文・ライター:UK
直近も大統領選挙の前哨戦で話題が絶えないアメリカで、
” もし内戦が起きたら “という、明日、現実で起きても不思議ではない題材を扱っている本作。
アカデミー賞受賞監督のアレックス・ガーランド監督の最新作で、
これまでSFやホラーを撮ってきた監督の新境地となるアクション超大作です。
キャストも、「 エイリアン:ロムルス 」で主演のケイリー・スピーニーやスパイダーマンのキルスティン・ダンストといったキャリアある女優を携え、満を持しての公開ですが期待しかありませんでした。
シビル・ウォー アメリカ最後の日

あらすじ
「お前は、どの種類のアメリカ人だ?」
連邦政府から19もの州が離脱したアメリカ。テキサスとカリフォルニアの同盟からなる“西部勢力”と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。「国民の皆さん、我々は歴史的勝利に近づいている——」。就任 “3期目”に突入した権威主義的な大統領はテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。ニューヨークに滞在していた4人のジャーナリストは、14ヶ月一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うため、ホワイトハウスへと向かう。だが戦場と化した旅路を行く中で、内戦の恐怖と狂気に呑み込まれていくー
(公式サイトより引用)
原題
Civil War
公開日
2024年10月4日
上映時間
109分
予告編
キャスト
- アレックス・ガーランド(監督)
- キルステン・ダンスト
- ワグネル・モウラ
- ケイリー・スピーニー
- スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン
- ソノヤ・ミズノ
- ニック・オファーマン
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
音へのこだわりを感じる一作

本作の見所は何といっても、音。
できればぜひドルビーシネマで鑑賞いただきたいです。
元々試写会でドルビーシネマで鑑賞し、公開に先立ちIMAXでも鑑賞しましたが、ここまで音で違いを感じた作品もなかなかありません。
本作を違うスクリーンから見返してみて、ドルビーシネマは響きや重厚感に差があり、音を通してストーリーに入り込んで何度もビクッとなりました。
そんなスリルを味わうのも、銃社会のアメリカを象徴する、銃というアイテムを使った銃撃シーンが印象的であり、ストーリーの肝でもあって、いい意味で常に緊張感と迫力を感じられました。
ちなみに、試写会の際に監督本人が来場して話していましたが、銃弾は空砲を使っているとのこと。
もちろん、他にも派手な髪色にネイル、サングラスをした前衛的な兵士や、ここぞというときに茶化すように流れるR&Bの音楽、
頭を打ち砕かれるサンタクロースといったシュールな演出など、随所に監督のこだわりと遊び心も感じるのでそこにも注目ですが、
本格的な音にこだわり、それを作品へ昇華させた監督の手腕には脱帽です。
まとめ
タイムリーな話題を扱った本作。
元々は監督のファンで、一連の作品を鑑賞していたことから本作も迷わず鑑賞したところですが、思いがけず、普段意識している以上にイヤでも音に魅了される本作。
時間に余裕があればぜひIMAX、ドルビーシネマの両方で鑑賞いただきたいですが、個人的にはまずはドルビーシネマでの鑑賞をおすすめします。