「 ホーム・アローン5 」あらすじ&キャストまとめ【 シリーズ最終章 】

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文・ライター:@miyako

泥棒とのコミカルな攻防劇を描いた大ヒットコメディ作品「 ホーム・アローン 」

シリーズ5作目となる「 ホーム・アローン5 」は、2012年にテレビ映画として公開されました。

主人公の怖がりな男の子“フィン”を、現在も俳優として活躍しているクリスチャン・マーティンが演じています。

1作目の公開から20年以上の時を経て制作された本作は、キャラクター設定からストーリー展開まで、まったく新しい作品として生まれ変わっています。

今回は、シリーズとしては最終作となる「 ホーム・アローン5 」の考察レビューを紹介!前作との違いを楽しみながら、ご覧ください。

目次

ホーム・アローン5

©︎Home Alone5

あらすじ

バクスター家族は、母親の仕事の都合で「 幽霊屋敷 」と噂される古い一軒家に引っ越すことに。ゲームが大好きな10歳のフィンは、屋敷内で起こる奇妙な出来事を幽霊の仕業だと主張しますが、誰も相手にしてくれません。

両親がクリスマスパーティーに出かけたある夜、パーティーには参加せず家で留守番していたフィンと姉のアレクシスは、地下室で“秘密の部屋”を発見します。

ちょうどその頃、秘密の部屋に隠された名画を手に入れるため、泥棒3人衆が屋敷に忍び込んできて?フィンは、ゲームに見立てた作戦とアイディアを駆使して、泥棒退治に挑みます。

原題

Home Alone: The Holiday Heist

公開日

2015年3月4日

上映時間

84分

予告編

なし

キャスト

  • ピーター・ヒューイット(監督)
  • クリスチャン・マーティン(主人公:フィン)
  • ジョデル・フェルランド(フィンの姉:アレクシス)
  • マルコム・マクダウェル(泥棒3人衆のボス:シンクレア)

公式サイト

なし

作品評価

  • 映像
  • 脚本
  • キャスト
  • 音楽
  • リピート度
  • グロ度
  • 総合評価

考察レビュー

ホーム・アローンシリーズでは、これまでマコーレー・カルキン演じるケビンをはじめ、様々なキャストが主人公を演じてきました。

子役の名演技が見られるのも、ホーム・アローンの醍醐味でしょう。

シリーズ完結作となる「 ホーム・アローン5 」では、やや大人びた雰囲気を持つ10歳の少年“フィン”が新たに登場。

現在も俳優として活躍する、当時12歳のクリスチャン・マーティンが演じています。

八の字に垂れ下がったチャーミングな眉毛が特徴的で、「 内向的で怖がり 」という人物設定にもぴったりですよね。

シリーズ1,2,4は、登場人物や設定に関連性がありましたが、本作は「 ホーム・アローン3 」と同じように、全く別のお話としてストーリーが展開していきます。

主人公のフィンは、ゲームが大好きな男の子。

母親に何度叱られてもリモコンを手放さない姿は、現代の子供達を彷彿とさせます。

また、フィンの姉であるアレクシスも思春期特有の反抗っぷり。

言うことを聞かない姉弟二人に対して、頭を悩ませる母親の姿に、共感した方も多いのでは?

決して家族仲が悪いわけではないものの、自分の世界に閉じこもり、なかなか外の世界を見ようとしない子供達の姿を、リアリティのある家庭問題として描いています。

両親の離婚問題やハイテク設備など、現代的な要素が盛り込まれた「 ホーム・アローン4 」に、現実味をプラスしたような印象です。

しかし、今回の舞台はただの一軒家ではなく、幽霊が出ると噂されている古いお屋敷。さらに、地下には秘密の隠し部屋が存在しているなど、しっかりファンタジー要素も詰め込まれています。

“幽霊”と“泥棒”をかけ合わせることで、新たな驚きやドキドキ感を生んでいる点は、好印象でした。

また、本作に登場する三人の泥棒は、前4作よりキャラクター設定がしっかりしているのも見どころです。

ある名画を追っている老人、以前の犯罪仲間との失恋を引きずる女、マイペースでお馬鹿な金庫破りの男、という個性のある人物たち。

それぞれが好きに行動するため、「 ホーム・アローン3 」の犯罪集団のような連携プレーはなく、また、悪意も感じられない不思議な三人組です。

今回の泥棒の目的は、“地下室に侵入して絵画を手に入れる”ことですが、冒頭あたりで名画を追う老人・シンクレアが絵画に隠された秘密について語ります。

実は、地下室に眠る絵画は「 叫び 」で有名なエドヴァルド・ムンクの作品だと言うのです。

「 ムンクの叫び 」が登場した時点でピンときた方も多いかもしれませんが、ホーム・アローンでは、全作を通して“叫びポーズ”(両手を頬に当てるポーズのこと)が取り入れられています。

お馴染みの“叫びポーズ”は、「 ムンクの叫び 」をベースに考案されたと言われているため、シリーズ完結作に登場する要素としては納得かもしれませんね。

ちなみに、泥棒のシンクレアを「 時計じかけのオレンジ 」のマルコム・マクダウェルが演じているのもポイント。

本作でも、主人公と泥棒の攻防戦が繰り広げられるのですが、今回はゲーム好きなフィンが“ゲームに見立てた作戦”を考え、様々なトリックを仕掛けていきます。

前4作に比べて、迫力のあるやりとりは少なめ。ただ、仕掛けによって泥棒の髪がトナカイの角のようになったり、泥棒の顔にサンタの髭のような泡がついたりと、クリスマス感がプラスされている印象でした。

個人的には、フィンのオンラインゲーム友達であるサイモンが良い味を出しており、もう少しやりとりが見たかったと残念な気持ちです。

誤ってサイモンの家に突入した警察と一緒に、フィンの家にある防犯カメラの映像を固唾を飲んで見守り、抱き合って喜ぶ姿がなんとも微笑ましいですよね。

「 ホーム・アローン5 」は、あらゆる要素がふんだんに盛り込まれており、大きなテーマやメッセージはあまり感じられません。

ただ、今まで自分の世界に閉じこもっていた二人の姉弟にとって、今回の“泥棒事件”が視野を広げるきっかけになったことは確かでしょう。

きっかけをくれた泥棒には、ある意味感謝かもしれませんね。

本作は、幽霊屋敷や秘密の地下室など、ホラー要素も楽しめるコメディ作品。

子供が大好きなクリスマスと、大嫌いなオバケが一緒に味わえる、シリーズの中でもっともリアリティのあるホーム・アローンです。

ホーム・アローン5(トリビア)

シカゴを舞台にしないシリーズの最初の作品。

シリーズ中、主人公が最初は恐れていたが、最後には仲良くなる人物が登場しない唯一の作品。

シリーズの中でアフリカ系アメリカ人の悪役が登場する唯一の作品。

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