
学生時代からのジャズファンで、原作漫画はずっと集めて読んでいます。
推しの漫画が映画化される時の、懸念はひとつ。
原作を超えられるかどうか。
画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
BLUE GIANT


あらすじ
公開日
2023年2月17日
上映時間
120分
キャスト
- 立川譲(監督)
- 石塚真一(原作)
- 上原ひろみ(音楽)
- 山田裕貴
- 間宮祥太朗
- 岡山天音 他
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー


いきなり、ジャズってました。(とってもアツかったです)
音が聴こえる漫画と評され、累計920万部を超える大ヒット作品が、アニメ化されると聞いたとき、期待と不安が同時に押し寄せてきました。
今回は、小さきピアニスト(7歳の娘)を連れての鑑賞。
自身も小五からクラリネットを吹き続けて、気づけば32年。
それでも、宮本大のたった3年のテナーサックスのプレイには、驚嘆の一言です。
「 オレは世界一のプレイヤーになる 」
有言実行を絵に描いたような生き様と演奏に、周りの人たちも心を動かされます。
それは、登場人物たちに限らず、原作の読者や、映画の鑑賞者も含まれるのだと思います。
今作の最大の功労者は、世界的ジャズピアニストの上原ひろみでしょう。
大が上京先で出会った同い年の、凄腕ピアニスト沢辺雪祈の演奏に止まらず、JASSの作曲、編曲、音楽プロデュース、どれもがバッチリと決まっていました。
原作者・石塚真一が尊敬するピアニストであり、上原ひろみも原作のファンであるという相思相愛の関係だからこそ、実現できたのでしょう。
大のサックス演奏に、馬場智章。きちんと大の音が鳴っていました。
そして、玉田俊二の成長するドラムに、石若駿。初心者からだんだんと成長する様子が、リアルで、感動的でした。
雪祈の、壁を乗り越えてのピアノソロは、スタンディングオベーションものでした。
訳あっての、左手だけの演奏は、上原ひろみも左手だけで演奏したそうです。
若きトリオの演奏は、あまりに熱すぎて、赤を通り越して青いのでした。
今作は、原作の第一部に当たりますが、続編はあるのでしょうか。
きっと続くはずです。何故なら、大はこれからも進み続けるし、音楽は死なないから。
「 音が聴こえる漫画 」のアニメ映画は、音が視えるのでした。
製作者たち全員が、音楽と映画に最大限の敬意を払った結果だと思います。
映画はどうだった? と、小さな巨人に訪ねたら「 アツかった 」と返ってきました。
今朝、妻が娘に問うと、今年もピアノのコンクールに出演したい、と答えたのでした。