順行と逆行をキャラクター・シーン別に解説
オペラハウス編(冒頭)
まず整理すると、冒頭オペラシーンで主人公が謎の男に助けられます。
すでに説明した通り、主人公を助けた人物はニールでした(オレンジ紐を付けていた)
この時のニールは逆行です(弾丸が逆行したことを主人公が確認)
冒頭で主人公を助けたニールは、劇中で描写されていませんが、どこかのタイミングで順行に切り替わります。
船上編
オペラ会場編でセイターの手下に捕まった主人公は、口を割らずに薬を飲んで自決を決意(結局は死んでいない)
TENETを辞めると言い出す主人公(この時は自分が黒幕と認識していない)
その後、順行ニールと合流しプリヤ邸を襲撃。
ニールは、襲撃前に主人公が任務中にアルコールを飲まないことを知っていた(既に主人公のことを未来で知っていた)
オスロ空港編
順行主人公&ニールが謎のマスク組に襲撃される。
この段階でニールと戦っていた人物の顔は描写されていませんが、ヘルメットを奪って捨てるシーンだけは確認できます。
ヘルメットを奪われたマスクマンは、逆行主人公だったけれど、ニールは彼をわざと見逃す。
カーチェイス編
順行主人公は人質のキャットを助けたものの、セイターの手下に連行される。
倉庫で順行セイターに尋問されて殺されそうになる寸前で、順行ニール部隊に救出される。
逆行セイターの逆行弾を浴びたキャットを救出するために、順行主人公&ニール部隊は回転扉を使って逆行。
ここから一気に話が複雑になっていきますね。
逆行主人公は、セイターに奪われたアルゴリズム(プルトニウム241)奪還を試みるも、セイターに返り討ちになる。
この時セイターは車のガソリンに火を放つも、逆行世界では炎は氷に変化するため、主人公は低体温症になっただけで死なず(ニールが助ける)
逆行キャットは、ニールの治療を受け何とか助かる。
逆行主人公&ニール&キャットがオスロ空港にある回転扉を使って順行へ戻る時に、順行主人公&ニールと鉢合わせになりバトル開始。
無事、回転扉で順行へ戻った主人公&ニール&キャット。
挟み撃ち作戦編
順行組と逆行組に分かれてアルゴリズムが発動するのを阻止する作戦を実行。
この時の順行組は主人公&アイブス、逆行組はニール。
順行主人公&アイブスがトンネルに入り、金網の向こうで死んでいる逆行ニールを発見。
しかし、このミッション中に逆行ニールは、回転扉を使って順行に切り替わります。
順行主人公の視点からだと、死んでいた逆行ニールは生き返って金網を開ける。
このミッションと並行して、順行に戻っていたセイターは船上で順行キャットと遭遇するも、最後はキャットに射殺される。
最後に主人公を助けた順行ニールは、自分が未来のTENET創設者である主人公に雇われていたことを明かす。
アルゴリズムを奪還した順行ニールは、どのみち金網の向こうで死ぬ運命のため、主人公に別れを言ってトンネルに向い死にに行く(ニールが死ぬ運命は変わらない)
結局この挟み撃ち作戦は、主人公にとっての始まりであり、ニールにとってのラストミッションだったというお話です。
シンプルに解説するだけで、こんなに順行と逆行が入れ替わっているので、そりゃ理解できるわけありません。
ノーランさん、いくら何でもこれはやりすぎじゃないですか?(笑)
まとめ

これ「 TENET 」撮影で使われているIMAXカメラですが、1台1億円以上するカメラです。
1台で家買えるじゃんというレベルの機材でして、恐らく複数台で撮影していると思われますが、ハリウッド映画はお金のかけ方が半端ではありませんね。
コロナ渦で劇場公開作品が続々と延期される中、公開された今作の役割は映画業界にとって大きい気がします。
それにしても、今作を見て思ったのは「 これはいくら何でもやりすぎだろ(笑)」
ノーランの変態具合を再認識した作品でしたね。
2度見ましたが、僕は「 TENET テネット 」よりも「 インターステラー 」の方が好きでした。
「 TENET テネット 」も作品としては傑作と言えるんじゃないですかね。
これほど緻密な脚本を書いたノーランもノーランで天才。
このレベルの作品を製作できる人物が果たしてクリスファー・ノーラン以外にいるでしょうか。
今の映画界に彼以外いないでしょう。
今作は、インターステラーのように2度、3度見て楽しむスルメ映画なのです。
それにしても、ロバート・パティンソンかっこよかったですね。
今作のMVPだと思いました。