「 A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー 」の映画情報・あらすじ・レビュー

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ホラーが苦手でも大丈夫。

なぜなら、これは深い愛の物語だから。

目次

ア・ゴースト・ストーリー

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー
©ア・ゴースト・ストーリー

あらすじ

突然この世を去り、幽霊となって残された最愛の妻をただ見守るだけの男の物語を切ないタッチで描き、各地の映画祭や映画賞で評判を呼んだファンタジー・ドラマ。主演はケイシー・アフレックとルーニー・マーラ。監督は「ピートと秘密の友達」のデヴィッド・ロウリー。アメリカ、テキサス州。CとMは郊外の小さな一軒家に住む若い夫婦。幸せな日々を送っていた2人だったが、ある日突然、夫のCは交通事故で亡くなってしまう。病院で遺体と対面したMは、夫の亡骸にシーツを被せると、悲しみをこらえてその場を後にする。

公開日

2018年11月17日

原題

A GHOST STORY

上映時間

92

キャスト

  • デヴィッド・ロウリー(監督)
  • ケイシー・アフレック
  • ルーニー・マーラ

予告編

考察・感想レビュー

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー
©ア・ゴースト・ストーリー

好きだった点

派手な効果音&物語を盛り上げようとするBGMは、ほとんどありません。

スクリーン上に映し出されるのは、小さな一軒家で幸せに暮らしていた夫婦が過ごした愛おしい日々。

事故により夫を失った悲しみに暮れる妻を「 おばけ 」 となって、そっと見守る夫の姿だけ。

1人ぼっちになった妻がケーキを食べるシーンがありまして、私はここで一番泣きました。

床に座り込んで勝手にいなくなってしまった夫への怒りなのか、悲しみなのか、色々な感情を抱えながらケーキを貪り食う姿にとても胸が締めつけられました。

夫婦が暮らした一軒家は、周囲に民家など存在しないような草原の中。

家を照らす夕日や差し込む朝日、全てが描写が芸術品のように美しい。

嫌いだった点

ケイシー・アフレックのファンはかわいそうだなと。

ケイシー演じるこの夫は冒頭から事故に遭って、次に登場するときにはオバQ姿。

白い布に覆われてほとんど顔が見えないため、たまに彼が人間の姿で登場するとテンションが上がります(笑)

最も長いセリフの尺を取っていたのが「 変なおじさん 」

これは説明が難しいので見てていただくのが一番早い。

変なおじさんが「 人間は自分が存在した証を残そうとするが、地球はいずれ消滅するから無意味である 」

といった話を延々と語っている。

話の内容自体、本作ではとても重要なテーマであり監督が伝えたいメッセージだと思うのですが、変なおじさんに語らせなくても… と感じました。

見どころ

今ではほとんど見かけない真四角のスタンダードサイズ画面が採用されているため、いつもとは一風変わった視点から物語に没入できるでしょう。

過去と未来に飛ぶ瞬間があるのですが、「 おばけ 」 の時の流れはどのようになっているのだろう?

と不思議な感覚に陥る瞬間も。

想いは時空を超える。

これは本当かもしれないと。

夫が生前妻に残した歌が切なくも心に響くいい曲なので、それを聴きながら妻が夫を思い出すシーンは涙なしでは見られません。

歌詞も反則レベルで涙を誘います。

全体的にとても美しくも儚い小説を読んでいるような気持ちになりました。

おばけ 」になってまで妻の側にいた夫でしたが、妻が家を出たときはなぜか一緒に付いていきませんでした(笑)

生前も妻が引っ越ししたいと希望を出したときに

「 この家には僕らの歴史があるから 」

と反対していたので、いつの間にか家(思い出)に縛られた地縛霊のような存在になってしまったのでしょうか?

妻があの家に残したメモを見るまでは成仏できなかったのかもしれません。

メモに何が書いてあったのか?

それは最後まで分かりませんでしたが、きっと彼が新しい世界へ踏み出せるような前向きなメッセージだったに違いありません。

そう願っています。

まとめ

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー
©ア・ゴースト・ストーリー

宇宙の歴史から見たら人の一生なんて本当にあっという間なのかも。

だからこそ、大切な人を今以上に大切にして、いまこの瞬間を精一杯生きたいな。

と感じさせられた作品でした。

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