文・ライター:@UK
来月に待望の新作が公開予定のアリ・アスター監督。
前作「 ミッドサマー 」では特異な恐怖演出で観客のド肝を抜き、昼間で明るいのに怖さを感じさせる演出に驚かされました。
本記事では、そんな監督のその1つ前の長編デビュー作の見どころを、独自の視点から解説します。
ヘレディタリー / 継承
あらすじ
ミニチュア・アーティストのアニーの母エレンが逝去し、葬儀を終えたグラハム一家の周りで説明のつかない不可思議な現象が次々と発生していた。やがて家族の間には大きな亀裂が入り、徐々に音を立てて崩れていく。
原題
Hereditary
公開日
2018年11月30日
上映時間
127分
予告編
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー
本作の見どころは、何といっても完璧なまでのキャスティング。
主演のトニ・コレットは、「 シックス・センス 」に出演したり、Netflix配信の「 もう、終わりにしよう 」などに出演しています。
家族の大黒柱である父親役には、「 ユージュアル・サスぺクツ 」「 ゴースト・シップ 」などに出演しているガブリエル・バーンが登場。
個人的には「 エンド・オブ・デイズ 」のサタン役が印象的ですが、この2トップなくしてこの作品は語れない。
トニ・コレットは感情の起伏が激しく精神の安定がままならない難しい役柄をばっちしと演じきっており、これ本当に演技なのかという程に壊れた母親役がハマっています。
ミニチュア・アーティストという立場からも非常に細かく、よくこんな物を作ったと思うほど精巧でハイクオリティなミニチュアを一心不乱に寡黙に作り続け、
一方で思いっきり途中破壊したりと、ここまで二面性をもって役に入り込むのは凄いです。
父親役のガブリエル・バーンも衝突を繰り返しながらも、家族の中で懸命にまとめようと必死で支える人情味あふれる演技で胸が打たれます。
それだけに最後のあっけないシーンにはおいおい!という感じですが、このキャスティングは完璧だったと思います。
なお、家族そろって顔芸に秀でているので(特にトニ・コレット)そこも必見です。
まとめ
彗星のごとく現れ、各方面から21世紀最高傑作のホラーと言わしめ、話題をさらったアリ・アスター監督。
そんな監督の傑作である本作ですが、現在アマゾンプライムでは吹き替え版と字幕版が両方とも配信中なので、これを機に映画を鑑賞して狂気の沙汰を体感し、
最新作の鑑賞にのぞんで欲しいです。