こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、香港映画のレビューとなります。
サクッといきましょう。
「 淪落 」という言葉は聞き慣れないですが、辞書によると「 落ちぶれること、落ちぶれて身をもちくずすこと 」とあります。
そのタイトルからも示されるように、失意のうちに出会った2人がお互いを尊重し合いながら、また夢を応援し合いながら、少しずつ前へと踏み出していくという作品です。
心が温まること間違いなしの作品でして、この記事内ではその唯一無二の「 温かい世界 」を紐解いていきたいと思います。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
淪落の人(作品情報)
公開日
2020年2月1日
上映時間
112分
キャスト
- オリヴァー・チャン(監督)
- アンソニー・ウォン
- クリセル・コンサンジ
- サム・リー
予告編
公式サイト
ネタバレ・感想レビュー
好きだった点
今作の魅力は「 幸せすぎて泣ける 」という点。
切なく悲しくて泣けることは多くても、幸せな光景すぎて泣けるというのは凄く珍しいと思います。
散髪や食事、散歩などの日常的なシーンで見せるチョンウィンとエヴリンの表情が本当に幸せそのもので心が温まりました。
嫌いだった点
エモーショナルさに富んだ作品なのですが、妹とのすれ違いを描く必要はあったのかな?と思いました。
チョンウィンが家族とは疎遠になっていることを描くためとはいえ、妹と仲違いしてしまってるという設定を最後までうまく活かせていなかったように思います。
その点だけが唯一、今作で気になった点です。
見どころ
魅力として挙げた「 幸せすぎて泣ける 」というのが、今作の見どころです。
幸せなシーンに、香港の素朴だけれど美しい四季を織り交ぜて展開するので、更にエモーショナルな画になっています。
事故により不自由を強いられ、家族とも疎遠になってしまったチョンウィンと、家族のためにカメラマンという夢を諦めて外国(香港)へと出稼ぎに来たエヴリン。
その2人の関係は雇い主と家政婦ですが、2人がお互いを尊重する気持ちを持つことで、その上下関係を越えた家族のような関係性へと変わっていきます。
そして、エヴリンのカメラマンという夢と、チョンウィンの離れた場所で暮らす息子との旅行という夢を、お互いが応援して実際に行動することで叶えていくというストーリーが本当に美しいのです。
他人への信頼、感謝、愛、家族、別れなど、誰しもが一度は抱いたり体験したりする事柄。
それをエヴリンとチョンウィンという2人を通して描くからこそ、その構築の過程がいかに大切で、時間がかかるものなのかを感じさせてくれる作品でした。
考察・疑問点
今作の「 温かさ 」はどこからやってくるものなのでしょうか?
もちろん、上記に記したような心での交流を描くことによるものというのも1つです。
更に私が挙げたいのが「 自由と不自由 」です。
チョンウィンは事故により下半身付随かつ手の感覚も曖昧という「 身体的な不自由 」を強いられます。
一方で、エヴリンも掴みかけていた夢を諦めて海外へと出稼ぎに出るという、チョンウィンとは違った意味での「 身体的な不自由 」を強いられます。
彼女は切羽詰まった家族の事情により、自由な行動ができない状況にありました。
そんな、自分ではどうしようもない「 不自由 」を抱えた2人ですが、その不自由さが他の自由さに影響を及ぼすわけではないというのが、今作の温かさを支える主張のように思えます。
身体的な不自由など、自分ではどうにもならない不自由によって、あらゆることが一気にできなくなるような感覚に陥ってしまうというのは無理もないことです。
今作は「 そんなことないよ 」と伝えてくれるかのように、不自由さを跳ねのけて自分らしい姿を求める「 精神的な自由 」を手に入れる2人が描かれます。
家族や大切な人の顔色を伺い、やりたいことから身を引くというのも優しさだけれど、自分の夢や願望をひとつ叶えてあげるわがままだって時には言っていいはず。
それをお互いがお互いに教えてあげるのです。
その一歩前へと踏み出す力強さこそ、今作の温かさの所以のひとつだろうと思います。
ツイッターの声
香港の俳優は政治とは無縁でいられません。来年2月、アンソニー・ウォンが主演した作品「淪落の人」が上映されます。来日した彼にインタビューしました→香港警察こそ暴徒ではないか——映画『インファナル・アフェア』俳優アンソニー・ウォン(黄秋生)に聞く https://t.co/I8fPgR6eD9
— 野嶋剛 (@nojima_tsuyoshi) December 28, 2019
黄秋生主演『淪落の人(原題:淪落人)』。半身不随の男が雇用した家政婦の夢に寄り添うことで、蓋をしてきた自らの希望へも歩み寄っていく。徐々に築かれていく二人の温かな関係性に何度も胸が熱くなった。簡素な日常が描かれた香港映画がこんなに早く日本公開されるのは嬉しい限り。2月1日公開。 pic.twitter.com/3hwp5v1qLN
— chiee ikegamieee (@Jasmine_HKG) November 15, 2019
香港の映画。
淪落の人を観てきました。
いい映画でした🎞— summerstar72 (@summerstar72) February 11, 2020
本日、『映画秘宝』の仕事で市川力夫と『淪落の人』主演アンソニー・ウォンさんを取材しました! ウォンさんの口から『八仙飯店人肉饅頭』のハーマン・ヤオ監督と作ったあの名作の意外なエピソードがバンバン飛び出して心底ビックリしましたので、『映画秘宝』次号を読んでくださいね! pic.twitter.com/zTrZpqKcET
