【 世界一 わかりやすい 】「 インターステラー 」ネタバレ考察&解説、愛は観測可能である

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インターステラーとは?

インターステラー
©︎インターステラー

この映画を予備知識なしで見るとほぼ100%理解不能です。(余程の宇宙好きは除く)

よって、「 インターステラー 」を楽しむためには事前知識が必須です。

インターステラーの由来とは?

本来の意味は「 星と星の間、惑星間 」

シンプルに「 銀河から銀河へ有人飛行する 」という意味があります。

人類を救う「 ラザロ計画 」とは?

本作では人類滅亡の危機に至るまでの経緯は描かれていません。

ストーリーの舞台は、異常気象により人類が滅亡するという近未来。

NASAの極秘ミッション「 ラザロ計画 」により、人類が移住可能な惑星を探索するというお話です。

ラザロ計画にはAとBパターンの2つがあります。

A:スペースコロニーを作って人類を移住させるプラン(重力の方程式が必要=ブラックホール内にある特異点の観測データが必要)

B:人類の種を保存するプラン(冷凍卵子を居住可能な星で人工的に培養する)

相対性理論とは?

この言葉を聞いたことがある人は多いですよね。

簡単に説明します。

相対性理論は2種類に分けられます。

  • 特殊相対性理論
  • 一般相対性理論

特殊相対性理論を深ぼりすると下記の通り。

あまりにも細かく説明すると日が暮れてしまうのでザックリと。

  1. 光の速度は常に一定
  2. 光の速度に近いほど、物は縮んで見える
  3. 光の速度に近いほど、時間が遅くなる
  4. 重い物の周辺は、時間の流れが遅い
  5. 重い物の周辺は、空間が歪む
  6. 重さ=エネルギー(静止している物にもエネルギーがある)
  7. エネルギーは重さに比例する

速度が早くなると時間の流れが早くなるということを知っておきましょう。

天才物理学者アインシュタインと言えば「 一般相対性理論 」です。

彼により、100年前にその存在が予言されていた「 重力波 」

質量を持った物体が動く時、その周辺の空間と時間に歪みが生じる現象を重力波といいます。

”彼ら”の存在とは?

劇中に登場する”彼ら”の正体は、未来の人類です。

未来人は、時空を超越する科学力を持つ人類自身だったというオチ。

5次元空間とは?

本作における五次元空間とは、一般的な人間が知覚できる三次元の空間とは異なり、時間と空間が融合した四次元以上の空間を指します。

五次元空間の最大の特徴は、時間が全ての次元を通じて連続的につながっていること。

つまり、過去、現在、未来が全て同時に存在しているということです。

このため、未来人はクーパーたちの行動を予測することが可能だった。

五次元空間がどのように機能するのか?

現在の科学ではまだ完全に解明されておらず、アインシュタインの一般相対性理論に基づく理論的な考察によって、このような空間が存在する可能性が示唆されています。

未来人はこの五次元空間を利用し、過去の人類とコミュニケーションを取り、人類の存続のための情報を伝えていたというわけであります。

ワームホールとは?

宇宙を航行する際に、大幅な距離短縮を可能にする仮想的な「 トンネル 」のことを指します。

一般的に宇宙空間は真空であり、アインシュタインの一般相対性理論によると、宇宙空間は重力によって曲がります。

つまり、巨大な質量を持つ星や惑星が宇宙空間を曲げ、その曲がりによって「 通路 」が生じることがあります。

この通路がワームホールです。

ワームホールを利用することで、宇宙空間を移動する際に発生する時間の経過を短縮することができます。

例えば、地球から火星までの移動には数ヶ月から数年が必要ですが、ワームホールを利用することで、短い時間で到達することができるといった具合に。

ただし、ワームホールの通過には高度な技術やエネルギーが必要であり、航行中の危険性も高いためリスクを伴います。

本作に登場するワームホールは、人類が存続するための新しい惑星を見つけるために利用され、ワームホールの通過によって、人類の未来を左右する重要な決断が行われます。

特異点とは?

特異点は物理学用語であり、ブラックホールの中心部にあり、非常に密度の高い領域のことを指します。

ブラックホールは光さえも吸収し、一度吸い込まれたら絶対に出てこられません。

劇中に登場する超巨大なブラックホールは、ガルガンチュアです。

ブラックホールの中心にある特異点は、物理法則が崩壊する場所であり、通常の物理学の法則が通用しなくなる点です。

クーパーたちは、特異点にあるブラックホールを探索するために、宇宙船で旅をします。

物語のクライマックスでは、主人公がブラックホールに入り、特異点に到達。

このシーンでは、物理学の法則が崩壊し、時間や空間が歪み、クーパーは異次元の空間に迷い込むことに。

特異点は、人類がまだ解明しきれていない謎が多く残る領域です。

事象の地平線とは?

