「 ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 」考察レビュー、テーマはフェミニズムです
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@Norider)からの投稿レビューです。
Noriderさんはポーランド在住中に今作を観賞したということです。
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19世紀、温かみ溢れる家族物語。
テーマは女性観です。
本作はリメイクされたものですが、原作をみなくても十分に楽しむことができます。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語
公開日
2020年3月27日(日本では初夏まで延期)
上映時間
140分
キャスト
- グレタ・ガーウィグ(監督)
- シアーシャ・ローナン
- ティモシー・シャラメ
- フローレンス・ピュー
- エリザ・スカンレン
- エマ・ワトソン
- ローラ・ダーン
- メリル・ストリープ
予告編
公式サイト
感想レビュー
好きだった点
時系列がバラバラであり、なおかつ主人公が4人いるのにもかかわらず、とても見やすい作品となっていました。
混乱することなく最後まで見ることができるでしょう。
嫌いだった点
自伝的小説「 若草物語 」をアレンジして脚色した作品であること。
話自体が自伝ということで話にあまり展開がありません。
よって、劇的な展開を求めていた人にとっては少し退屈かもしれません。
とはいえ、トレイラーを見れば作品自体がゆっくり進んでいくことは容易に予想ができます。
また、4姉妹ということもあり、感情移入が難しかったですね。
見どころ
一見、若い1人の女性の苦悩にシーンが焦点を当てたかと思いきや、話が戻ったり、進んだりします。
そして、次第に明らかになっていく4人の少女。個人的にうまくまとめたなーっと思いました。
140分という上映時間の中で現在、過去、未来を意識しながら4人の主人公たちに話を当てるのは至難の技だと思います。
話の大まかな流れとしては現代→過去→未来と進んでいきます。
しかしながら、話の大事なところでは気持ちの起伏が起きた過去のシーンが流れます。
シーンが変わっているはずなのに違和感がありません。
グレタ・ガーウィグ監督の裁量ですね。
また会話が同時に進んでいくシーンにも注目です。
特に、マーチ家の4姉妹がローリーの家を訪れるシーンは必見。
同時に数人が話しながら緩やかに話が進んでいきます。
インタビューではリアルを演出するために何度も撮影したそうです。
何も考えずに作品を作れるという点が優れた映画監督だとも思います。
考察・疑問点
4姉妹の恋愛観が溢れ出ている本作。
主人公のメグ、ジョー、ベス、エイミーのそれぞれの女性観を知ることができます。(ベスは体が弱かったために女性観を語るシーンは少なかった)
- メグは結婚
- ジョーは意思
- エイミーは夢と家族
見る人によって明らかに印象が変わってくる作品ですね。
勝手ながら私の価値観から見る主人公たちの印象を書いていきます。
私はジョーの生き方は好きだけど結婚するのは正直嫌だなと思いました。
御曹司ローリーから初めに告白された時も夢を追うために振ったものの、後々はやっぱり好きだったとヨリを戻そうとします。
彼女は感情のままに動くことが多いですね。
妻にしたら大変なんだろうなと勝手に妄想してました。
だと言ってメグも結婚にすがってる感じがして苦手でした。
というか、いますよね彼氏は好きじゃないけど、彼氏がいる私が好きっていう女性。
夫を大事にしていたメグですが、結婚観にすがっているのは拭えませんでしたね。
エイミーが個人的に一番タイプです。
家族のしがらみも考えつつ、自分を少し我慢して家族のために考える。
こんなこと言ったら女性の意見を尊重してないとも言われかねいですね。
しかしながら、家族は幸せな一方で大変なものです。
時にはお互いが我慢しあったり、尊重し合う必要があるはずです。
そう考えた時にエイミーは相談しやすく、結婚できるのかなと思いました。
人それぞれで好みのタイプが変わってきそうですよね。
これって一種の恋愛診断のような気がします。
まとめ
個人的にストーリー構成は完璧でした。
見やすかったですが、ストーリーを見終えて満足いかない人はもう一度見るべきですね。
難しいからとか、わかりづらいからと見ないのはご法度です。
複雑で難解なものこそ、良質なものが多いものですよ。
そして女性観。
フェニズム映画とも名高い本作の片鱗を楽しんでください。
同じ家で生まれたはずの4姉妹の全く異なった女性観は見ていて面白いです。
映画を見終わった後に友人と「 どの子が一番好みだった? 顔じゃなくて性格で 」と聞いてみるのも楽しいかもですよ。