— ギンティ小林 (@gintykobayashi) December 4, 2019
『淪落の人』鑑賞。
理不尽な不幸に自分がたまたま置かれた時に、どうしても腐るけど、どうにかして腐りきらなければ、堪えれば、素晴らしい人とめぐり逢い、人生は好転する、こともある。
と、思わせてくれるいい映画だった。
人に譲ったり、与えたりしないと得られないものはある。 pic.twitter.com/IE0fVaeKaw— とりから (@torikara14) March 20, 2020
香港映画『淪落人(邦題:淪落の人)』やっと観れました。
めっちゃ泣きました。
香港社会のマイノリティの想いとか、そこで気付く大切なものとか。使われる言葉に注目するとこれまた泣けますね。少しずつお互いの言語を話せるようになるところとか、
教わったとおりに粗口を話しちゃうところとか。 pic.twitter.com/Wyt18fBmBv— Raylie NISHINAKA (@riensnk0813) March 15, 2020
淪落の人
武蔵野館「最強のふたり」と「あなたの名前を呼べたなら」を足して2で割った感じかなと失礼な先入観を抱きつつ、うんうん、良い話と観ていたら、あの写真で涙ドバーッ
希望あふれるとてもステキな大好きなタイプの映画でした。 pic.twitter.com/pNcrDzl8zS— まっきー (@makiko226) March 20, 2020
香港映画「淪落の人」を新宿武蔵野館で鑑賞。半身不随の男性と、フィリピンからの出稼ぎ家政婦を中心に人と人の心の繋がりを温かく描いた優しさ溢れる物語。もっと余韻に浸りたくて、エンドロールが終わらないで欲しいと思ったのは久しぶりだった。アンソニー・ウォンから滲み出る人間味が素晴らしい。 pic.twitter.com/ggGnZxWy6z
— 久田絢子 Ayako Hisada (@ayalaugh) March 4, 2020
初めてシネマスコーレ行ったんですけど
2月から日本で上映してる香港映画「淪落の人」がどちゃんぼ良かったのでオススメです。
愛が育まれる過程がみられるんですが、愛って美しい反面めちゃ泣けません?後半涙止まりません
あと毎日に楽しみがない人にもみてほしいです。ほんと。いい映画でした。 pic.twitter.com/c5lN467LbW— 小林美鈴 (@misuzu0st) February 15, 2020
香港映画「淪落の人」を鑑賞して…細かい感想は後ほどとして…まずは香港映画界に謝罪したい‥すみませんでした!ちょっと前に「アクションも韓国映画に押されがち」と書いたし一時期の勢いがないだとか言ったけど自分が色々見てないだけで良い香港映画はあった。「淪落の人」メチャ良いです。
— 川崎タカオ (@kawakawasaki) February 14, 2020
「淪落の人」観ました! いい映画だった~と素直に思える作品でした✨ 上映前の江戸木純氏の解説と新宿武蔵野館社長のアンソニー・ウォン激推しも良かったです。細かい感想はまた後程~☺️ pic.twitter.com/oBZuDYSEZw
— チェキロ (@check_row) February 26, 2020
『淪落の人』
香港映画で初めてフィリピン人メイドを主役に据える本作は、アンソニー・ウォン扮する車椅子男性との交流を通し、従来の社会格差と香港のキツい現状を活写する。各々の家族問題や夢にタッグを組んで挑む様は『最強のふたり』ばりにスリリング。陳小娟(オリバー・チャン)長編デビュー作。 pic.twitter.com/GP0tpIN33p— pherim⚓ (@pherim) January 27, 2020
試写観た。もう本当に素晴らしくて感動するので、ぜひ観て!ほかの解説や批評なんていらないぐらい。2月1日公開。/映画「淪落の人」公式サイト https://t.co/pEkt5gEq48
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) January 25, 2020
Youtube
Youtubeは1000人超えましたので、本格化させていきます。
是非チャンネル登録お願いしますベリーマッチ。
公式LINE
今年から公式LINEを始めました。
主な配信内容は下記の通り。
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- 最新の映画情報
- 映画グッズの通販情報
- お得な割引クーポン
- プレゼント企画
まとめ
今作は話題の多い作品でして、その代表格が「 主演のアンソニー・ウォン 」にまつわるものです。
香港の雨傘運動を支持したことで、香港映画界から締め出されたアンソニー・ウォン。
彼をオリヴァー・チャンという新進気鋭の女性監督が起用します。
しかも、低予算映画であることを考慮したアンソニー・ウォンは、ノーギャラでの出演を決めます。
そんな、監督にとってもキャストにとっても、キャリアにおいて確実に象徴的な存在となり得る作品なのです。
しかし、そういう裏事情は一切見せず、とにかく心の洗われるような作品になっていました。
上映館が少ないことが寂しくもありますが、見る時には必ずハンカチを持参しましょう。
今回は、ペンネーム(mai)さんからの投稿レビューでした。
今思ったのですが、ちこしあBlogで香港映画を紹介したのは初めてかな。
僕は、香港映画を見たりしますが、Blogにアップしたことはなかったので、たまには香港映画もアリですね。
完