第4位「 ロボット・ドリームズ 」

あらすじ
大都会ニューヨーク。ひとりぼっちのドッグは、孤独感に押しつぶされそうになっていた。そんな物憂げな夜、ドッグはふと目にしたテレビCMに心を動かされる。
数日後、ドッグの元に届けられた大きな箱―― それは友達ロボットだった。セントラルパーク、エンパイアステートビル、クイーンズボロ橋……ニューヨークの名所を巡りながら、深い友情を育んでいくドッグとロボット。ふたりの世界はリズミカルに色づき、輝きを増していく。
しかし、夏の終わり、海水浴を楽しんだ帰りにロボットが錆びて動けなくなり、ビーチも翌夏まで閉鎖されてしまう。離れ離れになったドッグとロボットは、再会を心待ちにしながら、それぞれの時を過ごす。
やがてまた巡りくる夏。ふたりを待ち受ける結末とは―― 。
(公式サイトより引用)
原題
Robot Dreams
公開日
2024年11月8日
上映時間
102分
予告編
キャスト
- パブロ・ベルヘル(監督)
公式サイト
コメント
台詞を一切使わず、視覚表現と音楽だけで描かれるフランス製アニメ。
1980年代と思われるニューヨークを舞台としたドッグとロボットの物語は、人生が出会いと別れの繰り返しであることを映し出している。
一見子ども向けアニメのような装いだが、喜びと悲しみが表裏一体になった深い味わいは、大人になればなるほど分かるものだろう。
トップ10を選ぶ過程で、この作品と「 パスト ライブス / 再会 」がよく似た物語構造を持っていることに気付かされた。
同じテーマを全く違う語り口で描いた作品と言ってもいいだろう。
第5位「 シビル・ウォー アメリカ最後の日 」

あらすじ
「お前は、どの種類のアメリカ人だ?」
連邦政府から19もの州が離脱したアメリカ。テキサスとカリフォルニアの同盟からなる“西部勢力”と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。「国民の皆さん、我々は歴史的勝利に近づいている——」。就任 “3期目”に突入した権威主義的な大統領はテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。ニューヨークに滞在していた4人のジャーナリストは、14ヶ月一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うため、ホワイトハウスへと向かう。だが戦場と化した旅路を行く中で、内戦の恐怖と狂気に呑み込まれていくー
(公式サイトより引用)
原題
Civil War
公開日
2024年10月4日
上映時間
109分
予告編
キャスト
- アレックス・ガーランド(監督)
- キルステン・ダンスト
- ワグネル・モウラ
- ケイリー・スピーニー
- スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン
- ソノヤ・ミズノ
- ニック・オファーマン
公式サイト
コメント
アレックス・ガーランド作品にハズレなし。
ストーリーの性質上、「 エクス・マキナ 」(2015)や「 アナイアレイション -全滅領域- 」(2018)にあった得体の知れない不気味さはなくなったが、「 地獄の黙示録 」(1979)をベースにした戦場の地獄巡りは凄まじい緊迫感。
2024年という時代の不穏な空気感を的確に描き出している。
↓レビュー記事はこちら
「 シビル・ウォー アメリカ最後の日 」感想レビュー、戦場の狂気をリアルに描いた傑作
第6位「 花嫁はどこへ? 」

あらすじ
2001年、とあるインドの村。プールとジャヤ、結婚式を終えた2人の花嫁は同じ満員列車に乗って花婿の家に向かっていた。だが、たまたま同じ赤いベールで顔が隠れていたことから、プールの夫のディーパクがかん違いしてジャヤを連れ帰ってしまう。置き去りにされたプールは内気で従順、何事もディーパクに頼りきりで彼の家の住所も電話番号もわからない。そんな彼女をみて、屋台の女主人が手を差し伸べる。一方、聡明で強情なジャヤはディーパクの家族に、なぜか夫と自分の名前を偽って告げる。果たして、2人の予想外の人生のゆくえは──?
(公式サイトより引用)
原題
Laapataa Ladies
公開日
2024年10月4日
上映時間
124分
予告編
キャスト
- キラン・ラオ(監督)
- ニターンシー・ゴーエル
- プラティバー・ランター
- スパルシュ・シュリーワースタウ
- ラビ・キシャン
- チャヤ・カダム
公式サイト
コメント
冗長になりがちなインド娯楽映画を洗練させた、笑いと涙に溢れる傑作。
フランク・キャプラ映画を思わせるハートウォーミングな内容に、女性の人権という現代的な要素が絡み、全てがアップデートされている。
古きよきハリウッド映画の魅力は、今やボリウッドに受け継がれたようだ。
第7位「 アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家 」

原題
Anselm
公開日
2024年6月21日
上映時間
93分
予告編
キャスト
- ヴィム・ヴェンダース(監督)
- アンゼルム・キーファー
- ダニエル・キーファー
- アントン・ベンダース
公式サイト
コメント
「 Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち 」(2011)など、実は優れたドキュメンタリー作家でもあるヴィム・ヴェンダースが新たに放った傑作。
ドイツの芸術家、アンゼルム・キーファーの壮大な創作物が3D画面の中に捉えられている。
その土地と一体になった作品や建築物同然の巨大な作品、さらには時と共に自然に崩壊していく作品など、日本に運んでくることなどできないものばかりで、現地まで赴く以外にない。
それが不可能な大半の人々がアンゼルム・キーファーの芸術に接する手段として、この映画以上のものはない。
ドキュメンタリーと再現ドラマが入り交じる構成は、キーファーの芸術を通じて時空間を旅するような感覚を与えてくれる。