ブラックホールの周りに存在する物理現象であり、内側に入るとブラックホールに引き寄せられてしまう境界線のことです。

この地平線の内側に入ると、重力の影響力が強すぎて物体や光が逃げられなくなり、ブラックホールに吸い込まれてしまいます。

ブラックホールに吸い込まれると、2度と外には出られません。

一方、事象の地平線の外側では、重力の影響力は強いものの、物体や光は避けることができます。

この地平線の外側から物体がブラックホールに近づくと、その速度がどんどん遅くなっていき、最終的には事象の地平線を越えてブラックホールに吸い込まれてしまいます。

この物理現象は、ブラックホールの恐ろしさと不思議さを物語に取り入れる上で重要な要素であり、物語の展開に大きな影響を与えています。

モールス信号とは?

劇中でモールス信号が重要な役割を果たしています。

中盤以降、主人公クーパーと彼の仲間たちは、人類の救済の可能性がある3つの惑星に着陸し、それぞれの惑星で調査を行います。

彼らは各惑星からのデータを収集し、それを地球に送信。

しかし、収集したデータを送信する際には、モールス信号を用いて送信する必要があります。

これは、劇中で描かれる惑星環境によっては電磁波が弱く、通信が不可能であるためです。

モールス信号は、短い時間に多くの情報をやりとりできるため、データを効率的に送信することが可能です。

このモールス信号は、主人公クーパーと彼の娘マーフの間にも密接な関係があります。

物語の冒頭で、マーフは自宅の本棚の中から奇妙なパターンのモールス信号を発見。

後に、このモールス信号は彼女が父親であるクーパーからのメッセージであることが明らかになり、物語のラストでクーパーとマーフの関係性に重要な役割を果たします。

本作におけるモールス信号は、通信手段としてだけでなく、ストーリーの根幹に関わる大切な要素となっています。

バイナリとは?

劇中でバイナリが重要な役割を果たしています。

主人公のクーパーが、ブラックホール内に入った後、彼が発見した奇妙な現象によって、5次元空間にアクセスすることができるようになります。

そこでは、過去、現在、未来のあらゆる時空が同時に存在しており、人類の存続に関する重要な情報が隠されていることが明らかに。

その際、5次元空間にアクセスするために必要な情報が、バイナリコードで表現されたデータであることが判明。

クーパーはそのバイナリデータを解読することで、人類の未来を知り、人類存続に必要な情報を得ることができた。

バイナリは、コンピューターの世界ではよく使われるデータ表現形式で、情報は0と1の2つの値で表現されます。

このバイナリデータを解読することによって、人類の未来の存続に関する情報を得ることができるというのは、物語上のフィクションであるものの、情報の解読や暗号解読が重要なテーマの1つとなっています。

バイナリは、物語の中で「 言葉が通じない 」という場面での共通のコミュニケーション手段としても使われています。

例えば、クーパーが未来の人類と出会った際には、言葉の違いからコミュニケーションが難しい状況になりますが、バイナリを通じて情報をやり取りすることができます。

本作におけるバイナリは、ストーリーの核心に関わる重要な要素であり、物語の中で科学的・哲学的な考察にもつながっています。

人工知能ロボット(TARSCASE)

本作では人間と人工知能の共存が描かれており、主人公のクーパーたちが探査ミッションに使用する人工知能ロボットTARS(ターズ)とCASE(ケース)が重要な役割を担っています。

TARSとCASEは、探査ミッション中にクーパーたちとともに宇宙空間を航行し、さまざまな任務を遂行するAIロボットです。

TARSは人間のように腕や足があり、自律的に動くことができる四角い形状のロボットでして、CASEはTARSよりも小型で携帯可能な六角形の形状をしています。

どちらのロボットも、航行や物資の輸送、情報収集などに使用されます。

さらに、TARSとCASEは人間に近い会話ができるように設計されており、クーパーたちとのコミュニケーションにおいても大きな役割を果たします。

TARSは人間の感情について理解し、感情的なサポートをすることが可能であり、単なる機械ではなく、人間のパートナーとしてクーパーたちと行動を共にします。

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記事の監修者

独立系の映画会社 / 最新映画 〜ドキュメンタリーまで、幅広いジャンルを配信中

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