグ
- マッツ・アンデルソン
- エバ・フリトヨフソン
- ドナルド・サムター
- エロディ・ユン
- ジョセフィン・スプランド
- エンベス・デイビッツ
- ウルフ・フリバーグ
コメント
フィンチャー監督の9作目は、スティーグ・ラーソンの推理小説「 ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 」を映画化した。
ラストは原作と異なるものの、その卓越した演出と鬼気迫る演技には力がこもる。
本作で特筆すべき点は、主演のルーニー・マーラが贈る、観客への度肝を抜く演技だ。
誰もが知る名だたる女優たちのキャスティングが考えられたが、最終的にフィンチャーからの指名で主演の座に迎えられたのは、ルーニー・マーラ。
だが、彼女は当時無名に近い女優であり、スタジオ側は渋りに渋った。
そこでフィンチャーは、吐くほどの酒をルーニー・マーラに飲ませ、次の日のげっそりとした二日酔いの姿でオーディションに使う写真を撮らせた。
フィンチャーの狙い通り、彼女の起用をスタジオは納得する。
ルーニー・マーラは、本作のために痩身である体をさらに絞り、リスベットに近付く。
全身のピアスは本物であり、全てのシーンを体当たりで演じた。
「 ソーシャル・ネットワーク 」でも短い出演を果たしているのだが、本作では圧倒的な存在感を放ち、消えないタトゥーのように観客の脳裏へとその名を刻んだ。
ゴーン・ガール(2014)

原題(英題)
Gone Girl
公開日
2014年12月12日
上映時間
148分
キャスト
- ベン・アフレック
- ロザムンド・パイク
- ニール・パトリック・ハリス
- タイラー・ペリー
- キム・ディケンズ
- パトリック・フュジット
- キャリー・クーン
- デビッド・クレノン
- リサ・ベインズ
- ミッシー・パイル
- エミリー・ラタコウスキー
- ケイシー・ウィルソン
- ボイド・ホルブルック
コメント
フィンチャー監督の10作目は、ギリアン・フリンの同名小説が原作のミステリー映画。
主演の夫婦役にベン・アフレックとロザムンド・パイクを迎え、巧みな演出と共に最高の映画を作り上げた。
物語は、妻の失踪事件から始まる。
ニックは妻のエイミーを探し始めるが、捜査の目はアリバイが不自然であるニックへと向けられていく。
やがて事態は二転三転していくのだが、どうしても拭いきれないのが、我が身(家庭)との比較だ。
夫と妻、妻と夫、夫婦関係にある人たちなら必ずと言っていいほど、この映画で学ぶべき教訓がある。
ネタバレになりかねないため台詞の引用は避けたいが、ぜひ本作を通じてその意味を確かめてほしい。
男性優位な社会にメスを入れつつ、結婚生活の心得をふんだんに教示してくれる作品として、単にミステリーとスリラーを掛け合わせたストーリーではないことに気が付く。
最も、大前提としてゾクゾクした見応えのある映画を楽しみたいなら、本作は誰にでもおすすめである。
フィンチャー作品らしい物静かで激しいスリルと、先が読めない展開を存分に味わえる作品で、ぜひ最高の週末を飾ってほしい。
Mank マンク (2020)【 Netflixオリジナル 】

原題(英題)
Mank
公開日
2020年11月20日
上映時間
132分
キャスト
- ゲイリー・オールドマン
- アマンダ・セイフライド
- リリー・コリンズ
- アーリス・ハワード
- トム・ペルフリー
- サム・トラウトン
- フェルディナンド・キングズレー
- タペンス・ミドルトン
- トム・バーク
- ジョセフ・クロス
- ジェミー・マクシェーン
- トビー・レナード・ムーア
- モニカ・ゴスマン
- チャールズ・ダンス
コメント
Netflixオリジナル作品として制作された本作は、不朽の名作「 市民ケーン 」の共同脚本家、ハーマン・J・マンキウィッツにスポットを当てた伝記映画。
フィンチャー監督の父であるジャック・フィンチャーの脚本を映画化した。
主演に「 ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 」(2017)のゲイリー・オールドマン、
そのほか出演に「 マンマ・ミーア! 」(2008)のアマンダ・セイフライド、「 あと1センチの恋 」(2014)のリリー・コリンズら豪華キャストが名を連ねる。
また、「 ベンジャミン・バトン 数奇な人生 」で第81回アカデミー賞美術賞に輝いた際にも、その卓越したセンスと技術を魅せつけたドナルド・グラハム・バートが、本作で2度目のアカデミー賞美術賞を手にした。