「 ブルー・バイユー 」考察レビュー

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ブルー・バイユー
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管理人
今回は、ペンネーム@ayahhiさんからの投稿レビューです。

移民問題と同じくらい家族の在り方にも切り込んだ力作。

哀しみの中に愛情があふれだすラストシーンは忘れられないほどに胸に迫る。

画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

目次

ブルー・バイユー

ブルー・バイユー
©︎ブルー・バイユー

公開日

2022年2月11日

原題

Blue Bayou

上映時間

118分

キャスト

  • ジャスティン・チョン(監督)
  • アリシア・ビカンダー
  • マーク・オブライエン
  • リン・ダン・ファン
  • シドニー・コワルスキ
  • ボンディ・カーティス=ホール

予告編

公式サイト

ブルー・バイユー

作品評価

  • 映像
  • 脚本
  • キャスト
  • 音楽
  • リピート度
  • グロ度
  • 総合評価

考察レビュー

好きな点

家族の描き方に好感が持てます。

血縁がなくても、見た目が違っても、優しく頼りがいのあるアントニオ、愛情深い妻キャシー、素直でキュートな娘ジェシー。

彼らが、それぞれをいつくしみ合い、暮らしている姿は微笑ましく、ずっと続いてほしいと願うものでした。

監督・脚本・主演をつとめるジャスティン・チョン自身が語るように「 家族というのは血縁ではなく、自分で選ぶもの 」というメッセージが良く伝わってきます。

移民制度の犠牲になるアントニオ達家族の辛さは、考えただけでも苦しくなりますが、それでもなお、国籍や血縁を超えて、愛する人たちと共にあることの大切さは十分に感じられました。

ラストシーンで、ジェシーが幼いなりに自分をコントロールしようと抑圧していた感情を、愛情とともに爆発させるシーンは
涙なしには見られません。

映画館内でも嗚咽が響いていました。

考察

朝鮮戦争ののち、貧困などの理由から、韓国から養子縁組により海外へ渡った人たちが多くいるという歴史は初めて知りました。

2000年代の整備を経るまで、特にアントニオなど1980~90年代に、養子となりアメリカへ渡ってきた人々の中には、自分の落ち度ではないにもかかわらず、理不尽にも強制送還を命じられる人たちがいる現実。

アントニオとちょうど同世代の自分から見て、余計に他人事とは思えませんでした。

アイデンティティを育ててきた土地から拒否され、愛する家族と引き離されるなど、想像するのも耐え難い苦痛です。

こうした現実を広く知らしめることになった本作は、良作であるだけでなく、公開されることに大きな意味があります。

決して無関心ではいられない問題だと感じました。

まとめ

ブルー・バイユー
©︎ブルー・バイユー

幸いにも劇場はほぼ満席という盛況ぶりでした。

ひょっとしたら、これまでこうした内容に当事者意識が薄かった日本の人たちが、移民問題や養子の課題に目を向ける気運が高まっているのかもしれません。

これは遠い国の話ではなく、世界に暮らすひとりとして、知り、考えるべき問題。

ぜひ多くの人に見てほしい力作です。

ブルー・バイユー

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