「 ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー 」考察レビュー、オリヴィア・ワイルド監督デビュー作品
女優としてご活躍されているオリヴィア・ワイルドさんの初長編監督作品。
最近ですと「 リチャード・ジュエル 」の新聞記者の役などで出演されていましたね。
「 これが初監督作品か!」と思ってしまう程に面白かったです。
私が見た時は、9割程の席が埋まっていたのですが、時々笑い声が聞こえ「 めっちゃ最高だった 」という声も聞こえてきました。
「 ブックスマート 」の意味は、賢いけど世間知らず、頭でっかちな人、実践を伴ってない人だそうです。
そんなブックスマート2人の卒業前夜のパーティーデビュー、どの点が最高だったのでしょうか?
ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
公開日
2020年8月21日
原題
Booksmart
上映時間
102分
キャスト
- オリヴィア・ワイルド(監督)
- ケイトリン・デヴァー
- ビーニー・フェルドスタイン
予告編
公式サイト
感想レビュー
好きだった点
とにかく、随所で笑ってしまいます。
笑えるから良い作品ではないと私は思うのですが、開始1分で「 あ、見に来て正解かも 」と前のめりになる感覚がありました。
高校のお話なので様々なキャラクターが出てきますが、生徒だけではなくその他の大人のキャラクターも含めて、全員愛せてしまう点が今作を最高だと思ってしまう1番の理由です。
嫌なキャラクターは1人もいません。
メインキャラクターのエイミーがレズビアンなのですが、そこを敢えてメインに押し出さない。
どこにでもいる高校生のどこにでもある1つの恋愛として、そっとシーンにおいている点が素敵でした。
最高です。
嫌いだった点
脚本、キャラクター、音楽、映像、全てに愛を覚えてしまったので特に無いのですが、強いて言うなら、モリーもエイミーも失恋してしまった点。
この2人がショックを受ける顔を見たくなかった、ずっと笑っていて欲しかったので、2人の失恋シーンは自分の心がキューっと握られたような気分になりました。
辛かったです。
それも込みで、高校生活だし勉強なんですけどね。
見どころ
メインキャラクターであるモリーとエイミーの掛け合いが最高でした。
下ネタを何の恥ずかしげもなく2人で言い合い、お互いの格好を「 綺麗すぎる 」「 息が止まりそう 」と褒め合い、そしてお互いの本音が爆発しあってしまったり。
そんな2人の成長を終始愛おしく見てしまうし、いつの間にか応援してる自分がいました。
しかも、一観客としてではなく、それを見守る大人としてでもなく、モリーとエイミーの親友として。
それくらい愛せてしまいます。
まとめ
私の学生時代は、スクールカーストの上でもなく下でもなく、1番スポットの当たらない「 真ん中 」というポジションだったのですが、
主人公のモリーとエイミーと一緒に私も約10年前の青春を取り戻す旅に出れたような気がします。
パンフレットなどのインタビューを読むとワイルド監督は「 高校は戦場 」というようなことを言っています。
今、高校生の人も、私のようにそうじゃない人も、見た人全員がその「 戦場 」に戻り最高にハッピーな気持ちで卒業できる。
そんな作品になっているんじゃないかなと思います。
また違った高校生のお話の作品で「 アルプススタンドのはしの方 」という邦画もグッとくるものがあります。
もしお近くの映画館で上映されていたら、是非。