小説「 老いたる詐欺師 」を原作に、「 美女と野獣 」の監督が放つ極上サスペンス。
未亡人の資産家と、その資産を狙う冷酷な詐欺師。
計画通りにうまく騙せているのか、逆に騙されているのか。
嘘が見え隠れする中、少しずつ明らかになっていく真相と正体。
ミステリーやサスペンスが好きな人は、かなりハマる作品だと思います。
ヘレン・ミレン、イアン・マッケラン
英国の名優2人が仕掛けるライアーゲーム。
グッドライアー 偽りのゲーム

公開日
2020年2月7日
上映時間
109分
キャスト
- ビル・コンドン(監督)
- ヘレン・ミレン
- イアン・マッケラン
予告編
考察・感想レビュー

好きだった点
無駄なシーンがないどころか脇役だけのシーンもほぼなく、一貫して資産家(ヘレン)と詐欺師(イアン)のシーンで構成されている点です。
鑑賞する前は途中で失速しそうかなと心配しましたが、トントン拍子に2人のストーリーが展開されていきます。
背景においても家やレストラン、ロンドンだけでなくベルリンの町並みまでシーンが目まぐるしく変わるのでメリハリも良し。
そこにバイオレンスな描写を挟みながら、濃厚で複雑な物語が絡んでくるので目が離せません。
嫌いだった点
予測不能のサスペンス!
と感想書けたら本当によかったのですが、この展開はある程度予測できてしまいます。
前半はそんなこともないですが、特に後半から結末にかけては「 やっぱりー 」という感じ。
あとひとひねり、といったところです。
見どころ
ヘレン・ミレンとイアン・マッケランによる豪華共演です。
見応えがあります。
ヘレン・ミレンは74歳。
かなり多くの出演作があります。
個人的には「 RED 」シリーズで銃をガンガンぶっ放していたのが好きです。
そしてイアン・マッケランはなんと80歳。
皆さんご存知の通り、マグニートー兼ガンダルフです(笑)
現在公開中の「 キャッツ 」にも出演してますから現役バリバリすぎでビックリです。
立ち振る舞い、表情、ファッション、気さくなジョーク。
長年多くの役をこなしてきた2人には、できない役なんてもうないんじゃないかな?
と鑑賞中に思いました。
若手中心のフレッシュ&スピード感溢れる作品がやはり多いですが、今作では大ベテランだからこその貫禄や凄みをスクリーンから感じることができました。
ヘレン・ミレンは、片手にシャンパン持つだけで絵になるし、イアン・マッケランはタクシーを呼ぶ姿すらかっこいい。
不思議です。
今後も2人は、映画界をまだまだ引っ張っていくことでしょう。
まとめ

映画とは楽しむと同時に、教訓みたいなものもあります。
本作のテーマは誰しもがついたことがある「 嘘 」
嘘をつくとはどういうことなのか。
人を騙すとはどういうことなのか。
それによって他人の人生が変わってしまっていたら?
深くて引き込まれる1本でした。