「 ザ・ピーナッツバター・ファルコン 」の映画情報・あらすじ・レビュー

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トランスフォーマーシリーズで有名なシャイア・ラブーフが久しぶりに登場。

いい俳優さんですよね。

今作の脚本を執筆したのは2人の無名監督ですが、口コミで話題となり大ヒットを記録。

いやあ、脚本大事ですねやっぱり。

きっかけは1人のダウン症の青年ザック・ゴッツァーゲンの夢を叶えること。

マイケル・シュワルツ監督と出会い「 映画スターになりたい! 」と夢を語る彼に「 それは叶いっこない 」とシュワルツは答える。

感情的になった彼はこう返したのだ「 じゃあ、君たちが僕のために映画を作ってくれよ 」と伝えた。

その思いは長編映画となった。

目次

ザ・ピーナッツバター・ファルコン

©︎ザ・ピーナッツバター・ファルコン

あらすじ

ダウン症の少年ザックは親族に捨てられ、行政の意向で養護施設で生活を送っていた。プロレスラーになることを夢見ていたザックは養護施設から脱走。地元漁師と揉めているタイラーと出会い2人は逃亡の旅を続ける。2人は施設の介護士エレノアと出会い、共に旅することになるであった。

公式日

2020年2月7日

上映時間

97

キャスト

  • タイラー・ニルソン(監督)
  • マイケル・シュワルツ(監督)
  • ザック・ゴッツァーゲン
  • シャイア・ラブーフ
  • ダコタ・ジョンソン
  • ジョン・ホークス

予告編

考察・感想レビュー 

©︎ザ・ピーナッツバター・ファルコン
レビュー ❶

ダウン症の青年と道を踏み外してしまった男が旅をしながら友情を深めていく物語です。

男同士の友情物語やロードムービーのようでもありますが、それだけではなく、何かを失い心に穴が開いてしまった人たちの物語でもありました。

傷ついた人たちがもう一度新たな人生を歩みだす姿を通して、私たちの人生を応援しているそんな作品でした。

好きだった点

主役のザックを演じたザック・ゴッツァーゲンの純粋さが全体に散りばめられていた点。

自分がダウン症であることを理解しながらも、プロレスラーになる為にザックは旅に出ます。

施設にいる彼にとっては全てが冒険でしょうが、恐れずに突き進んでいくのです。

その旅の途中で出会ったタイラー。

兄の死を忘れられずにいるタイラー。

普通であればタイラーがザックを助けるはずですが、ザックがタイラーの傷つき壊れてしまった心を癒していきます。

最初は「 俺の後をついてこい 」とザックに言っていたタイラーでしたが、気付けばザックがタイラーを引っ張っていました。

男同士の子どもっぽくて熱い友情が、美しい夕日と合わさってとても綺麗に映し出されていました。

そして、そこに加わるタイラーがいた施設スタッフのエレノア。

彼女もまた夫を失い心に傷を負っていました。

そんな3人が旅をすることで家族になっていきます。

幼い頃に捨てられたザック。

兄を失ったタイラー。

夫を失ったエレノア。

みんな家族がいない人たちです。

そんな彼らが旅を通して、ザックを通して1つの家族になっていく様子が描かれます。

3人の旅をいつまでも見ていたいなと思ってしまいました。

< 嫌いだった点 >

ザックは夢を叶える為に、リングに上がり試合するのですが、その試合の結末が今までの描写と違い雑に描かれていたのが残念でした。

見どころ

ザック本人がとても魅力的です。

ザックに関わった人たちは、みんな彼のおかげで笑顔になります。

施設の老人達もみんなザックの味方です。

それは彼には他の人にはない魅力があるからです。

ザックがダウン症だからなのではなくて、彼の性格によってみんなが笑顔になれるのです。

タイラーやエレノアもそして、元プロレスラーのソルトウォーター・レッドネックもザックのおかげで元気になります。

見ていた私の心もザックのおかげで和んでいきました。

ザックの魅力が詰まっていて、ザックにたくさんの笑顔をもらえました。

ダウン症の青年ザックが夢を叶える為に旅をする物語ですが、彼は周囲の人を癒す魅力を持っていました。

障害は関係なく、心の持ち方で人は変われるんだということが伝わってくる作品でもありました。

のどかな風景と美しい景色とほのぼのとしたザック。

見終わったあとに心がとても暖かくなる作品でした。

レビュー ❷

好きだった点

資本主義や文明に埋没してる連中が「 バッガイ(悪者)」

心と自由と夢を求める者が「 グッガイ(善人)

これらをブレることなくコメディ・タッチでシンプルに描いていた点。

< 嫌いだった点 >

基本的に良い人が多すぎた点。

見どころ

夢を諦めないダウン症の青年ザックの純粋な思いに感銘されて協力する点。

だけど、その行為は自身の贖罪や癒しの為。

ことわざなら「 情けは人の為ならず 」

エンディング・ソングは彼らの心の家であり、人は人と出会って解り合えた時、僕たちはファミリーになる。

主題歌

今作の主題歌は、RUNNING FOR SO LONG(HOUSE A HOME)

ああ神様 これ以上 持てません

僕らは暗闇を抜け ここまで やって来た

長い夜が明けて 分かってきたんだ

僕は皆が言うほど 壊れていないと

きっと ここが僕の家

ずっと 逃げ続けてきたけど

君に会って 離れられなくなって

僕に家ができた

きっと ここが僕の家

まとめ

©︎ザ・ピーナッツバター・ファルコン

本作は現代版「 ハックルベリー・フィンの冒険 」と言っても過言ではないだろう。

「 ハックルベリー・フィンの冒険 」ではハック(白人)とジム(黒人)の人種問題も大きなテーマとして語られる。

今作は、障害者と喪失感を抱えた男、インテリ管理者3人の男女が登場します。

そして、広大な自然の中で文明に頼らず、旅をして触れ合う中で【 純粋 】な自身の【 心 】に気付いていくロードムービーである格差が顕著になり、残酷なまでに現実を突き付けられる現代社会。

その社会の枠組みの中で生活していると、息苦しくても憤りを持っても脱け出せず、頭を垂れ肩身を狭くして何者かに従ってしまう。

なにかしらのキッカケで社会の環から離れてみる。

目の前に拡がる【 解放 】が待っている。

いつしか僕らは社会の視線を意識してしまう。

それは正しいのか?

それは間違っているのか?

「 ああ神様 これ以上 持てません 」

開き直っていいじゃん。

叫べばいいじゃん。

飛び込めばいいじゃん。

そこに喜びが必ずあるから!

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