現在でも絶大な人気を誇るブラック・メタル・バンド「 Mayhem(メイヘム)」
過激なパフォーマンスにより世界のメタルシーンを席捲。
しかし彼らの行動は、次第に社会問題に発展し後戻りが出来なくなっていく。
狂乱の果てに辿り着いた結末は。
ノンフィクション「 ブラック・メタルの血塗られた歴史 」を原作に、「 メイヘム 」の狂気の物語を映画化!
ロード・オブ・カオス
あらすじ
1987年、ノルウェー・オスロ。19歳の青年は、真のブラック・メタルを追求するバンド「メイヘム」を結成する。やがて、彼はバンド仲間たちと共に過激な行動をしていき、次第に制御不能に陥っていく。
公開日
2021年3月26日
原題
Lords of Chaos
上映時間
118分
キャスト
- ジョナス・アカーランド(監督)
- ロリー・カルキン
- エモリー・コーエン
- ジャック・キルマー
- スカイ・フェレイラ
- ヴォールター・スカルスガルド
予告編
考察・感想レビュー
好きだった点
「 メイヘム 」のリーダーにして一連の事件の中心人物であったユーロニモス。
彼の語りにより物語が進行します。
「 メイヘム 」というバンドについて、数々のスキャンダラスな事件を全く知らなくても、順を追って物語が丁寧に描かれます。
ちなみにザックリ事例を並べると、ライヴ中に自信の身体を切り刻み、観客に血をかける。
豚の頭部を観客に放り投げる。
協会連続焼討。
メンバーが頭部をショットガンで撃ち抜き自殺、ユーロニモスは自殺現場写真をジャケ写に使用。
殺人事件の関与。
と、かなり凄まじいエピソードの数々で本作は構成されています。
嫌いだった点
R18指定となっており、かなりの残酷描写も含まれています。
「 誰が最も邪悪か 」を競うようになり、仲間の壊れていく友情や覇権争いも。
とにかく異常な場面が多い。
ショットガン自殺の現場を、アルバムのジャケ写に使用したものは発売されています。
検索注意。
キツいシーンが多めです、苦手な方はご注意を。
見どころ
本作の主人公、ユーロニモスを演じるロリー・カルキンが見事。
名前でお気づきの人も多いでしょう。
「 ホーム・アローン 」シリーズで知られるマコーレー・カルキンの弟さんです。
涼しげな瞳、面影がありますね。
ブラックメタルのコーチに立ち振る舞いの指導も受け、コープスペイント(白塗りのメイク)での姿も披露。
役の準備に1年かけた彼は、髪をロングにしカリスマ性抜群のリーダーを熱演。
クライマックス、ユーロニモスを襲う最後の刺殺事件まで目が離せません。
まとめ
音楽・バンドがテーマで、ここまで残酷かつ異常な作品は初めてでした。
メイヘムのメンバーらが実際に起こした事件というのもゾッとします。
彼らは本当に恐るべきモンスターだったのでしょうか。
最後にはダークな感情と同じくらい、彼らの哀しさや虚しさも伝わってきます。