「 ダニエル 」の映画情報・あらすじ・レビュー

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「 ショーシャンクの空に 」も「 ターミネーター 」も大好きな映画です。

それぞれの主演を務めたティム・ロビンスとアーノルド・シュワルツェネッガーの息子たちが出演する映画。

そう聞いただけで興味津々で、もう見るしかありませんね。

目次

ダニエル

ダニエル
©ダニエル

あらすじ

内気で繊細な少年ルークには、自分にしか見えない空想上の親友ダニエルがいた。しかしある事件をきっかけに、ダニエルの存在を封印することに。時が経ち、成長したルークは孤独と不安に苛まれ、再びダニエルを呼び覚ます。カリスマ性あふれる美青年の姿で現れたダニエルの助言により、ルークの人生は好転していく。やがてルークはダニエルを必要としなくなるが、ダニエルはそれを許さず、次第にルークの精神を支配するようになっていく。

公開日

2021年2月5日

原題

Daniel Isn’t Real

上映時間

100

キャスト

  • アダム・エジプト・モーティマー(監督)
  • マイルズ・ロビンス
  • パトリック・シュワルツェネッガー
  • サッシャ・レイン
  • ハンナ・マークス

予告編

考察・感想レビュー

ダニエル
©ダニエル

好きだった点

序盤3分で「 怖っ! 」と身を固めてしまい、その緊張感が終幕までずーっと続いて、映画ならではのスリルを堪能できました。

小さな子供には見せられないようなトラウマ必至の銃による惨殺シーン。

しかし、その事故現場を小さな子供が見ていることから始まるという時点で、いけない世界を覗き見るような怖いもの見たさが刺激されてしまいました。

チープな心霊モノがはびこるホラー映画界が、身を正すべきスリラーの醍醐味が詰まっています。

その下地となっているのは「 ファイトクラブ(1999年) 」でブラッドピッドが演じたカリスマ性あるイマジナリーフレンド(空想の相棒)のダニエルでしょう。

さらに、「 ジョーカー2019年) 」ばりの狂気が加わり、終盤では「 エクソシスト(1974年) 」のような展開へと進んでいきます。

好きな映画の詰め合わせのようで、完全に自分好みでした。

レディオヘッドのようなエレクトロ音楽とオーケストラが恐怖感を煽(あお)らせてくれて、最後まで怖かったです。

嫌いだった点

終盤に登場するクリーチャーというか怪物というか悪魔の造形が、好みではありませんでした。

CG感もほとんどなく、とてもリアルに作られているのですが、あまり登場しすぎると作り物であることを思い出してしまい、怖さが半減していまうように感じます。

ヒッチコックの「 めまい(1958年) 」のラストに登場する「 得体のしれないクリーチャー 」、「 リング(1998年) 」のポラロイドカメラに写った顔が「 歪んだ顔になっている 」など。

そういうさりげない演出の方が、怖さは増すと思います。

見どころ

何と言っても、主演のマイルズ・ロビンスと、親友ダニエル役のパトリック・シュワルツェネッガーの、エネルギッシュで繊細で凄みのある演技が見どころです。

2世スターや親の七光りなど世間から厳しい目で見られがちなポジションで、プレッシャーも普通ではないと勝手に心配していたのですが、全くのお節介であることが分かりました。

2人の息もピッタリで、少しでも色眼鏡で見ようとしていた自分が恥ずかしくなりましたよ。

恋人役のサッシャ・レインの演技も素晴らしかったです。

ハリウッドの若手スターのこれからが楽しみになりました。

考察レビュー

ダニエル
©ダニエル

「 ダニエルは本物ではない 」

これが原題の直訳ですが、「 ダニエル 」は果たして、誰(または何)を指しているのでしょうか。

誰もが持っている心の闇の中の多重人格者としてのダニエル?

人間を宿主として寄生する機会を狙っている悪魔としてのダニエル?

見る視点によって答えは変わってきそうですね。

作中に中世辺りの不気味な絵画が出てきて既視感を覚えました。

数年前に美術館で鑑賞した「 怖い絵展 」の中にあったような気もします。

見直す機会があれば、確かめてみたいと思います。

まとめ

ダニエル
©ダニエル

本作の魅力は、ズバリ本作そのものにあります。

あのティム・ロビンスの息子、あのシュワちゃんの息子という色眼鏡を外して見れば、彼ら自身の魅力に引き込まれるでしょう。

マイルズ・ロビンスとパトリック・シュワルツェネッガー。

これからの更なる活躍を期待したい。

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