「 ノマドランド 」考察レビュー、2021年度アカデミー賞最有力作品を見るべし
文・ライター:@小松糸
リーマンショックにより長年住んでいた家を失った60代の女性(ファーン)。
彼女のすべてを詰め込んだキャンピングカーで「 現代の遊牧民(ノマド)」として、行く先々で仕事をしながら、同じくノマドとして生活してる人々と心を通わせる物語。
ノマドランド
公開日
2021年3月26日
上映時間
108分
原題
Nomadland
キャスト
- クロエ・ジャオ(監督)
- フランシス・マクドーマンド
予告編
公式サイト
感想レビュー
好きだった点
広大な大自然や風景がとても綺麗。
スクリーンで見るべき映画だと思った。
フランシス・マクドーマンド以外のキャストは、ほぼ本当にノマドとして生活している人々を起用していた。
だからこそのリアルさが全面に出ていたし、ドキュメンタリーのような作品。
嫌いだった点
起承転結がなく、ただひたすらに旅を続けるような作品なので、長く退屈に感じてしまう人も多いだろう。
考察レビュー
本物のノマドたちが多く出演しているので、脚本そのものがあまりないような、自然な会話のシーンも多かったように感じた。
だからこそ、脚本は星2つにしました。
ファーンはきっと、どれだけ大きな家を与えられてもノマドを続けると思う。
根本的に旅が好きな人。
小さい頃のわたしは、キャンピングカーに乗って旅をすることに少し憧れていた。
これだけ綺麗な景色を見れるのであれば、大人になった今でもやってみたいと思った。
1つの場所に留まらず、いろんな土地へ行き、先々で出会った人と心を通わせ、「 またどこかで会えたら 」と願うその関係は、わたしがやっている役者業とどこか似ていると思った。
稽古場や現場で数ヶ月仲間と過ごし、最終日には「 また仕事でご一緒できたら 」と別れる。
「 ノマドには最後のさよならがない。またどこかで会える。」
生きていれば必ずどこかでまた巡り会える。
人間と人間のご縁だからこそ、一期一会を大切にしていくべきだと強く思った。
まとめ
今作で描かれている季節は真冬で寒そうだったが、ノマド同士の繋がりの輪はとても暖かくかけがえのないものだった。
ファーンたちの旅は、今こうしている間もずっと続いているのだと映画を通して勇気をもらった。